経理経験者の市場価値とは?どの程度の経験が理想的か徹底解説!

2023年7月20日

経理 経験者
アカリ
アカリ
経理としてある程度経験を積んだからステップアップしたいんだけど、今のスキルで評価されるかな?
カズ
カズ
企業規模や年齢によって求められる能力や評価されるスキルは変わってくるから、求人をみて何が求められているかは押さえておきたいよね!

経理は専門性が高く、転職市場でも経験者の方が優遇される傾向にあります。

転職のしやすさも経験年数・習得しているスキル・業界の需要などによって左右されます。

この記事では、職場の規模・年齢などをもとに、経理経験者としてどのくらいスキルがあれば評価されるかを解説します。

本記事のまとめ!

  1. 経理経験者として求められる能力は、企業規模によって変わる
  2. 年齢によっても求められる経理の経験値は変わる
  3. まずは転職エージェントに登録して募集要項を見ることが大切
目次

大前提:企業規模によって求められる経理の経験内容は変わる

AI

企業の規模によって、経理に期待される業務の範囲や内容は異なります。それぞれの規模で求められる経理経験について確認していきましょう。

中小企業に求められる経理の経験

中小企業においては人手が足りないこともあり、経理は、決算業務・日常の出納管理・予算策定など多岐にわたる業務を担います。

限られた時間の中で効率的に業務を遂行する能力や、簿記の基本から税務申告まで幅広い知識が求められることが一般的です。

また、中小企業では経営者と直接コミュニケーションを取る機会も多く、経理的視点から経営改善の提案ができると評価されます。

アカリ
アカリ
守備範囲は中小企業の方が広いんだね!

大企業に求められる経理の経験

大企業の経理部門では、高度な専門性が求められることが多いです。

具体的には、国際会計基準(IFRS)の知識・大規模な財務分析や報告・コンプライアンスの維持などが挙げられます。

大企業では経理業務が複雑化する傾向にあるため、専門的な知識だけでなく精密な作業が要求されます

また、部門間での調整能力やチームでの連携力も重要とされるでしょう。

カズ
カズ
大企業は細分化されているから、特化した経験が求められるね!

ベンチャー企業に求められる経理の経験

ベンチャー企業における経理は、経営のスピード感と変化に迅速に対応する必要があります。

多岐にわたる業務を一人でこなすことも珍しくなく、財務データの解析・資金調達のサポートなどをこなせる汎用性の高さも必要です。

積極的な姿勢で、経営に直結する提案ができる経理経験者は、ベンチャー企業において高く評価される可能性が高いです。

Advice
ベンチャー企業では経理業務を飛び越えて幅広い仕事を任されるケースも多いです。特に資金調達の経験は今後コンサルタントを目指す方におすすめです。
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年齢によっても求められる経験は違う

経理職の市場価値は、経験だけでなく年齢によっても大きく異なります。若年層であれば未経験でもポテンシャルを評価されますが、ある程度年齢を重ねている場合専門性や管理職としての能力が求められるようになります。

年代別の経験が転職時の評価にどのような影響を与えるか見ていきましょう。

10代~20代の場合

若い場合、経験者会計ソフトの操作方法や基礎的な会計知識があれば評価されるケースは多いです。

また、未経験でも資格を持っていれば学びの意欲を高く評価される傾向があります。

トモル
トモル
10代・20代なら未経験での転職も可能性はあるよ

30代以上の場合

30代以上であれば、経理としての基本的な経験だけでなく、管理会計や財務分析といったより専門的な知識が求められます

また、部下の指導や経営層とのコミュニケーションといったマネジメントの能力も重要視されます。

Advice
柔軟な思考力と経理に関する深い知識を兼ね備えた経理経験者は、市場価値が高いです。

市場で求められる経理経験者のスキルとは?

