[医療事務資格]メディカルクラークとはどんな資格?試験概要や勉強方法を解説!
これから医療事務を受けようと思っているものの、医療事務資格が多すぎてどれを受験すればよいか迷ってしまう方も多いのが実情です。
数ある資格の中でもメディカルクラークはよく名前が挙がります。
といった疑問を持つ方も多いと思うので、この記事ではメディカルクラークについて解説していきます。
合格率や勉強時間、効率よく学べる通信講座なども紹介するので、気になる方はぜひ目を通してみてください。
メディカルクラークの概要
資格名 | 医療事務技能審査(メディカルクラーク) |
実施団体 | 一般財団法人 日本医療教育財団 |
難易度(偏差値) | 45 |
合格率 | 50% |
勉強時間 | 6ヵ月 |
メディカルクラークは正式名称を医療事務技能審査試験と呼び、日本においても受験者数や求人数の規模から最大級と言われていると言われている医療事務試験です。
学習内容としては診療報酬請求事務業務(レセプト)や、受付業務など医療事務の仕事に必要な技能が問われます。
医療事務資格=メディカルクラークと認識している方も多いくらいメジャーな資格ではあるものの、難易度は高くないので人気資格と言われています。
試験には45年以上の歴史があり、知名度や信頼度が高いことも頷けます。
メディカルクラークの主催者について
メディカルクラークは一般財団法人 日本医療教育財団によって主催されています。
日本医療教育財団が主催する資格にはほかにも
- 医療事務作業補助技能認定試験
- 医事オペレータ技能認定試験
- ケアクラーク技能試験
- 歯科助手技能認定
- 介護基礎技能認定
など、医療・介護・福祉といった医療現場にかかわる従業員の能力開発に力を入れていることが伺えます。
医療事務資格の中でも人気が高い
メディカルクラークは学校単位や個々人・通信講座受講者などさまざまな背景を持った方が受験しており、年間受験者数は2万人にも上ると言われています。
この受験者数は医療事務の資格の中でもダントツで多く、受験者からも注目されている資格といえます。
メディカルクラークの強味
メディカルクラークを受験することのメリットや取得時の強みについても確認してみましょう。
試験回数が多い
メディカルクラークは資格の中でも受験回数が多く、毎月実施されています。
1ヵ月に1回実施されていることから毎月受験できるため、試行回数を稼ぐこともできます。
ただし受験料は毎回かかるため、できればしっかり対策して1発で合格したいものです。
ネームバリューが高い
メディカルクラークは、取得できればレセプト業務や窓口対応が可能であり、医療に関する知識を保有していることの証明にもなります。
したがって採用の場面でも面接官から一定以上の評価を得られることにつながります。
また、少子高齢化により医療機関の需要は上がっており、今医療事務は非常に将来性が高い仕事と言われているのです。
将来が不安な中、一定需要が確保されているという点でも医療事務は将来性が高く、その医療事務と相性の良いメディカルクラークを持っておくことは賢明な選択です。
他の資格と組み合わせられる
医療事務は事務対応や医療に関する基礎知識を得られるので、基礎を築けます。
逆に言えば専門性は高くないわけですが、土台ができているため自身が興味のある専門分野が見つかった際にすぐにステップアップできるといったメリットもあるのです。
他の資格と組み合わせることでさらに広い範囲をカバーできるようになるため、評価が上がり昇給にもつながります。
医療事務に関する資格は以下にまとめているので、気になる方はご確認ください。
また、複数資格を履歴書に書く際の書き方は以下の記事をご覧ください。
メディカルクラークの試験について
メディカルクラークの試験について、もう少し深堀して確認してみましょう。
未経験でも受験可能?
