TOEICは就職で役に立たない?新卒時と中途採用時に感じたこと
TOEICをはじめとし、資格全般に言えることですが、就職や転職の為に必死に勉強を重ね良いスコアを出したり合格したりしても、少なからず「資格は就職の役には立たない」、「意味がない」といった意見が聞こえてきます。
確かに企業によってはTOEICを気にしない企業も無きにしもあらずですが、筆者の経験上大抵の企業ではTOEICの点数を見られます。
ここでは実際に新卒での就職活動と、その後転職活動をした際、筆者はどうだったかという体験を交えてTOEICがどれほど役に立ったかを書いていこうと思います。
加えて、どのような企業が特にTOEICを重視していたかといった事や、TOEICのスコアがどのように有利に働くか、なぜ、TOEICの点数を重要視させるかなどについても紹介していきます。
実際にどうだった?新卒時と転職時のTOEIC重要度
最初に、筆者が新卒時と転職時にTOEICがどれほど重要視されたかについて触れていこうと思います。
新卒時
母数がそこまで多くなくて恐縮なのですが、新卒時には5社程受けており、エントリーシートを記入しました。
その5社のうち4社はTOEICの得点記入欄がありました。
大抵の企業ではTOEICを重要視しており、筆者の同期の方も就職に向けてTOEICを受けている方が数人いらっしゃいました。
新卒においてTOEICのスコアは特に、他の経歴をアピールしづらい(職歴がない)ため、大きな判断材料の一つになる事に間違いありませんね。
転職時
転職活動の場合、転職エージェントにプロフィールを掲載することがほとんどです。
上記はDodaの物ですが、企業に応募するときはこのTOEICの点数が書かれたプロフィールのデータが送られるため判断基準にされることは極めて高いです。
なぜ就職活動時にTOEICが重要視されるの?
ではあらためて、なぜ就職活動を行う時にTOEICが重要視されるのでしょうか。
この点に関しては筆者が採用担当者だった時に重要視していた理由を列挙していこうと思います。
グローバル化が進み外国でも活躍できる人を求めているから
英語が得意な人を企業が求めている理由としては近年グローバル化が進み、顧客や市場が海外に展開していることが挙げられます。
日本国内で活動していた企業も少子高齢化が相まって国内の市場も飽和しており、海外展開をやむなくされています。しかし日系企業で日本人を雇いたい!と思っても英語ができる方がそこまで居ないのが実情です。
TOEICの主催者でもある国際ビジネスコミュニケーション協会が行った調査では、およそ50%を超える企業が「海外勤務できる人材の育成の推進」を重要と考えている結果になっています。
機会の獲得とリスクの回避の両方の面からも、企業は英語ができる人を求めていることが分かりますね。
また、国内でも海外から出稼ぎにきた労働者が増えつつあります。空港や観光名所といった外国の方が良く訪れる場所はもちろんのこと、最近ではカフェやレストラン、ホテルといった施設でも英語力が重要視されるようになってきました。
面接時に客観的に英語力を測れるから
上記で英語力の高い人を企業が求めているという事は説明しましたが、企業側が短時間の面接で英語力を測るのは中々に困難です。
ましてや面接で英語力を測る場合、面接官も英語力が必要になり、人によっても基準がばらけてしまいます。
そんな中で一定の基準を設けたTOEICのスコアを表示する事により客観的に応募者の英語力を測ることができるというわけですね。
どのような企業が特にTOEICを重要視するのか
では具体的に、どのような企業が特にTOEICを重要視するかを紹介していこうと思います。
商社
まずは国内と品物を輸出したり、国外の品物を輸入して商売を行う商社は英語力は不可欠です。
外国とのやり取りを行うため、お客さんも外国の方が多く取引の大半は英語になってきます。その為英語ができないと仕事をすることもほぼ不可能です。
特に大手商社では相当な英語力を求められます。
メーカー
素材メーカーや部品メーカー、さらには家電メーカーなど、幅広いメーカーも英語力のある人を求めます。