ツール

経理経験者としての評価は、専門知識や技術力だけでなく、最新トレンドに対応できる能力も評価されます。

市場で高く評価される経理スキルについて、必要とされるものを紹介していきます。

基本的な会計知識とスキル

経理に求められる具体的なスキルは以下の通りです。

POINT
  • 正確な帳簿の作成能力
  • 財務諸表の読解力
  • 経営者への提言能力
カズ
カズ
簿記みたいに経理に必要な知識を幅広く学べる資格を持っておくと、基礎的なスキルがある証明になるよ!

最新の経理ソフトウェアへの対応能力

経理業務で効率化できれば、企業の生産性向上に直結するので評価も上がります。

クラウド会計ソフトウェアをはじめとした最新の経理技術への適応能力は、経理経験者にとって必須のスキルです。

また、データのデジタル化やビッグデータの解析能力も求められるケースが増えています。

トモル
トモル
経理のスキルだけでなく、PCのスキルやITの知識もあると強みになるね

経理に関する法律・税の専門知識

企業の経理業務は、法令遵守にも直結します。税務法をはじめとする関連法規の理解と業務への適用は、経理職の基本中の基本です

税務調査への対応や税制改正に伴う業務の適応など、変化する法環境に柔軟に対応する専門知識が経理経験者には求められています。

Advice
税法は頻繁に改正されるため、常に最新の知識をインプットすることは大切です。

分析能力とレポーティングスキル

経理経験者として評価されたいなら、数字を正確に処理するだけでなく分析し、経営判断のための情報として組織内に提供する能力も必要です。

予算の設定・進捗管理・見込みの予測まで、経営陣に対する有意義なレポートを作成するスキルが求められます。

したがって、数値に基づく論理的思考能力が不可欠です。

経理経験者のキャリアパスと進むべき方向性

ステップアップ

経理経験者がキャリアアップするなら、適切なスキルと経験を積み重ねることが重要です。

初心者から経験者、経験者からマネージャーへのステップアップに必要なポイントを紹介します。

経理初心者が目指すべきキャリアステップ

経理初心者はまず基礎知識の習得に努めましょう

日々の記帳業務から始めて、少しずつ財務諸表の作成や決算業務に携わるチャンスを得ることが大切です。

また、簿記の資格取得や経理関連のセミナーに積極的に参加することで、知識と人脈を広げキャリアアップの機会を増やすことが可能です。

Advice
筆者もセミナーで知り合った方経由で仕事が広がった経験があるので、積極的な参加をおすすめします。

中級経験者が持つべきスキルとポジション

中級レベルの経理経験者は、より専門的な業務に携わることが期待されます

税務申告・予算策定・経営レベルの報告書作成などが行えると望ましいです。

また、リーダーシップを取るポジションに就くためには、チームマネジメントのスキルも重要です。

アカリ
アカリ
中級者になってくると経理の専門性だけでなく、マネジメント能力も重要視されるんだね!

上級経理マネージャーへの成長プラン

上級経理マネージャーを目指すならば、会社の財政健全性を維持するための戦略立案や、組織的な問題解決能力が要求されます

財務分析や予測に基づく意思決定を支援し、経営陣と協力して会社全体の方向性を定める能力が必要です。

また、後輩・新入社員の育成にも力を入れることで、自身の経理チームを強化し、企業に貢献することが期待されます。

カズ
カズ
ある程度年齢が上がると部下も増えるだろうから、教育力も問われるね!

