[医療事務資格]医療事務認定実務者ってどんな資格?合格率や勉強時間を解説!
これから医療事務の試験を受けようと思うものの、試験の種類が多すぎて
と言った方も多いことかと思います。
その医療事務試験の中でも今回は有名な医療事務認定実務者について解説していきます。
医療事務認定実務者の概要
資格名 | 医療事務認定実務者 |
実施団体 | 全国医療福祉協会 |
難易度(偏差値) | 42 |
合格率 | 70% |
勉強時間 | 4ヵ月 |
医療事務認定実務者試験は2016年に実施されたばかりの比較的新しい資格試験です。
しかしながら2年後の2018年には出願者が15,000名を超えていることからいかに短期間で注目を集めた試験かが伺えます。
医療事務認定実務者試験が注目された理由はいくつか考えられますが、医療事務としてのマナーから医療知識に加えレセプト業務まで幅広く学べることが挙げられます。
医療事務認定実務者の主催者について
医療事務認定実務者はNPO法人 全国医療福祉協会によって実施されています。
全国医療福祉協会では医療事務認定実務者試験だけでなく
- 医科2級医療事務
- 2級医療秘書
- 電子カルテオペレーション
- 調剤事務認定実務者
- 介護事務認定実務者
など、医薬や介護の資格について幅広く実施しています。
医療事務認定実務者の強み
医療事務認定実務者を取得することのメリットや試験を受けるにあたってのポイントを確認しておきましょう。
試行回数が多い
医療事務試験はほぼ毎月実施されています。したがって万が一試験に落ちてしまっても次の月に再チャレンジすることができます。
医療事務の様に資格が重宝される仕事で一回ダメだったら来年まで待たないといけないといった状況が無いので安心して挑戦できますね。
レセプトの知識は重宝される
医療事務においてはレセプトの知識や経験の有無が採用に直結すると言っても過言ではありません。
未経験の方がいきなりレセプトの経験をすることは不可能ですが、試験を通してレセプトの知識を得ることは可能です。
医療事務認定実務者の試験範囲にも当然レセプトがあるので、この資格を持っていることで優遇されることは言うまでもありません。
独学でレセプトだけ勉強すると言ったことも現実的ではないので、医療事務認定実務者試験を通して対策しておきましょう。
医療事務認定実務者の試験について
医療事務認定実務者試験の概要や難易度、範囲についても確認しておきましょう。
未経験でも受験は可能?
医療事務の資格は基本的に受験資格はありません。これは医療事務認定実務者についても該当します。
それどころかむしろ未経験者こそこの医療事務認定実務者を受けるべきとも言えます。
医療事務では資格を1つでも持っていれば転職や就職に有利になり、問われる内容も類似していることから関連資格が取りやすくなります。
医療事務認定実務者はマークシート形式であり、資料や電卓も持ち込めるため試験慣れしていない方でもハードルが低いです。
加えて医療事務認定実務者は教材や通信講座も充実しているので勉強できる環境が整っています。
試験範囲と出題形式について
医療事務認定実務者は幅広い知識が問われます。
まず試験自体が学科試験と実務試験に分かれており、いずれも90分以内に解答する必要があります。
また、出題形式はマークシートなので記述や計算した値を記入することはありません。
学科試験
学科試験では
- 接遇とマナーに関する知識
- 医療機関における各種制度に関する知識
- 医療事務業務に関する知識
- 診療報酬請求に関する知識
の4科目から計30問が出題されます。
それぞれの試験範囲についても解説します。
接遇とマナーに関する知識
学科の接遇とマナーに関する知識では
- 医療機関での接遇とマナー
- 社会的マナーと医療機関の接遇
- 医師との連携
- 患者との関わり方
といった内容について出題されます。
この範囲で問われる内容は医療事務に従事するにあたっての基本的なマナーや常識です。
医師との連携や患者との関わり方では専門知識や独特の対応方法も問われますが、一般常識があれば解けるケースも少なからずあります。
医療機関における各種制度に関する知識
医療機関における各種制度に関する知識では
- 医療法と医療法施行規則
- 医療法と医師の役割
- 医療保障制度の概要
- 医療保険の給付
- 健康保険法と保険診療
- 後期高齢者医療制度
- 介護保険制度(サービス)の概要
- 診療報酬制度
- マイナンバー制度
- 公費負担医療
が挙げられます。
健康保険やマイナンバー制度といった身近な内容も問われます。基本的な概要はおさえておきたいですね。
医療事務業務に関する知識
医療事務業務に関する知識において問われる内容は
- 請求と支払の仕組み
- 医療事務の流れ
- 日常業務
- レセプト作成の基本
について学習します。
請求と支払の仕組みについては診療報酬の算定要件・支払・請求の流れを問われます。
医療事務の流れでは請求業務やレセプト提出について学習します。
日常業務ではカルテの表書きや料金計算といった内容で、レセプト作成の基本では、レセプトの手順や基礎知識が問われます。
診療報酬請求に関する知識
診療報酬請求に関する知識では
- 診療報酬の算定について
- 入院時食事医療費の費用額算定について
といった内容について学習します。
出題形式としては
「次のうち外来管理加算が算定できないものを選びなさい」
といった形式で出題されます。要するに具体的な内容を覚えておく必要があるわけですね。
実技試験
実技試験では主にレセプト業務が出題されます。
問われる内容としては
1 | 平均的な外来診療例から、診療報酬明細書を作成・点検する知識がある。 |
2 | 医療保険制度の概要および診療報酬制度のしくみを理解し、上書き欄が正しく記載できる。 |
3 | 診療報酬明細書作成を行うために必要な傷病名、検査法、医薬品等の用語およびその略語の主なものを理解している。 |
4 | 点数算定ついて、基本的な計算が正しくできる。 |
5 | 診療報酬点数の各項目の告示や通則の基本的な知識がある。 |
6 | 時間外等の加算が正しく算定できる。 |
7 | 小児に関する加算が正しく算定できる。 |
8 | 診療報酬明細書の記載について、基本的な知識があり、摘要欄記載が必要な診療行為を理解している。 |
となります。
合格ラインや合格率は?
