経理に向いている人と向いていない人の特徴は?入社後のミスマッチを減らそう!
経理は高い専門性があり、経営に近いポジションで働けるため人気のある資格です。しかし、人によって向き不向きはあります。
筆者も以前経理でしたが、向かないためやめてしまった経験があります。経理が人気だからといった理由だけで就職すると後悔する可能性が高いです。
経理に興味があるなら、この記事でまずは向いているか向いていないか確認してみましょう。
本記事のまとめ!
- 経理はコミュニケーション能力が高く、正確かつスピーディな仕事ができる人に向いている
- 経理は自分で仕事を作り出したい人には向いていない
- 経理に向いていると思うなら、転職エージェントを活用して経理に挑戦しよう!
経理に向いているかどうか診断しておくメリット
経理に就職する前に、経理に向いているかどうか診断しておくことで以下のメリットを得られます。
ミスマッチを減らせる
新卒のうち、3人に1人は3年内に辞めると言われています。退職理由はさまざまですが、厚生労働省の調査を見ていても「自分の希望する仕事ではなかったから」が上位に来ています。
参考:仕事を辞めた者の退職理由
「経理が思っていた仕事と違った」「経理の仕事についていけない」などと言ってせっかく経理の内定をもらっても合わずに辞めてしまうのはもったいないです。
内定をもらう前に経理に向いているかどうかある程度分かるとミスマッチを防げます。
内定率が上がる
経理に限らず、就職・転職時にはほぼ確実に面接があります。自分の長所が経理と合っていて向いていることをアピールできれば、内定率は大幅に上げられます。
「ち密な計算が得意」「お金の流れを考えるのが好き」など経理に向いている人の特徴を知っておけば具体的なアピール方法もわかるため、しっかりと分析しておいて損はありません。
経理が向いている人の特徴
まずは、経理に向いている人の特徴を押さえておきましょう。
正確かつ慎重な性格
経理は会社のお金を取り扱う仕事です。一円単位でも計算ミスをしてしまうと問題です。
また、うっかりしていて支払いを忘れてしまったり二重払いしてしまうと信用を失います。
正確かつ慎重な方ほど、経理は向いています。
計画性が高い
経理では日次業務・週次業務・月次業務に加え期末決算など、ルーティンワークが多いです。
決められた処理を決められた締め切り日までに終える必要があるため、高い計画性が求められます。
締め切り日から逆算して業務をこなせなければ、経理は務まりません。
数字に強い
経理は伝票の作成から給与・労務費・減価償却費の計算など、あらゆる場面で数字を扱います。
数字に苦手意識があると数字を読み違えてしまい、大きなミスにつながる可能性が高いです。
また、電卓の扱いを含め数字に強くなければ、なかなか経理は務まりません。数字に強いほど、経理に向いています。
人とのコミュニケーションが得意
経理は常に伝票やPCに向き合う仕事と思われがちですが、人と関わる場面も多いです。具体的なシチュエーションは以下の通りです。
- 営業や各部門とのやり取り
- 税理士や会計士の監査
- 経営層への報告
経理部門内でもデータ連携をする状況は多いので、コミュニケーション能力は必要です。
責任感が強い
経理は会社のお金を管理するため、ミスや不正は会社全体に悪影響を与えます。
また、請求書関係で間違えてしまうと取引先の企業にも迷惑が掛かってしまいます。
したがってミスなく確実に仕事をやりきらなければいけません。責任感が高いほど、経理に向いています。
経理が向いていない人の特徴
次に、経理が向いていない人の特徴も確認しましょう。
自分でゴリゴリ営業をしたい
経理は決められた仕事を決められた期日までに確実にやる正確性や計画性が求められます。
一方で、自分から利益につながる仕事を取りに行くことはほとんどありません。
営業や企画など利益を生みたい方には経理に向いていません。
創作性の高い仕事をしたい
クリエイティブな仕事と経理は真逆です。自分で何かを生み出したい場合も、経理とは相性が悪いです。
研究・製造・製品開発などをしたい方は経理は向いていません。
数字が苦手
数字に苦手意識があると経理の仕事では致命的です。特に売り上げが大きな会社の場合、桁を読み間違えてしまうリスクも考えられます。
