[基本情報技術者試験]難易度や偏差値は?難しすぎ?それとも易化した!?簿記2級や宅建などとの比較情報も満載!
基本情報技術者試験は国家試験の中でも有名な部類であり求人数も受験者も多い人気資格です。
しかし資格名に「基本」とついてはいるものの、いざ勉強を始めてみると以下のように感じる方も多いです。
ネット上では簡単だった、余裕だったと言った意見も確かに見受けられ、人によって感じかたはまちまちかなと思いますが、実際の難易度はどのような物でしょうか。
特に令和2年からは出題傾向も変わるので、その点も踏まえて掘り下げて記事を書いていこうと思います。
本記事のまとめ!
- 基本情報技術者試験の偏差値は49
- CBTになってからは合格率があがり易化傾向
- 基本情報の対策ならスタディング!
基本情報技術者試験の難易度について
まずは基本情報技術者試験の難易度について、数値の面から分析していきましょう。
合格率から見る基本情報技術者試験の難易度は易化傾向にある??
まず、直近の試験について見てみると、基本情報技術者試験の合格率は以下のようになっています。
- R3秋・・・40.1%
- R3春・・・41.9%
- R2秋・・・48.1%
- R1秋・・・28.5%
- H31 春・・・22.2%
特にR2秋から、合格率が跳ね上がっています。
合格率だけからみると、基本情報は易化傾向にあると言えます。
更に詳しい合格率の変動や推移、統計情報に関しては以下の記事にもまとめています。
午後試験が相対評価であるため、回によっての変動は少ない
CBT前とCBT後で合格率は倍ほどの差がありますが、形式別にみると合格率にあまり変動はありません。
基本情報技術者試験の午後に関しては採点基準が完全にブラックボックスとなっており、自己採点の結果が6割を超えていても不合格のケースもあります。
これは合格率を一定に調整にするため、傾斜配点を行っているからとの声が多いです。
そのためここまで取れれば合格!と言ったわけではなく、受験者の中で上位20%(CBTなら40%)に食い込む必要が出てきます。
基本情報技術者試験の偏差値は49!
次に偏差値から見る基本情報技術者試験の難易度です。
基本情報技術者試験の偏差値は49(参照)となっており、標準が50とされているので数値的にみると若干簡単かなと思われることも多いですね。
最近の基本情報技術者試験の変動傾向は?CBTによる易化?採点基準も変わった??
基本情報技術者試験の難易度の変動傾向を見ていきましょう。
特にプログラミング関係の配点基準が最近変わってきたため、そのあたりを重点的に説明します。
プログラミングにおける配点割合が増えた
午後試験について、以前はアルゴリズム20点、プログラミング言語20点で40点を占めており、その時点でアルゴリズム系が非常に大きなウエイトを占めていました。
しかし令和二年度からはアルゴリズム25点、プログラミング25点で合計50点必要となり、さらにその比重が大きくなったと言えます。
元々プログラミングが苦手と言う方は、午後でアルゴリズム系以外の科目において全部点を取るしか合格の道は残されていませんでしたが、今後はそれすらも許されなくなったと言えます。
プログラミングに関する記事は別途以下にまとめています。
実務経験もかなり関与する
受験者の感想を調べてみると、「簡単だった」「難しかった」と意見が真っ二つに分かれています。
理由としては先ほど書いたプログラミング言語もそうですが、セキュリティ・ネットワーク・マネジメント・ストラテジと言ったほとんどの科目が実務経験に即していることが挙げられます。
そのため、座学で0知識から学習するよりも会社で仕事をしながら常に知識や技術に触れている方の方が有利になるのは自明なことです。
意見が分かれてくるのも当然です。
以前は午前午後ぶっ通し→CBTによって分けて受けられるようになった
基本情報技術者試験は以前は1日の間に午前午後ぶっ通しで受ける必要がありました。
そのさいは、それぞれ150分×2となっており、累計5時間もの長丁場を試験に充てる必要があったのです。
元々試験慣れしている場合は問題ありませんが、初めて受ける試験が基本情報と言う方はここで精神的にやられてしまうこともありました。
しかしCBT試験になってからは、午前試験と午後試験を別々の日に受けられるため、1日あたりの負担もかなり減っています。
このことも合格率の上昇に多少関与しているかもしれません。
基本情報技術者試験と簿記2級や宅建など他資格との難易度の比較
基本情報技術者試験と日商簿記2級の比較
基本情報技術者 | 日商簿記2級 | |
難易度 | 49 | 58 |
知名度 | 高 | 高 |
求人数 | 多 | 多 |
将来性 | ◎ | ◎ |
受験料 | 5,700円 | 4,630円 |
まずは基本情報技術者試験と同じく人気資格で受験者数も年間6桁の日商簿記2級です。
以前は基本情報技術者試験>簿記2級と言った構図でしたが、近年簿記2級には連結会計の処理も加わったため難易度が逆転されたと言っている人も多いです。
しかし先ほども書いたように基本情報技術者試験にはプログラミングと言った壁もあり、これが苦手な人はとことん苦手で何回受験しても合格できないと言った意見も見ます。
