[ITパスポート試験]分析手法(パレート図・ABC分析)[無料講座・例題付き!]
今回はITパスポートの分析手法の1つ、パレート図について見ていきます。
分析とは
業務において、分析をすることで問題点を洗い出し、原因は何か、対応策は何かを知ることができます。
その対策を施した後さらに分析し対策を行う・・・といった作業を繰り返すことで改善し、より効率的な業務をこなすことができるようになります。
また、すでにあるデータをもとに近い将来起こりうることや取るべき政策を予測し、販売や製造の計画を行う事もします。
パレート図
各項目を件数の大きい順に並べ、棒グラフを書き、それに重ねるように累積比率の分布線を書いたものをパレート図と呼びます。
累積比率とは、順番に各値を加算していった合計値が全体に占める割合を差します。
例えば上図では、以下のようにそれぞれの商品の個数が存在しています。
商品 | 個数 | 全体に占める割合 | 累積比率 |
商品1 | 80 | 20% | 20% |
商品2 | 75 | 18.75% | 38.75% |
商品3 | 65 | 16.25% | 55% |
商品4 | 50 | 12.5% | 67.5% |
商品5 | 45 | 11.25% | 78.75% |
商品6 | 30 | 7.5% | 86.25% |
商品7 | 25 | 6.25% | 92.5% |
商品8 | 20 | 5% | 97.5% |
商品9 | 10 | 2.5% | 100% |
合計 | 400 |
このように、商品1の累積比率は商品1だけが全体に占める割合の20%となりますが、商品2の累積比率は商品1+商品2で20+18.75より38.75%となります。
この作業を繰り返していくと、商品9での累積比率が100%になることが分かりますね。
ABC分析
パレート図では主にABC分析と呼ばれる分析手法に用いられます。
ABC分析は、項目をA群・B群・C群の3種類に区分して重点管理すべき項目を見つける手法です。
例で書くと
A群 | 全体の60%を占める商品群 | 主力商品、図では商品1、商品2、商品3 |
B群 | A群を除き、全体の90%を占める商品群 | 準主力商品、図では商品4、商品5、商品6 |
C群 | 残りの商品群 | 非主力商品、図では商品7、商品8、商品9 |
このようにして見ると、A群の商品に対してコストをかけてでも注力し、逆にC群ではコストや手間がかからない管理方法を選択したほうが良いと分かります。
更に顕著なグラフになるとおよそ2割の品目が全体の売り上げの8割を占めると言ったパレートの法則と呼ばれる規則が見えてきます。
分析手法(パレート図・ABC分析)・例題
実際に例題を解いて問題に慣れていきましょう。
問題
問1
ABC分析の説明として,適切なものはどれか。(H.22/春)
ア 不具合がどのような原因によって起きているのかなどを,魚の骨に似た図によって系統的に把握する手法
イ 二つの変数の間に関係があるかどうかを,収集したデータを用いて解析する手法
ウ 母集団からサンプルを抜き取って検査を行い,サンプル中の不良個数によって母集団の品質を判定する手法
エ 優先的に管理すべき対象を明確にするために,売上金額などの累積構成比を基に重要度のランク付けを行う手法
問2
システムのテスト中に発見したバグを,原因別に集計して発生頻度の高い順に並べ,累積曲線を入れた図表はどれか。(H.31/春)
ア 散布図
イ 特性要因図
ウ パレート図
エ ヒストグラム
解説(クリックで展開)
分析手法(パレート図・ABC分析)・まとめ
今回はパレート図およびABC分析に関する内容を学習しました。
パレート図とABC分析はセットで覚えておきましょう。
次回は散布図と特性要因図について深く学習します!
福井県産。北海道に行ったり新潟に行ったりと、雪国を旅してます。
経理4年/インフラエンジニア7年(内4年は兼務)/ライター5年(副業)
簿記2級/FP2級/応用情報技術者/情報処理安全確保支援士/中小企業診断修得者 など
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