理由として、こちらも商社同様お客さんが外国と言った場合もありますが、プラント(工場)が外国にあることも多く、そこで生産管理を行う場合、現地の労働者を雇う必要が出てくるため、管理者として英語力が求められることがあります。
外資系
外資系企業なども英語力は重要視されます。
中にはgoogleの様に社内の会話やメールは全て英語で、といった企業もあります。
外資系はアップオアアウトと呼ばれ実力次第では直ぐに昇進できる一方、実力がないと退職を余儀なくされることもありチャレンジ精神が求められます。
TOEICが有利になるスコアの基準とは
TOEICの点数が就職に有利と書きましたが、実際にどれくらいのスコアがあれば企業にアピールできるか気になる方も多いかなと思います。
スコア対応表
ここではTOEICのスコアと英語力の関係、さらに企業の規模の指標を紹介させていただきます。
スコア | 英語力 | アピールできる企業 |
~300 | 中学1~2年生レベル | 履歴書に書かなくて良いレベル |
301~400 | 中学3年生レベル | |
401~500 | 高校1~2年生レベル | 中小企業 |
501~600 | 高校3年生レベル | |
601~700 | 大学生レベル | 準大手企業 |
701~800 | 日常会や簡単なビジネス英会話ができる | 大手企業 |
801~900 | ビジネスの場面で英語を不自由なく使いこなせる | 外資系企業 |
901~990 | ネイティブで難解な単語を含むビジネス会話ができる |
上記の表は一般的な基準です。
企業によってはもちろん、中小企業でももっとスコアが必要になることもあれば大手企業でもそこまでいらないという事もあるかもしれません。
良い企業に入るなら600点は最低でも確保したい!
英語がどんなに苦手でも頑張って短期間で伸ばせるラインは600点だと思っています。
600点あれば他の方面で強みがあれば足切りされることは無いと断言できるので、可能な限り600点を目指してみましょう。
また、TOEICは年に10回あります。あまりおすすめできる方法ではありませんが、数撃てば当たる戦略で毎回受ける、というのも一つの手段ですよw
筆者が600点を取得するために行った方法などは以下にまとめているので、こちらもあわせてご覧ください。
また、筆者としては800~900点などは未知の領域ですが、実際に900点以上を取得されての転職体験談をまとめている方もいらっしゃいます。
もりぞーさんのEnglish-infoでは実体験を踏まえた体験記が書かれているので、是非ともあわせてご一読ください!
TOEICのアピールの仕方
次に、TOEICのアピールの仕方も紹介しようと思います。
履歴書への書き方
新卒においても転職においても履歴書やESは必ず書く必要があります。
書く際の詳細は以下に書いてありますが、決して虚偽や誇張する事だけはやめておきましょう。
場合によってはスコアシートを求められることもあり、嘘を付いていたことを理由に内定取り消しなども十分に起こりえます。
目標に向けて継続できることを伝える
TOEICに関してもそうですが、継続して続けられるかどうかを企業は重要視する傾向にあります。
特に日系企業の場合、未だに生涯雇用の考えが根強く残っており、その中で継続的に学習を続けられるか、仕事を辞めないか、そういったポイントも重要視しています。
そこでTOEICを継続的に学習し、コツコツと積み立てることができると言ったアピールは企業にとっても高評価につながります。
注意!TOEICだけが全てではない
上記の表では大体の目安を書きましたが、例えばTOEICを990点取れればどんな企業にも100%入れるかと言えばそれは違います。
それ以外でも面接や求められている内容次第では不合格になってしまう事もあり、逆を言えば点数が足りていなくても別の強みや実績があれば内定にたどり着ける可能性は有ります。
筆者自身、TOEICのスコアは600点くらいだったにもかかわらず、サイトを通して海外のメーカーに英語で取引を行った実績があったので日本のある業界トップの企業(英語を重要視している会社)からオファーを頂いた経験もあります。
TOEICはスコアが高ければもちろん強みですが、スコアが高いからと言って油断せず、逆に低いからと言って諦めずに他のアピールポイントもあるならガンガン主張していきましょう!