医療事務認定実務者の学科と実技それぞれ、合格ラインは基本的に6割以上とされています。
ただし相対評価が採用されていることもあり難易度が高い回では6割未満で合格することもあるようです。
合格率は60%~80%の間で推移しており資格の中でも比較的高い部類といえます。
しかし15,000人受験して合格率80%であれば、残りの3,000人は落ちていることになります。
簡単な資格だと高を括らず、できる限りの対策をして挑みましょう。
医療事務認定実務者の申し込みについて
医療事務認定実務者の受験料や申し込み手順についても確認しておきましょう。
受験料
受験料は基本的には5,000円です。
しかし、認定のスクールに通っていたり通信講座を受講していた場合4,500円に割引されます。
申込時期や試験日
申込時期や試験日といったスケジュールは以下のようになっています。
試験日 | 出願期間 | 合否発送予定日 |
2021年4月25日(日) | 2021年2月1日(月)~3月29日(月) | 5月17日(月) |
2021年5月23日(日) | 2021年3月1日(月)~4月26日(月) | 6月14日(月) |
2021年6月27日(日) | 2021年4月1日(木)~5月26日(水) | 7月20日(水) |
2021年7月25日(日) | 2021年5月6日(木)~6月24日(木) | 8月19日(木) |
2021年8月22日(日) | 2021年6月1日(火)~7月26日(月) | 9月13日(月) |
2021年9月26日(日) | 2021年7月1日(木)~8月26日(木) | 10月18日(月) |
2021年10月24日(日) | 2021年8月2日(月)~9月28日(火) | 11月15日(月) |
2021年11月28日(日) | 2021年9月1日(水)~10月27日(水) | 12月16日(木) |
2021年12月26日(日) | 2021年10月1日(金)~11月25日(木) | 2022年1月18日(火) |
このスケジュールは2021年版ですが、2022年以降も大きな変化はない予想されます。
在宅受験も可能
医療事務認定実務者の試験は在宅受験も可能です。
と言うより、一般的な受験生は在宅受験で、会場受験は認定機関が開講している講座の受講生に限られます。
参考までに、以下の記事では他に在宅受験できる資格についてもまとめているので目を通してみてください。
医療事務認定実務者の勉強方法
最後に、医療事務認定実務者の勉強方法をまとめておきます。
独学の場合
医療事務認定実務者は難易度的に見ればそこまで難しくない試験なので、独学での勉強ももちろん可能です。
その際は個人でテキストを用意する必要があります。
医療事務認定実務者試験にピンポイントで対応したテキストこそないものの、一般的に販売されている医療事務向けテキストで対策できるのでご自身に合ったものを1冊用意しておきましょう。
通信講座の場合
医療事務認定実務者試験はテキストはそこまで対策されているものが無いものの、通信講座は非常に多いです。
独学での合格も可能と書きましたが、試験慣れしていない方や仕事や家事が忙しくてあまり勉強時間を確保できない方は短期間で集中して合格を狙える通信講座を活用したほうが無難です。
中にはサポートが徹底しており、資格取得後の就職サポートをしている通信講座まであるのでぜひ活用したいですね。
ユーキャンの医療事務講座は添削や質問制度も充実しており、医療事務認定実務者にピンポイントで対応していると銘打っています。
顧客満足度No.1で支持率90%超えと非常に注目されている通信講座なので興味がある方は是非試してみてください。
医療事務認定実務者まとめ
今回は医療事務認定実務者のメリットや難易度について解説しました。
医療事務認定実務者試験は資料持ち込みokで全てマークシート形式のため、合格率も高く初心者や未経験者向けの資格と言えます。
これから医療事務を目指すという方にとっては取得しておくと大きな武器となるので、迷っている方は是非チャレンジしてみてください。
高校卒業後に医療系専門学校に進学し、首席で卒業する。
医療事務だけでなく経理の経験もあり。一人息子をこよなく愛する。
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