[宅地建物取引士]大学生は取得すべき?新卒時に就職に有利?
宅地建物取引士は数ある資格の中でも人気な資格の一つです。
これから就活しようとしている大学生からして見ると
といった疑問もあることでしょう。
今回は宅建士の資格について、そもそも大学生でも受験できるのか、取得できたら就活に有利になるのか、といった点について解説していきます。
大学生が宅建士を受けるにあたって
最初に、大学生が宅建士を受けるにあたって気になると思われるポイントを解説していきます。
宅建に受験資格はなし!
宅建試験の場合受験資格はなく、老若男女誰でも受験可能です。
したがって大学生であっても問題なく受験できるのでその点はご安心ください。
就活開始までに間に合わせよう
宅建試験は申込期限が例年7月、試験日が10月第3日曜日となっています。(令和2年度は例外)
そして合格発表は12月です。
就活を始める場合学部生であれば3年生の、修士学生であれば1年生の10月には受験しておきたいですね。
あわせて勉強時間については平均で300時間ほどとされています。
1日2時間確保できると考えても、150日つまり5ヵ月はがっつり勉強しないといけないので、学習を開始する時間も重要です。
学生の場合登録の重要性はあまりなし
宅建士資格は士業のため、所定の手続きを経て登録しなければ宅建士と名乗れません。
しかし学生の場合上記のように未成年の可能性もあり登録できない可能性があります。
また、それ以外にも費用の面からも登録が厳しいと感じる方も多いのではないでしょうか。
宅建士の場合一度試験に合格すればその後の手続きはそこまで面倒ではありません。
大半の企業は資格を突破しているという実力だけでも十分評価して貰えるので、大学生の場合宅建士への登録についてはそこまで気にしなくて良いでしょう。
大学生で宅建士を持っていると有利?
大学生が宅建士を受験できるかどうかについて解説しましたが、受験したところであまり価値がない資格だったら意味がありませんよね?
大学生にとって宅建士を保有していることは就活で有利なのかどうかについても触れていきます。
不動産業界で特に有利
まず宅建士の資格が最も活きると言われている不動産業界を見てみましょう。
不動産業界を営む事務所では5人に1人宅建士を置くことが宅建業法で義務付けられています。また、事務所でなくとも契約を行う案内所には少なくとも一人、宅建士を置かなければいけません。
契約の際に書面に記名押印をするのも宅建士が必要で、いわゆる独占業務となっています。
不動産の営業ができても契約ができるのは宅建士に限られており、その存在は不可欠です。
居るだけでも役割を果たし、さらには独占業務がある。それだけで宅建士が役に立たないわけがありませんよね。
こういった観点から、宅建士は不動産業界で特に有利に働くと言えます。
次いで金融業界でも有利
不動産業界に次いで活躍できるフィールドとして、金融・保険・証券などの業界も挙げられます。
特に銀行や証券会社では住宅に関するローンや不動産投資なども扱うため、不動産の知識があると有利になります。
保険の契約においても住宅ローンの有無が保険の審査に影響することも多く、宅建試験を通して得られる知識は活きてきます。
特に不動産担保ローンに関しては扱っている金融機関の大半が賃金業の免許に加えて宅建業の免許も取得しているケースが多いです。
営業所毎に宅建士を置くケースも増えているので、なおさら宅建士の需要は増えていると言えますね。
銀行・保険会社などは全国的に見ても事業所が多く、営業部門だけでなく経理をはじめとする事務部門でも宅建の知識が必要となってくるため、相当数の宅建士が求められています。
こういった背景もあって宅建試験の受験者数も増えていると言えます。
努力する姿勢はどの業界でも通用する
宅建試験に限った話ではありませんが、社会人になってからも求められるスキルの一つに継続して努力する力があります。
例え学歴がすごくても社会人になってから学ぶことを辞めてしまえばあっという間に脱落してしまうでしょう。
一方、学歴が無くても資格取得に励んだりプログラミングの勉強をしたりと学習を続けている人の方が出世したり起業したりと大きな結果を出しているように思えます。
大学生の間に宅建士に受かっていれば、「多くの人が遊んでいる大学生時代にしっかりと目標をもって、それなりに難易度の高い宅建士に挑戦したんだ」といったプラスの評価を貰えることは言うまでもありませんね。
大学生が宅建士を受ける際に気を付けるポイント
次に、資格をもし取れたとしていくつか注意すべきポイントもあるので解説しておこうと思います。
就職活動は資格が全てではない
就活において資格はもちろん有利になります。
しかし、資格取得したことに満足してしまい「どうせ受かるだろう」と高を括ってしまっては、結果もついてこないでしょう。
面接の際には資格だけでなく、その企業とマッチしているかどうか・人間的に問題が無いか・将来続きそうかなどといったポイントも当然みられます。
筆者自身、新卒時、宅建士より難しい士業で多分周りでは誰も持っていないであろう資格を持って就活に臨みましたがやはり数社は落ちました。
周りでも海外で働きたいからとTOEIC900点越えで就活したものの落ちている方もいました。
資格はあくまで有利になる武器であって絶対的な免罪符ではないので、その点は注意しましょう。
業界を見極めよう
先ほど、どの業界でも努力する姿勢は認められるから宅建は大学生の就活においてプラスに働くと紹介しました。
しかし、ある程度業界が決まっているのであればその業界に即した資格を狙った方が更に良いかなと思います。
例えばITエンジニアを目指すのであれば宅建よりは情報処理技術者試験を狙う方がベターですし、経理職になりたいなら簿記を取得したほうが大きな武器となることでしょう。
学生時代は長いようであっという間です。全ての資格を取り切ることは不可能なので、まずはその資格が活きる業界を優先して取得していきましょう。
余裕があればダブルライセンスも狙おう!
