[SPI・数学]推論:条件[無料問題集]

2018年6月27日

今回はSPIにおける条件の問題を確認していきましょう。

ラク
ラク
条件の問題って、何が不足してるかわからないからややこしいんだよな・・・
カズ
カズ
総当たりでやるのが確実だけど、時間がかかるから慣れやテクニックも必要だね

SPI条件の例題

SPIの条件に関する問題は問いに対して、どの条件を加えれば答えられるようになるかを問われるパターンと、条件から数値を求めるパターンがあります。

それぞれを例題を通して見てみましょう。

問題1-1

以下について、ア、イの情報のうち、いずれの情報があれば(問い)の答えが分かるかを答えよ。

(問い)

ある商品PとAがあり、価格の差は24,000円である。Aの価格はいくらか。

ア:PとAの価格を足すと88,000円である。
イ:Aの価格のほうが安い。

アのみ
イのみ
アとイの両方
両方あっても分からない

(ログイン後回答すると、ここに前回の正誤情報が表示されます)

問1-1の正解を表示
アとイの両方
問1-1の解説を表示
二つの商品の和や差からAの価格を求める問題です。

まず、アかイの片方だけでAの価格が求められるかを考えて見ましょう。

ア:PとAの価格を足すと88,000円である。

この条件と(問い)の二つの商品の差額が24,000円を加えると次のような式が立てられます。

\begin{eqnarray} \left\{ \begin{array}{l} x + y = 88000 \verb|(円)| \\ x – y = 24000 \verb|(円)|\end{array} \right. \end{eqnarray}

この連立方程式を解くと、片方が32,000円他方が56,000円となります。

しかし、この\(x\)と\(y\)は形式的に価格の高いほうを\(x\)、安いほうを\(y\)と置いただけなので、どちらがどの値段なのかまだ分かりません

イ:Aの価格のほうが安い。

この条件だとAのほうが安いこと、差額が24,000円であることしか分かりません。

Aが2,000円、Pが26,000円でも成り立ちますし、Aが10,000円、Pが34,000円でも成り立ってしまいます。

アとイの両方

アより、どちらかが32,000円、他方が56,000円という情報は分かっていました。

ここにイのAの価格のほうが安いという情報を加えることで、高いほうがP・安いほうがAと分かるため、連立方程式で\(x=\)Pの価格、\(y=\)Aの価格と置けばよいと分かります。

これでAが32,000円であると分かります。

したがってアとイ両方が答えとなります。

問題1-2

以下について、ア、イの情報のうち、どれがあれば(問い)の答えが分かるかを答えよ。

(問い)

1から6までの目のあるサイコロを2回振ったところ和は7であった。出た目はそれぞれいくつか。

ア:「2つのサイコロの積」の約数の数は4つであった。
イ:「2つのサイコロの差」の約数の数は2つであった。

アのみ
イのみ
アとイの両方
両方あっても分からない

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問1-2の正解を表示
両方あっても分からない
問1-2の解説を表示
まずは(問い)の条件を見てみましょう。

1から6までの目のあるサイコロを2回振って和が7になる組み合わせは以下の3パターンです。

([1,6]・[2,5]・[3,4])

では、それぞれの選択肢を見てみましょう。

ア:「2つのサイコロの積」の約数の数は4つであった。

それぞれの候補の積を求め、約数の個数を求めます。

[1,6]・・・積は6となり、約数は{1,2,3,6}となるため、4つあることが分かります。 [2,5]・・・積は10となり、約数は{1,2,5,10}となるため、4つあることが分かります。 [3,4]・・・積は12となり、約数は{1,2,3,4,6,12}となるため、6つあることが分かります。

したがって積の約数の数が4つとなるのは[1,6]と[2,5]の2パターンあるため、アだけでは分かりません。

イ:「2つのサイコロの差」の約数の数は2つであった。

それぞれの候補の差を求め、約数の個数を求めます。

[1,6]・・・差は5となり、約数は{1,5}となるため、2つあることが分かります。 [2,5]・・・差は3となり、約数は{1,3}となるため、2つあることが分かります。 [3,4]・・・差は1となり、約数は{1}となるため、1つあることが分かります。

したがって差の約数の数が2つとなるのは[1,6]と[2,5]の2パターンあるため、イだけでは分かりません。

アとイの両方

アでもイでも[1,6]と[2,5]の二パターンには絞り込めていますが、それ以上絞り込めないためどちらがあっても分かりません。

したがって「両方あっても分からない」が答えとなります。

Advice
条件問題では片方だけの条件ではなく、両方必要だったり、両方あってもわからなかったりすることが多いです。それぞれの条件でどこまで絞り込めるかを意識して問題を解いていきましょう。