メディカルクラークは学歴や職歴による受験資格は設けられていません。
そのため学生であったり未経験者であったりしても受験できるわけですね。
医療事務に興味はあるものの資格も経験もなく自信がない・・・という方がメディカルクラークを取得して医療事務に就職するといったパターンはよく見られます。
試験形式や出題範囲
メディカルクラークは以前は2級と1級に分かれていましたが今は撤廃され1つの師宇角になっています。
また、医科・歯科の2種類の試験に分かれていますが、ここでは医科に絞って解説していこうと思います。
試験科目は学科・実技Ⅰ・実技Ⅱの3科目に分かれており、具体的な内容は以下の通りです。
学科 | 実技Ⅰ | 実技Ⅱ | |
試験形式 | 3択問題×25問 | 記述問題×2問(400文字) | 明細書点検×4問 |
試験時間 | 60分 | 50分 | 70分 |
学科試験においては医療保険制度・公費負担医療制度・診療報酬算定などから出題されます。
また、明細書点検問題については点数表などの資料が持ち込めるため、あらかじめ用意して使い慣れておくと良いです。
合格ラインや合格率は?
メディカルクラークの過去の合格率も見てみましょう。過去の試験結果は
年度 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
2019年 | 17,525名 | 13,934名 | 79.5% |
2018年 | 15,795名 | 11,499名 | 72.8% |
2016年 | 21,789名 | 13,880名 | 63,7% |
2015年 | 24,620名 | 16,052名 | 65.2% |
となっています。
合格ラインとしては、3科目全てが70点を超えることです。
万が一1科目でも70点を下回ってしまうとその時点で不合格となってしまいます。一方で、1度70点を超えた科目は6ヵ月間免除を受けられます。
また、合格に必要な勉強時間は100時間~200時間とされていて1日1時間ペースで勉強すると6ヵ月ほどかかる計算です。
計画を立てて勉強を進めて行きたいですね。
メディカルクラークの申し込みについて
メディカルクラークの申し込みについても確認しておきましょう。
受験料
受験料は税込みで7,700円です。
申し込み時期
メディカルクラークの試験は毎月行われています。
4月の時点で毎月いつ試験が行われるかホームページにて公開されるため確認しておきましょう。
申込期限は当該試験日の2ヵ月前より3週間前までです。
在宅受験が可能
メディカルクラークの受験方法は在宅受験となります。
試験の流れとしては
- 試験当日の午前中に試験問題が自宅に届く
- 問題を解く
- 翌日までに発送記録が残る方法(簡易書留など)で返送する
となります。
メディカルクラークの勉強方法
メディカルクラークは学科・実技Ⅰ・実技Ⅱの3種類がありますが、それぞれしっかりと対策しておく必要があります。
しかしそれぞれ出題形式が異なるため、過去問を通して問題に慣れていく必要があります。
また、テキストや資料は持ち込み可能のためしっかりと準備しておきましょう。
独学の場合
メディカルクラークを独学で勉強する場合テキストが必要ですが、メディカルクラーク専用のテキストはありません。
したがって一般的な医療事務向けのテキストを用意する必要があります。
市販のテキストを用いる場合は
- 医療保険制度や介護保険制度についての解説がある
- 患者への接遇やマナーについての説明がある
- 医療費(診療報酬点数)の算定方法が掲載されている
物を選びましょう。
もちろん、テキストだけでなく問題集や過去問も存在しません。
したがって試験対策では王道の過去問を用いての対策は不可能です。
そのため、演習をしたい場合は最悪本試験を過去問代わりで受けることになります。
仮に不合格でも1科目でも7割を超えれば科目免除で次は残りの科目に全集中できるので、金銭的に余裕がある方はチャレンジしてみてください。
通信講座の場合
独学で不安と言う場合は通信講座を選択肢に入れておくと良いです。
通信講座の場合はしっかりとメディカルクラーク向けと銘打っているので安心して勉強できます。
メディカルクラークに対応した通信講座はニチイ学館が該当するので、気になる方は目を通してみてください。
メディカルクラークまとめ
今回は医療事務資格の中でもメジャーであるメディカルクラークについて解説しました。
難易度もそこまでではなく、科目合格もあるので計画的に勉強できる資格です。
一方でメディカルクラーク特化のテキストは存在しないため、市販のもので対応するか通信講座を利用して勉強しましょう。
高校卒業後に医療系専門学校に進学し、首席で卒業する。
医療事務だけでなく経理の経験もあり。一人息子をこよなく愛する。
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