同じように連結会計も何回解いても理解できない、と言う人も多いので、得意不得意に左右されることが多く、結局はそれぞれ受験してみてどっちが難しかったか自身で判断するしかないですね。
基本情報技術者試験と宅地建物取引士の比較
基本情報技術者 | 宅地建物取引士 | |
難易度 | 49 | 57 |
知名度 | 高 | 高 |
求人数 | 多 | 多 |
将来性 | ◎ | ◎ |
受験料 | 5,700円 | 7,000円 |
基本情報技術者試験と同じ国家資格と言ったカテゴリでは、人気度の点からも双璧をなすのがこの宅地建物取引士になります。
内容としては法律的なことが多く、細かい値や用語を押さえて置かないといけないと言った点でも宅建士は難しいですね。
また、宅建の場合1年に1回しか受験チャンスがなく、基本情報技術者試験や簿記試験の様に年に2回以上受験できる試験よりもプレッシャーも多くかかってきます。
ダブルライセンスとして取得する方も多いですが、その場合最初に宅建から狙っておく方がスケジュール的にも精神的にも楽だと言えます。
基本情報技術者試験と応用情報技術者試験の比較
基本情報技術者 | 応用情報技術者試験 | |
難易度 | 49 | 65 |
知名度 | 高 | 中 |
求人数 | 多 | 中 |
将来性 | ◎ | ◎ |
受験料 | 5,700円 | 5,700円 |
そしてもう一つ、基本情報技術者試験の上位に位置する応用情報技術者試験についても見てみましょう。
ITパスポート(偏差値45)がレベル1、基本情報(偏差値49)がレベル2、応用情報(偏差値65)がレベル3とされており、レベル2とレベル3で一気にここまで難しくなるのかと言った感じですが、実際はそこまで難しいと筆者は感じませんでした。
しいて言うなら午後試験が記述式になるか選択式で完結するかの違いで要約する力は求められます。
しかし、その分部分点もあるため足掻けるチャンスも増えてきます。
筆者もそうでしたが、中には基本情報がダメだったけど応用は先に受かっちゃったと言った人も少なからずいるのでチャレンジしてみるのも良いのではないでしょうか。
特にプログラミングを飛ばせる点も大きいです。
基本情報技術者試験に合格するためには
ここまでうだうだと基本情報の難易度や比較情報を書いてきましたが、最終的にはしっかりと計画や戦略を立てて勉強すれば受かるし、そうしなければ落ちます。
時間ももったいないですし、どうせ受けるなら1発できっちり取り切ってしまいたいですよね。
この先は有利に試験に対応できるようにいくつかのアドバイスを書いて締めくくろうと思います。
勉強の方法を押さえる
試験を受けるにあたってはしっかりとした攻略方法があり、ある程度軌道になるまではそれ通りに順当にやっていくのがおすすめです。
基礎ができていない状態で学習テクニックを身に着けようとしても成績も上がらず挫折につながってしまいます。
詳しい勉強方法やモチベーションの保ち方、重点的に学習するべきポイントなどは以下の記事にまとめているので、最初に読んでみてください。
良いテキストに出会う
学習するにあたって、最近ではサイトや動画などオンラインで学習できるコンテンツは増えつつあるものの、持ち運んだり書き込んだりできる紙媒体のテキストも1冊は持っておいた方が良いです。
その際基本情報技術者試験ほどの有名資格になると多くの出版社がテキストを出しており、どれが良いとは一概に言えなくなってきます。
そこで筆者なりにテキストの選び方を元にいくつかのテキストを比較した記事を書いたので、こちらもあわせてご覧いただけると良いかなと思います。
万が一の時はスクールや通信講座も検討
より確実に合格したい!勉強時間が確保できない!と言う方はスクールや通信講座を受講する事も視野に入れてみると良いです。
基本的にスクールはお金がかかり、講座によっては10万円近い費用が掛かりますが、それを補うメリットが得られます。
スクールを受講するメリット
スクールを受講する事によって得られるメリットとしてはまず、しっかりと教師がいることにあります。
分からないところがあった場合に相談することができるので曖昧な理解のまま本番に挑む不安さがない、間違って覚えてしまうといったリスクがない。これだけでもかなり大きいですね。
更に通学の場合は周りにも基本情報を目指す受験者がいるためモチベーションにもつながり挫折率を大きく下げられますね。
加えて午前免除を受けられる講座も存在しています。
上記で書いたように午前午後両方突破しないといけないと言った難しい点がありましたが、そのうちの午前を免除できると言うのはかなり大きなポイントで有利になります。
午前免除ならBizLearn
午前免除を目指す場合、BizLearnがおすすめです。
BizLearnの場合、eラーニングが用意されており、スマホ1台でどこでも気軽に受講できるメリットがあります。
また、講師とマンツーマンで相談できる環境も整っており、サポートが手厚く価格は3~4万円と抑え気味なので、コスパもよいです。
特にプログラミングが苦手!と言う方は必見です!