問題2-1

空欄に当てはまる数値を答えなさい。

X、Y、Zの3人のテストの平均点数は60点で、X、Y、Zの順に点数が高い。また、3人の点数について以下のことが分かっている。

ア:XとZの点数差はYの点数と等しい。
イ:YとZの点数差は20点である。

このとき、Xは[]点であった。


(ログイン後回答すると、ここに前回の正誤情報が表示されます)

問2-1の正解を表示
90
問2-1の解説を表示
与えられた条件をどのような式にすればよいかといった方程式の問題です。

問題文と、それぞれの条件を全て式に表してみましょう。

ここでXの点数を\(x\)、Yの点数を\(y\)、Zの点数を\(z\)とします。

X、Y、Zの3人のテストの平均点数は60と言ったところから、合計点は以下のようになります。

\[x + y + z = 60\verb|(点/人)| \times 3\verb|(人)| = 180\verb|(点)| \tag{a}\]

ア:XとZの点数差はYの点数と等しい。

より、以下のようになります。

\[x – z = y \tag{b} \]

イ:YとZの点数差は20点である。

より、以下のようになります。

\[y – z = 20\verb|(点)| \tag{c}\]

これは文字が3つ、式が3つの連立三元一次方程式なので解けます。

求めたい値は\(x\)なので、どのようにすれば求めやすいかを考えます。

\(x=\)の形にしたいので、(b)の式を変形してみましょう。

\(z\)を右辺に移項すると以下のようになります。

\[x = y + z \tag{b’}\]

この\(y + z\)は(a)式に代入できます。

\[x + x = 180 \verb|(点)| \tag{a’}\]

この式を解くと以下のようになります。

\[x=90 \verb|(点)|\]

今回の問題ではXの点数のみ求めればよかったので、答えの90だけ求めて、他の人の点数を求める必要はありません。

問題2-2

空欄に当てはまる数値を答えなさい。
A、B、C、D、E、Fの6人でマラソンを行った、その結果について次のことが分かっている。

ア:AはBより順位が2位上である。
イ:CはDより順位が3位上である。
ウ:EはFより順位が2位上である。

このときCは[]位である。


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問2-2の正解を表示
2
問2-2の解説を表示
どのようなパターンがあるかを当てはめてみてDの順位を絞り込んでいきましょう。

順位差が大きいほど候補を少なく絞れるので、イの条件に着目します。

イ:CはDより順位が3位上である。

これより以下の3パターンに絞れます。

ここにアの条件を加えます。

ア:AはBより順位が2位上である。

2位差で開いている場所に入れると以下の4パターンになることが分かります。

最後にウの条件を加えます。

ウ:EはFより順位が2位上である。

2位差で開いている場所はCが2位の時の2パターンしかありません。

ここで2パターンにしか絞れていませんが、どちらにおいてもCが2位であることに変わりありません。したがって、答えは2位となります。

問題2-3

空欄に当てはまる数値を答えなさい。 [問い]X、Y、Zの3人で5科目のテストの合計点数を競った(満点500点)。結果はX、Y、Zの順に高く、以下のことが分かった。

ア:3人の平均点は350点だった。
イ:Zの点数は300点だった。

このとき、Yの点数は最も高くて[]点である。


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問2-3の正解を表示
374点
問2-3の解説を表示
最も高くなる場合を聞いているので、Yの点数は必ずしも定まらないということに注意します。

確実に決まることをまず見ていきましょう。

ア:3人の平均点は350点だった。

この条件より、以下の式が成り立ちます。

\[x + y + z = 350\verb|(点/人)| \times 3\verb|(人)| = 1050\verb|(点)| \tag{a}\]

イ:Zの点数は300点だった。

この条件より、以下の式が成り立ちます。

\[z = 300\verb|(点)| \tag{b}\]

ここで、(b)を(a)に代入して両辺から300引きます。

\[x + y = 750\verb|(点)|\]

これより、XとYの合計が750点と分かります。

XとYの得点の関係は[問い]より、\(x > y \)となります。

この条件より\(y\)が取りうる最大の範囲は2人の平均から1引いた値となるため、以下式を導けます。

\[750\verb|(点)| ÷ 2\verb|(人)| – 1\verb|(点/人)| = 374\verb|(点/人)|\]

したがって、374点が答えです。

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SPI条件のまとめ

数値を求める問題では、候補をどのように絞り込み、短い時間で求められるかが重要です。

表に書き出す方法や式にして範囲を狭める方法など手法はさまざまなので、より多くの問題を解いてパターンに慣れていきましょう

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