数字に拒否反応がある方や、大きな数字同士の計算が苦手な方は経理に向いていません。
雑な性格
雑な性格だと経理の仕事は務まりません。スピードを重視した結果、ケアレスミスが頻発してしまうと他のメンバーの足を引っ張ってしまいます。
「大体これで何とかなるだろう」ではだめで、突き詰めて何度も確認する几帳面さが重要です。
今後経理に求められる能力
経理はPCを使うことが多く、計算力も求められます。したがって、今後はAIに取って代わるのではないかと懸念する人も多いです。
確かに今の経理の業務内容が10年後・20年後も変わらない可能性は低いです。しかし業務内容は技術の発展に伴って変わるので、今後以下の能力をつけておけば経理としてもやっていけます。
ITスキル
経理の業務内容は変わらないものの、ペーパーレス化により紙からITに変わっていきました。
筆者が経理をやっていた時点でも紙伝票が廃止され、すべて経理ソフト上で仕訳を切るように変遷しました。
今後も業務の多くがPCに置き換わると考えられるため、PCを使いこなすITスキルは伸ばしておくと良いです。
リサーチ力
経理処理のなかには難しいものもあります。特に会社が大きくなってグループ企業になったり海外展開したりする場合、連結会計や為替の処理が求められます。
複雑な処理の場合仕訳も当然難しくなるため、分からなければその場で調べるリサーチ力が必要です。分からないことは調べる癖をつけておきましょう。
ITが進んで処理が変わっても、リサーチ力があれば困ることはありません。
自分が経理に向いていると思ったら?
経理に向いている人の特徴を押さえたうえで、自分に向いていると感じたら経理に挑戦してみましょう。
経理は専門性が高く未経験からは難しいです。しかし以下の点を押さえれば有利になります。
経理に必要な資格を狙ってみよう
経理に必要な知識や考え方を身に付けるため、資格取得はおすすめです。特に以下の資格は経理業務に直結します。
日商簿記2級
業界 | 全般 |
職種 | 事務、経理 |
転職 | ★★★★☆ |
独立 | ★☆☆☆☆ |
難易度 | 54 |
日商簿記2級は国家資格ではないものの、抜群の人気を誇ります。
日商簿記3級の上位に位置しており簡単に取得できるものではありません。それでも6ヵ月ほどかければ順当に3級→2級とステップアップして取得可能です。
簿記を取ると主に経理をはじめとする事務職や原価計算を必要とする工場の管理系の仕事で役立ちます。会計が必要ない企業はまず存在しないため、どこの企業でも通用すること間違いありません。
日商簿記2級は1度取得できれば生涯にわたって有用なので、どのタイミングで取得しても損しません。
MOS
業界 | 全般 |
職種 | 事務・プログラマ |
転職 | ★★☆☆☆ |
独立 | ★☆☆☆☆ |
難易度 | 39 |
MOS(マイクロソフトスペシャリスト)は、excelやwordと言ったオフィス製品を使うにあたって役に立つスキルを学ぶことができます。
現在ほとんどの会社でコンピュータが導入され、紙媒体だったものもデータで保存されるようになりました。
そんな中で「パソコンの使い方がわからない」は通用しないので、WordやExcelは最低限使いこなせるように、MOSは取得しておいて損はありません。
マクロ関数が使えるようになると業務の効率化も可能で作業の時短に繋がります。
IT企業でもプログラミングよりもExcelやwordが重要視されるシチュエーションが多いので、MOSの資格が必須とは言えませんがoffice製品に触れる機会は意識して増やしておくことをオススメします。
スペシャリストは意外と簡単で1~2ヵ月で取得できますが、エキスパートになると難易度が上がります。
求められるスキルはスペシャリストレベルで充分通用するので、まずはスペシャリストを目指しましょう。
未経験で経理に転職する方法はいくつかある
未経験から経理に転職する場合、派遣社員からステップアップした方がスムーズに経理に転職できる可能性もあります。
筆者の周りでも派遣を経由して経理の正社員になった人はいます。具体的な方法については以下の記事をご覧ください。