上記で優先してその業界にあった資格を取得しようと書きましたが、余裕があればダブルライセンスもアリです。
例えばFPや行政書士といったお金や法律に関する知識は宅建士と多少被るところもあり片方取っていればもう片方も取りやすくなります。
また、情報処理技術者試験とあわせて持っていれば不動産業務にかかわるシステム開発を、簿記とあわせて持っていれば不動産業界や金融業界での経理職をする分においてより強力な武器となります。
宅建士と相性の良い資格については以下の記事でまとめているので、余裕があれば目を通してみてください。
宅建試験に効率よく合格するために
最後に、宅建試験に効率よく合格する方法を紹介します。
巷では宅建試験に4~5回落ちた!という声も聞きますが、大学生の場合時間が大事でそんなに落ちてしまっていたら就活に間に合いません。
そうならないためにも以下のポイントは重要です。
可能であれば5点免除を活用しよう
宅建試験には5点免除と呼ばれる制度があります。
こちらの制度、不動産業務に従事していなければ活用できないのですが正社員だけでなくパートやアルバイトでも利用できるのです。
時間的に余裕がある場合、不動産に関するバイトをしながら免除を受けるというのも良いのではないでしょうか。
テキスト選びが重要
何より大切なのがテキスト選びです。
特に宅建試験は範囲も広く法律について学ぶので抽象的な内容が書かれているテキストは頭に入ってきません。
できるだけ図表が多く用いられたテキストが望ましいです。
個人的にはみんなが欲しかった!宅建士の教科書で、こちらはフルカラーで読みやすく、適宜図表が用いられていて非常に分かりやすいです。
他のテキストも興味がある!という方は、以下の記事もあわせてご覧ください。
いざとなったら通信講座も
宅建士の受験を考えている方の中には独学での勉強法が分からない、勉強する時間が限られている、と言った方も多いかなと思います。
そんな方は通信講座を利用してみるのも良い手だと思います。
通信講座では分かりやすい講義や、講師に質問できる環境も整っているので、独学で勉強するよりはるかに効率的です。
特にフォーサイトは筆者の中でおすすめです。
理由としてはコンパクトにまとめられた必要最低限のテキストで学習時間を大幅に削減し、空いた時間で気軽に勉強できるeラーニングアプリで、スキマ時間を活用できるからです。
通学の時間をフル活用するだけでもかなり効果があるのではないでしょうか。
教材の内容について気になる方は以下の記事をご覧ください。
他のスクール・通信講座の情報は以下の記事でまとめています。
大学生が宅建試験を受けるにあたってまとめ
今回は大学生の段階で宅建試験を受験しておくことのメリットや注意点について解説しました。
宅建資格があれば必ず内定をもらえる!とは言えませんが、大きな武器になることは間違いありません。
特に不動産業界や保険業界といった、宅建士が活きる業界では入社後も有利になるので、計画を立てて取得して是非活躍してください!
福井県産。北海道に行ったり新潟に行ったりと、雪国を旅してます。
経理4年/インフラエンジニア7年(内4年は兼務)/ライター5年(副業)
簿記2級/FP2級/応用情報技術者/情報処理安全確保支援士/中小企業診断修得者 など
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