コスパ重視ならスタディング
次に、安さを求めるならスタディングがおすすめで、他のスクールと比較しても半額~1/3の価格で受講可能です。
スタディングは格安の為不安と言う声も聞きますが、それにはしっかりとした理由があり、大きな理由としては全てがオンライン上で完結している点にあります。
テキストも問題集もすべてアプリやWebで利用できるため費用が徹底的に抑えられており、学習者としてもスマホ一台でこれらのコンテンツを利用できるので、かえって使い勝手が良くなっています。
詳しい内容はこちらも書いているので、あわせてご覧になってみてください。
基本情報技術者試験の難易度まとめ
本記事のまとめ!
- 基本情報技術者試験の偏差値は49
- CBTになってからは合格率があがり易化傾向
- 基本情報の対策ならスタディング!
今回は基本情報技術者試験の難易度について深堀して紹介させていただきました。
偏差値と言った指標だけ見れば低い数値ですが、合格率は20%と決して高くなく人によっては何度受験しても合格できないような試験です。
しっかりと計画を立てて取得できればIT業界に限らず活躍の幅も広がる将来性の高い資格なので、是非チャレンジしてみてください。
福井県産。北海道に行ったり新潟に行ったりと、雪国を旅してます。
経理4年/インフラエンジニア7年(内4年は兼務)/ライター5年(副業)
簿記2級/FP2級/応用情報技術者/情報処理安全確保支援士/中小企業診断修得者 など
ディスカッション
コメント一覧
簿記検定2級が基本情報技術者試験の難易度を抜いたと言うことは無いです。
確かに簿記2級は2014年度以降合格率を落とし、基本情報技術者は2006年度以降合格率を上げていますが
基本情報の受験者の多くは大卒で、簿記2級の受験者の多くは中卒か高卒です。
基本情報の受験者の水準は簿記1級並です。
さらに
簿記2級は年3度の実施です。基本情報は年2度しか実施しません。
難易度は合格率だけで判断するのではなく、受験者の水準や受験機会を考慮する必要があるでしょう。
簿記検定2級は通年試験の開始が基本情報より3年も早く、随時試験可能となるCBTでは合格率は既に40%を超えています。ITのベンダー資格の多くはCBTであるため、CBTが如何なるものかは経理の事務員より、IT資格保持者の方が理解していると思いますよ。
また、簿記検定2級と同程度の難易度の試験は、基本情報より下位に属する情報システム試験(旧J検2級)が妥当です。簿記検定2級には下位試験に3級くらいしかありません。初級もありますが殆ど受験されていません。
連結会計の仕組みについては、基本情報より若干簡易だったとされるシスアドの午後で出題されるデータ連結および集計を知っていると解ける問題です。コンピュータで実践する内容なので、電卓とペンでやることはほぼ無意味です。実務でもそんなケースは見たことがありません。連結が出たから基本情報より難易度が増したなんてことはありません。基本情報にはもともとそのクラスの出題が毎回複数出題されていたから年1回~2回の1割の合格率だったのです。偏差値49というのは悪口です。50を下回ったら合格する意味が無いとわかっていて広めているのです。根も葉もない数値化はやめてください。
資格の難易度を偏差値で広めているのは、簿記方の人物でまちがいありません。
簿記検定受験者の方が圧倒的に人数が多かったことやモチベーションのために簿記検定をワンランク高めに難易度を紹介していた会社に便乗して簿記検定2級の方が難易度が高そうに広められたのです。さらには経理などの事務員が多い行政がその通りに作り直させようとした背景があります。
もともと第二種情報処理時代は簿記検定1級以上と評価されていた時代もあり2級と比較するならその下の資格の方が妥当です。
お世話になります、この度は長文でのコメントありがとうございます。インライン形式でお返事させていただきます。
>>簿記検定2級が基本情報技術者試験の難易度を抜いたと言うことは無いです。
>>確かに簿記2級は2014年度以降合格率を落とし、基本情報技術者は2006年度以降合格率を上げていますが
>>基本情報の受験者の多くは大卒で、簿記2級の受験者の多くは中卒か高卒です。
→基本情報の受験者の多くは大卒で、簿記2級の受験者の多くは中卒か高卒であることのエビデンスを教えてください。私の周りでは学歴関係なくどちらの資格も保有されている方が多いです。