転職エージェントに登録!
特に転職を考えている場合は転職エージェントにあらかじめ登録しておくこともおすすめします。
先ほども紹介した通り、転職する場合はプロフィールにスコアを反映させれば応募時に再度入力する手間を省け一括で応募することも可能です。
1度スコアを入力してもその後ハイスコアを更新するのも非常に楽で、企業からのオファーも気安くなります。
特にDodaは取扱企業が多く、スコアによっては非公開案件からオファーも来るため登録しておいて損はありません。
TOEICが役に立たない場合は?
逆にTOEICの点数があまり役に立たない局面もあります。それはズバリ仕事を始めてからの話になります。
TOEICは英語力を測ると言ってもあくまでペーパーテストで、運の要素も大きければ直接英語でコミュニケーションを取れるわけではありません。
中にはスコアが高いにもかかわらず、英語で道を尋ねられてもスムーズに答えられない方もいることでしょう。
仕事においてもTOEICの点数が高いからと言って英語で文書を掛けなかったり、電話ができなかったりしてしまえば意味がありません。
あくまでスコアは就職に有利であって、その後は実力次第という事も十分に念頭に置いておいてください。
TOEICのスコアを上げるには
上記のことからも、TOEICのスコアは極力高い方が就職に有利だとお話ししてきました。
では効率的に得点を伸ばすにはどうしたら良いでしょうか。
筆者としては主に以下のポイントに気を付けていただければと思います。
独学ならテキスト選びが重要
勉強をするにあたって、独学の場合は最も費用を抑える手法になります。
しかしそれでもテキストは重要で、特に点数毎にテキストを使い分けて行かないと効率的な学習はできません。
そのあたりの理由や選び方、おすすめのテキストは以下のページで詳しく紹介しています。ぜひともご一読していただければと思います。
時間がない場合はスクール・レッスンも検討
テキストでの独学は費用を抑えられる一方でどうしても時間がかかってきます。
もし高スコアを短時間でとりたいという意思が強い場合、多少費用は掛かってしまいますがスクールやレッスンを利用することをおすすめします。
特に筆者としては短期で得点アップできると言ったポイントを強みにしているライザップイングリッシュがおすすめです!
こちらはマンツーマン形式でのレッスンになっており、1人1人の状況や能力に合わせてカリキュラムや内容を決めることができます。
日々の課題や目的達成のためのタスク管理もしていただけるので非常にありがたく、さらに、無料カウンセリングや合わなかったときは全額返金も受けられるため安心して受講できます!
また、先ほど仕事をしてから英語でコミュニケーションを取れなければスコアは無意味と書きましたが、ライザップの場合、マンツーマンで英語を話すためコミュニケーション力も必然的についてきます。
スコアと実際の英語力の双方でスキルアップを目指せるのもありがたいですね♪
中々時間を取れない、モチベーションが保てないという方はおすすめです!
まとめ
今回は就職におけるTOEICの優位性について紹介させていただきました。
今後はさらに少子高齢化が進み、企業としても市場が広い海外に展開することを余儀なくされる状況が予想されます。
そんな中で重要になってくるのが英語力で、その能力を客観的に示せる指標としてTOEICはさらに重要視されていくこと間違いなしです。
まずは履歴書に書ける500点以上を取り、そこから600点、700点と順当に点数をあげていきましょう。
福井県産。北海道に行ったり新潟に行ったりと、雪国を旅してます。
経理4年/インフラエンジニア7年(内4年は兼務)/ライター5年(副業)
簿記2級/FP2級/応用情報技術者/情報処理安全確保支援士/中小企業診断修得者 など
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