経理特化の転職エージェントに登録しよう
経理になりたい場合、経理特化の転職エージェントに登録すると良いです。
経理特化エージェントの場合、求人も経理ばかりになるので、スムーズに転職が決まります。
登録は無料なので、まずは登録してカウンセリングを受けてみましょう。
MS-Japan
エージェント名 | MS-Japan |
運営会社 | 株式会社MS-Japan |
料金 | 無料 |
経理の求人数(2023年4月28日時点) | 2,728件 |
対象年齢 | 20代~50代 |
求人エリア | 全国 |
強い業界・職種 | 経理・財務・人事・総務・法務 など |
公式HP | https://www.jmsc.co.jp/ |
- 経理をはじめとする管理部門の求人に特化
- 担当者も経理・財務のプロで業界を熟知しているため面談がスムーズ
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キャリアアドバイザーは経理・財務をはじめとする管理部門のプロなので、経理業務に関して熟知しています。転職の相談だけでなく、キャリアプランの相談にも乗ってもらえて安心です。
実務経験者や資格保有者の場合、非公開求人を紹介してもらえる可能性もあります。未経験で経理に挑戦したい方から、経理職でキャリアアップしたい方まで、幅広くおすすめです。
doda
エージェント名 | doda |
運営会社 | パーソルキャリア株式会社 |
料金 | 無料 |
経理の求人数(2023年4月28日時点) | 10,146件 |
対象年齢 | 20代~50代 |
求人エリア | 全国 |
強い業界・職種 | 営業・経理・企画・金融 など |
公式HP | doda |
- 転職業界最大手の転職エージェントで求人が豊富
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CMでも有名ですが、転職希望者の2人に1人が利用しています。求人数も非常に多く、経理職だけで10,000人を超えています。
履歴書の添削や面接の練習など、転職未経験の方に向けたサポートも充実しているので、初めての転職で不安な方も活用してみましょう。
経理に向いているかどうかについてよくある質問
- 経理で大事なことを教えてください。
- 経理は組織のお金を取り扱う仕事なので、責任感や倫理観が求められます。1円たりとも間違えずに数える姿勢がとても重要です。
- 経理は大変ですか?
- 経理は会社の規模によりますが、業務の量が多く範囲も広いため大変です。特に社員数の少ない中小企業の場合、経理の担当範囲はかなり広いです。大企業の経理業務は細部化されているため狭いものの、複雑な取引もあるため、深い知識が求められます。
- 経理に向いている性格を教えてください。
- 細かいところまで突き詰められるような几帳面な性格なら、経理に向いています。処理速度が速くミスが少なければ、経理として重宝される可能性が高いです。
経理に向いている人向いていない人まとめ
本記事のまとめ!
- 経理はコミュニケーション能力が高く、正確かつスピーディな仕事ができる人に向いている
- 経理は自分で仕事を作り出したい人には向いていない
- 経理に向いていると思うなら、転職エージェントを活用して経理に挑戦しよう!
経理は緻密な計算力やコミュニケーション能力が求められます。「几帳面」と言われる方は向いている傾向が強く、知り合いでも経理が天職だったという方はいます。
もしこの記事を読んで経理が向いていると思ったなら、転職エージェントを活用して経理に挑戦してみましょう。
経理は企業にとって重要なポジションで、専門的な知識やスキルを付けられる仕事です。経理の知識があれば活かせる仕事の幅は広がるので、目指すメリットは大きいです。
福井県産。北海道に行ったり新潟に行ったりと、雪国を旅してます。
経理4年/インフラエンジニア7年(内4年は兼務)/ライター5年(副業)
簿記2級/FP2級/応用情報技術者/情報処理安全確保支援士/中小企業診断修得者 など
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