専門性を高める資格や学習方法

専門性を高めるためには、簿記や税理士といった資格取得を目指すのが一般的です。

これらの資格は経理職の専門性を証明するものとして、企業において高く評価されるため、キャリアアップに大いに役立ちます。

また、業務の幅を広げるためには、実務に関連する研修やセミナーへの参加、関連書籍やオンライン教材を利用した努力も重要です。

Advice
常に学び続ける姿勢も転職市場では高い評価を得られます。

経理経験の市場価値を高める要素

ビジネス

経理経験者がキャリアアップを目指す上で、市場価値を高めるための方法は多数あります。

資格の取得や経験年数の積み重ねはもちろんのこと、国際化に対応するためのスキルや対人能力も重要です。具体的に経理職としての市場価値を向上させる方法を解説します。

資格を取得する

経理の実務経験に加えて資格があると、専門知識を保有している証明になります

簿記資格をはじめ、USCPA税理士など、経理に関連する資格はキャリア形成において非常に重要な要素です。

資格があれば専門性の高さを示せて、市場価値を向上させる効果があります。

トモル
トモル
税理士くらいになると難しいけど、簿記3級~2級くらいは狙い目でおすすめだよ

経理経験年数を重ねる

経理業務では、経験年数が豊富であるほど、より複雑な問題への対応能力や高度な専門性を期待されます

また、経験年数が多いことは、深い業務知識と実績を持っている証明となり、それ自体が市場価値を上げる要因になります。

トモル
トモル
年功序列の企業は多いから、年齢が上がるにつれて昇給する場合もあるよ

英語力や国際経理の経験を積む

グローバル化が進む中、国際的な経理の知識や英語力は非常に重宝されるスキルです。

多国籍企業の会計基準を理解し、海外の事業部と円滑にコミュニケーションを取る能力は、国際市場における経理専門家の市場価値を大幅に向上させます。

また、英文会計報告書の作成ができると、国内外の投資家やステークホルダーへも説明できるため強い武器となります。

Advice
英語の習得はもちろん、IFRS(国際財務報告基準)をはじめとする国際会計基準に関する知識を持つことは大きなアドバンテージです。

マネジメント能力・コミュニケーション能力を伸ばす

経理部門は他の部署・上層部・外部のステークホルダーと頻繁にやりとりをします。

そのため、チーム内でのマネジメント能力や他部門とのコミュニケーション能力は経理職としての市場価値を高める鍵です。

プロジェクトの取りまとめや説得力のあるプレゼンテーション能力は経理業務の効率化だけでなく、戦略的な意思決定過程においても大きな価値を生み出します。

ブランドや組織を代表する仕事を任されるケースもあるので、これらの能力は組織内外を問わず高く評価されます。

経験年数別・理想的な経理経験者のスキルと市場価値

経理業界において経験年数は重要な指標となります。ただし、単に年数を重ねるだけでなくその間にスキルや知識を積み上げ、市場価値を高めていく必要があります。

各経験年数に見合ったスキルを具体的に確認していきましょう。

1年~3年:経理初級者に必要なスキル

経理業界において1年~3年の経験は、基礎を築く段階です

初心者の期間は、簿記の基本・経費処理・売上と支払いの管理など、日常の経理タスクを迅速かつ正確に処理できるようになることが重要です。

具体的には、ソフトウェアを使用したデータ入力や基本的なレポート作成のスキルを身につけることが求められます。

また、内部のチームメンバーや上司とのコミュニケーションを通じて業務を理解し、信頼を築くことも大切です。

トモル
トモル
まずは基本をしっかり押さえることに専念しよう

3年~5年:経理中級者に必要なスキル

経理業務の経験を3年~5年積むと、中級者として市場価値を高められます

中級者の段階では自身が扱ってきた経理業務の理解を深めるだけでなく、管理会計や財務分析といったより高度な業務にチャレンジしたり必要な資格を取得したりして、スキルの多様化を図りましょう。

また、税務申告や経営計画の策定など、会社の意思決定に直接影響を与える業務にも関われるチャンスが増えてきます。

Advice
早い人だとこの辺りで責任感のある業務を任されるようになります。

5年以上:上級経理経験者に必要なスキル

経理経験が5年を超えると、上級経理経験者としてのキャリアと市場評価を得られます

流動資産や固定資産の管理・予算の策定と実績の分析・財務計画の立案など複雑な業務について深い知識と実践的なスキルを持っていることが期待されます。

組織内外でのコンサルティング・経営層への助言・社内教育の実施など、経理部門のみならず組織全体に対して影響力を持つような業務も増えてきます。

カズ
カズ
5年を超えたあたりからマネジメントスキルが重要になってくるね!