→また、基本情報はCBTになってからさらに合格率を跳ね上げており、40%前後のときもあります。一方で近年の簿記2級は難化傾向で10%台のときも珍しくありません。
>>基本情報の受験者の水準は簿記1級並です。
→何をもって基本情報の受験者の水準が簿記1級並みとおっしゃっているのでしょうか?私自身両方受験しておりますが、簿記1級は基本情報どころか応用情報・情報処理安全確保支援士など高度試験にも匹敵するほど難しいと感じましたが。
>>さらに
>>簿記2級は年3度の実施です。基本情報は年2度しか実施しません。
>>難易度は合格率だけで判断するのではなく、受験者の水準や受験機会を考慮する必要があるでしょう。
>>簿記検定2級は通年試験の開始が基本情報より3年も早く、随時試験可能となるCBTでは合格率は既に40%を超えています。ITのベンダー資格の多くはCBTであるため、CBTが如何なるものかは経理の事務員より、IT資格保持者の方が理解していると思いますよ。
→受験機会に関しては最近のCBTで簿記2級の方が多いです。しかしそれらも考慮してのこの値です。
>>また、簿記検定2級と同程度の難易度の試験は、基本情報より下位に属する情報システム試験(旧J検2級)が妥当です。簿記検定2級には下位試験に3級くらいしかありません。初級もありますが殆ど受験されていません。
→情報システム試験とはJ検定のことかと思いますが、主催元も異なり基本情報の下位には該当しません。基本情報の下位に該当するとすればITパスポートくらいなので、下位試験の数でも大差ありません。(そもそも下位試験の数で比較するのもおかしい話です。)
>>連結会計の仕組みについては、基本情報より若干簡易だったとされるシスアドの午後で出題されるデータ連結および集計を知っていると解ける問題です。コンピュータで実践する内容なので、電卓とペンでやることはほぼ無意味です。実務でもそんなケースは見たことがありません。連結が出たから基本情報より難易度が増したなんてことはありません。基本情報にはもともとそのクラスの出題が毎回複数出題されていたから年1回~2回の1割の合格率だったのです。
→コンピュータで実践できれば仕組みを理解する必要がないという考え自体おかしいです。その理論が通るのであれば基本情報の進数変換やIPアドレス変換、DNSの割り当てなどもほとんどが計算してくれるため実務で意識する必要はありません。私自身、経理とシステム両方経験がありますが、双方とも試験で問われる内容がそのままダイレクトに生きるケースは少ないです。しかし、基礎的な考えとして定着していなければただコンピュータに業務を丸投げして自分が何をしているか分からない状態が生まれるためよろしくないのです。
>>偏差値49というのは悪口です。50を下回ったら合格する意味が無いとわかっていて広めているのです。根も葉もない数値化はやめてください。
→「根も葉もない」とは何の根拠もないという意味ですが、参照元のリンクを貼っております。少なくても引用元があるためそちらを参考したうえでおっしゃってください。
→また、資格において偏差値50以下が意味ないという認識も間違いです。働く業界や企業によってはどんなに難しい資格でも評価されないこともあれば、簡単な資格でも取らないと昇給できないケースもあります。あくまでただの指標としてとらえておいてください。
>>資格の難易度を偏差値で広めているのは、簿記方の人物でまちがいありません。
→私は今は簿記方ではなく情報方ですが、両方の試験を見比べてこの難易度や偏差値は妥当だと思います。
>>簿記検定受験者の方が圧倒的に人数が多かったことやモチベーションのために簿記検定をワンランク高めに難易度を紹介していた会社に便乗して簿記検定2級の方が難易度が高そうに広められたのです。さらには経理などの事務員が多い行政がその通りに作り直させようとした背景があります。
→その背景の証拠を提示してください。
>>もともと第二種情報処理時代は簿記検定1級以上と評価されていた時代もあり2級と比較するならその下の資格の方が妥当です。
→この偏差値や難易度は極力最近のものを出しています。(資格によってはリソース不足のため間に合っていない場合もありますが・・・)基本情報もCBT化する前は54で出していましたが、CBT化してから易化したため書き直しております。第二種情報処理時代の情報を欲している方はそこまでいないと考えており、情報的にも不要だと考えられるため引き合いに出すのはご遠慮ください。