[基本情報技術者試験]現場では役に立たない?現役SEが語ります。
必死に基本情報の勉強をしているとネットの記事などでは資格は役に立たないと言った意見を見ます。
基本情報技術者試験の場合でも
といった論争が繰り広げられています。
今回は基本情報技術者試験の存在価値について、実際に現役SEの筆者がどう感じているかをまとめていこうと思います。
基本情報は役に立つ?立たない?
まず、基本情報が役に立つのかどうか、その資格の特性から見ていこうと思います。
広く学べるので生きる知識が多い
まず、基本情報で学習できる内容ですが、
- 情報数学
- ソフトウェア
- ハードウェア
- セキュリティ
- データベース
- ネットワーク
- 各プログラミング言語
- プロジェクトマネジメント
- サービスマネジメント
- 経営戦略
- 財務・会計
- 法務
などと言った非常に幅広い知識を学ぶことができます。
ただただエンジニアをやっていても、特に経営にかかわる知識を得る事は難しいので、普段得られない知識を学習できると言ったポイントでもかなり役に立つのではないかと思います。
選んだプログラミング言語次第では役に立たないことも・・・?
基本情報技術者試験の午後問題ではプログラミングが必修となっています。
ただ、その中でもソフトウェア開発ではC言語・Java・Python・アセンブラ・表計算から選択になっており、将来行きたい職場がその言語を使っていないと就職につながらないパターンが考えられます。
実際に履歴書に基本情報と書いても面接でどの言語を選んだか聞かれ、その言語と会社の開発言語がマッチしないとそこで落とされた、というパターンもあります。
それぞれのプログラミング言語の特徴は以下の記事にまとめています。
よりニッチな分野の場合は役に立たないことも
幅広くIT技術にまつわる知識を学べる基本情報ですが、業界や職種によっては全く役に立たないこともあります。
例えば筆者がこのサイトで用いているプログラミングはJavaScriptですが、基本情報でJavaScriptを学ぶことはできません。
また、WebデザインだったりAIだったりを深く学ぶことも難しくなっています。
そのため、オールマイティでITとつくなら何でもできる資格ではない点に注意しましょう。
基本情報が役に立つ場面
更に基本情報が役立つ場面を深堀してみていきましょう。
転職
基本情報は国家資格で知名度も高く、転職に役に立たないわけがありません。
筆者自身も基本情報の転職市場価値を調べたことがありますが、どの転職エージェントでも数千の求人数がありました。(時期によって変動します。)
その時のデータは以下の記事にまとめてあるので、是非ご活用ください。
ただし、そもそも転職エージェントに登録していないと資格保有者として見てもらえず求人案件も来ないので、あらかじめいくつかのエージェントに登録しておくことをおすすめします。
以下のエージェントは特に基本情報の求人が多いのでおすすめです!
Doda
種類 | 転職サイト・転職エージェント |
案件数 | 公開7万件 |
利用者層 | 20~40代 |
案件傾向 | 営業・エンジニア |
公開されている取り扱い案件数は6~7万程とされていますが、非公開案件が非常に多く魅力的なのがDodaです。
取扱い職種も多く、求人の幅も非常に広いので必ずご自身の持つスキルや資格とマッチする求人が見つかると断言します!
筆者自身もお世話になったことがありますが、エージェントの方がスキルや経歴を加味してオススメの案件をいくつもメールで送ってくれるため、マッチングしやすく求職に割くリソースも最小限で済みます。
ネオキャリア
種類 | 転職エージェント |
案件 | 5,000件 |
利用者層 | 20代 |
案件傾向 | 事務・営業 |
一人当たりのサポート時間が10時間越えと手厚く、ブラック企業を徹底排除の優良案件に絞った案件ばかりで安心できるのはこのネオキャリアになります。
万が一不採用だった場合はその原因もしっかり教えてもらえるのですぐに改善することが可能でさらに対象者としては大卒だけでなく大学中退や高卒、中卒の方にもポイントを当てているので学歴で今まではじかれてしまった経験があっても安心です。
昇進・昇給
昇進や昇給でも基本情報はよく条件に抜擢されることが多い資格です。
特に日系企業では資格を優遇することも多く、どんなに技術力があっても資格がなくて昇給できないパターンもあります。
若い時に取っておくことで生涯年収にも大きな差が出てくるので、早い段階で取得しておきたいですね!