経理職における市場価値向上のための具体策

ハードル

経理職の市場価値を高めるためには、単に現状の業務をこなすだけでは不十分です。

時代の変化に対応し、新しい技術や方法を取り入れ、自身のスキルセットを拡充することが求められます。市場価値向上のための具体策をいくつか紹介します。

継続的にスキルアップと学習を重ねる

IT技術の進歩により、経理業務では常に効率化について考えたり、新たな知識をインプットしたりすることが必要となります。

例えば、RPA(Robotic Process Automation)のような自動化技術やクラウド会計ソフトの利用は、従来の経理業務の内容を大きく変革しています。

したがって、最新の会計ソフトウェアへの理解を深めることや、データ分析能力を向上させるなど、スキルアップを継続的に行うことが市場価値を高めることに繋がります。

トモル
トモル
ツールを使いこなせることも立派なスキルの一つだよ!

法改正へのアンテナを立てる

経理業務は規制や法律の変更によって影響を受けるため、法改正については常に敏感であることが重要です。

税法の改正や会計基準の変更に対応するためにも、関連するニュースやトレンドを把握し、必要な情報を集める必要があります。

業界のイベントやセミナーに参加することで、最新の知識を得ることができ、自身のネットワーク拡大にも役立ちます。

Attention!!
経理の知識は入れ替わりが早いので、常に学ぶ姿勢を保ちましょう。

転職エージェントで求人の情報を集める

自身の市場価値を知る上で、転職エージェントによる求人の情報収集は有益な手段です。

エージェントを通じて得られる情報は、現在の市場での自分の価値だけでなく企業のニーズを理解する上での貴重な情報源ともなります。

経理関係の求人を扱っている転職エージェントを紹介します。

MS-Japan

エージェント名 MS-Japan
運営会社 株式会社MS-Japan
料金 無料
経理の求人数(2023年4月28日時点) 2,728件
対象年齢 20代~50代
求人エリア 全国
強い業界・職種 経理・財務・人事・総務・法務 など
公式HP https://www.jmsc.co.jp/
MS-Japanの特徴
  • 経理をはじめとする管理部門の求人に特化
  • 担当者も経理・財務のプロで業界を熟知しているため面談がスムーズ
  • 企業情報が豊富で事前にさまざまな情報をインプットできる!
MS-Japanは管理部門・士業の転職に特化した転職エージェントです。

キャリアアドバイザーは経理・財務をはじめとする管理部門のプロなので、経理業務に関して熟知しています。転職の相談だけでなく、キャリアプランの相談にも乗ってもらえて安心です。

実務経験者や資格保有者の場合、非公開求人を紹介してもらえる可能性もあります。未経験で経理に挑戦したい方から、経理職でキャリアアップしたい方まで、幅広くおすすめです。

doda

エージェント名 doda
運営会社 パーソルキャリア株式会社
料金 無料
経理の求人数(2023年4月28日時点) 10,146件
対象年齢 20代~50代
求人エリア 全国
強い業界・職種 営業・経理・企画・金融 など
公式HP doda
dodaの特徴
  • 転職業界最大手の転職エージェントで求人が豊富
  • 転職未経験者にも安心の手厚いサポート制度が充実
  • 転職サイトとの併用が可能
dodaはパーソルキャリア株式会社が運営する転職エージェントです。

CMでも有名ですが、転職希望者の2人に1人が利用しています。求人数も非常に多く、経理職だけで10,000人を超えています。

履歴書の添削や面接の練習など、転職未経験の方に向けたサポートも充実しているので、初めての転職で不安な方も活用してみましょう。

経理経験者に求められる能力まとめ

本記事のまとめ!

  1. 経理経験者として求められる能力は、企業規模によって変わる
  2. 年齢によっても求められる経理の経験値は変わる
  3. まずは転職エージェントに登録して募集要項を見ることが大切

経理経験者には会計だけでなく、コミュニケーション能力やマネジメント能力など、多岐に渡るスキルが要求されます。

会計に関する知識こそ、独学での取得は難しいですが、コミュニケーション能力やマネジメント能力は現職でも培える可能性が高いです。

簿記やPC関連の資格取得をしながら求められる能力を伸ばすことで、経理経験者としての市場価値を高められます。

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経理

Posted by 佐野 孝矩