進学
高校や大学、専門学校によっては基本情報があることで入試の際に加点されたり単位が認められたりすることもあります。
工学部をメインに、最近では経営学部や法学部、商学部でも優遇される傾向にあります。
特に大学で1単位取れてしまうとそれだけで毎週数時間の余裕が生まれてきます。
若い時の自由な時間はかけがえのないもので、その空いた時間を別の事に使えるのは大変有意義になる事間違いなしです。
資格を活かすも活かさないも本人次第
基本情報技術者試験の役に立つ場合と役に立たない場合を紹介しましたが、結局のところその資格を活かすかどうかは本人次第です。
これはさらに上位の試験や学歴でも同じで、自分が何を学んで将来何に役立てたいか、それが全てではないでしょうか。
あくまで資格は目的ではなく手段、という事を押さえて置き、将来の自己実現の過程で資格が必要かどうかを考えてから受験しても遅くは無いと思います。
この記事を読んで、基本情報に挑戦してみたい!と思った方は、是非以下の記事もご覧ください。
福井県産。北海道に行ったり新潟に行ったりと、雪国を旅してます。
経理4年/インフラエンジニア7年(内4年は兼務)/ライター5年(副業)
簿記2級/FP2級/応用情報技術者/情報処理安全確保支援士/中小企業診断修得者 など
ディスカッション
コメント一覧
資格自体履歴書に書いて有利なのはわかりました。
しかし、内容自体どれくらい必要とされるのでしょうか?
今までの基本情報の資格ではアルゴリズムが重視されていますが、ソートや探索、ダイクストラ法などが出てきますが、実際の業務ではもっと複雑なアルゴリズムを使うのですか?
それとも基本情報に出てくるようなアルゴリズムで大丈夫なのですか?
分野によると答えられそうですが、著者様の現役SEの仕事の内容から見たらどうなのか教えて下さい。
また30代以降ではやはり履歴書に書いても評価されないのか応用情報を持っていたとしたら何歳まで通用するのか年齢と資格の関係も教えていただきたいです。
しーまん 様
コメントありがとうございます。
回答に関しまして、ご自身のコメントの中にある「分野による」といった答えが最終的な回答になってしまうとは思うのですが、
私の様に非IT企業で社内SEとして働いている場合、基本情報レベルの知識があれば十分に仕事としては成り立ちます。(ソートに関する知識も必須ではありませんが、軽くコーディングはするのでプログラムの基礎知識自体は必須)
しかし逆に、IT企業で働きたいと思われている場合、基本情報や応用情報の知識はあって当然、さらにその分野に特化した技術や知識が問われることも多いです。
年齢に関しても何歳までにどの資格、というよりも、どのような業界でどのような仕事をされたいかによって何の資格を取るべきか、どのようなスキルを付けるべきかが変わってくると思います(もちろん、若いうちに取得するに越したことはありませんが・・・)
回答はこんな感じですm(__)m曖昧な表現になってしまい申し訳ありません。
回答ありがとうございます。
やはりIT企業は猛烈に勉強できる人のみ生き残れそうですね。
非IT系のエンジニアの方が幸せになれそうです。
参考になりました。
ありがとうございました。
そうですね・・・
やはりITを武器にして戦うならプログラミングやインフラをはじめとする情報技術をどれだけ学んだか、身に着けたかが勝負になるので日々勉強ですね。特に技術の移り変わりは激しいので・・・
非IT系のエンジニアは最先端からはおいていかれてしまう感じが否めませんが、常にアンテナを張ってコツコツできることを積み上げるだけでも同期と差は付くので、それでも十分生き残れると思います!