昇進・昇格に役立つ人気資格BEST5!昇格要件や昇進試験とは別物?
資格は転職に有利なだけでなく、給与アップや昇進・昇格に直結することもあります。一方で、逆に全く人事考課に反映されないような資格もあります。
同じ資格でも状況や業界に応じて役に立ったり立たなかったりするのです。
そこで今回は、どのような資格が特に昇進・昇格に有効かについてまとめていきます。
昇進・昇格に役立つ資格とは?
ではあらためて、どのような資格が昇進・昇格に役立つかを確認していきましょう。
資格が評価されるかどうかは、主に以下のポイントに注目しておくと良いです。
社内規定に書かれている資格
まず、会社で昇進の要件になっている資格の場合、100%社内規定に書かれています。
IT企業に勤めた筆者の知り合いの方も、「新卒から次のステップに上がるためには基本情報技術者試験または同等以上の資格を有していること」と明確に書かれていたと言っていました。
昇進に限らず、推進されている資格や、受験に対する補助金・資格取得補助が出ると会社が明言している資格は優先して取っておくべきです。
仕事に直結する資格
仕事に直結する資格も間接的に昇進・昇格に関わる可能性が高いです。例えば自身が務める会社がそこそこ大きい企業で、かつ経理職に在籍している場合を考えてみましょう。
決算を出す際、子会社と連結会計をする必要があります。連結会計の知識を持っているか持っていないかで業務の幅が変わってきます。
簿記2級や簿記1級を持っていれば連結会計に関する知識を持っていることの証明にもなり、仕事を任せてもらえる可能性はぐっと上がります。
結果として会社からの評価も上がり、昇進・昇格につながる可能性が高くなるのです。
受験者が多い・人気である資格
資格のネームバリューも昇進・昇格に有利です。例えば簿記には日商簿記・全経簿記・全商簿記と3種類ありますが、大抵簿記と言えば日商簿記を指します。
その他の資格でも誰しもが聞いたことがある資格もあれば全く知らず、「なにそれ?」と思われるような資格も多いです。
悲しいことに、どうしても有名資格ほど優遇されるのが今の日本企業なので、マイナー資格をアピールするよりもメジャー資格をアピールした方が遥かに優位に働きます。
有名資格・武器になる資格はユーキャンが独自に取ったアンケートがあるため、そちらも参考にしていただければと思います。
資格が昇進・昇格の要件になっていることも
銀行・建築業界など、一部の企業や業界では、資格がなければどんなに成績が良くても昇進できない可能性があります。
せっかく活躍していても資格がなくて評価されなければモチベーションは下がります。仕事の合間に効率よく資格を取っていきましょう。
昇進試験と資格は別物
たまに混同される方がいますが、昇進試験と資格は別物です。昇進試験は会社が従業員を昇進させるかどうか判断するために課す課題です。
昇進要件に資格が含まれることがあったり、資格を持っていれば昇進試験も合格となるケースもありますが、基本的には異なるものと覚えておきましょう。
昇進・昇格に役立つ資格5選!
ではあらためて、一般的に昇進・昇格に役立つと言われている資格を5つ紹介していきます!
基本情報技術者試験
業界 | IT |
職種 | プログラマ、システムエンジニア |
転職 | ★★★★☆ |
独立 | ★☆☆☆☆ |
難易度 | 50 |
基本情報技術者試験はネットワークやセキュリティ、プログラミングやマネジメントと言った情報系に必要な知識を一通り学べる資格で、幅広く浅く知識を仕入れることが可能です。
プログラミングが人によっては壁になってしまうことがありますが、需要も高く教材も充実しているので未経験で勉強を始めて取得するのもおすすめです。
どうしてもプログラミングが苦手・・・という方は、スッパリIT系をあきらめるか、プログラミングをしなくても合格を狙える応用情報技術者試験をいきなり狙う手段もあります。
日商簿記検定2級
業界 | 全般 |
職種 | 事務、経理 |
転職 | ★★★★☆ |
独立 | ★☆☆☆☆ |
難易度 | 54 |
日商簿記2級は国家資格ではないものの、抜群の人気を誇ります。
日商簿記3級の上位に位置しており簡単に取得できるものではありません。それでも6ヵ月ほどかければ順当に3級→2級とステップアップして取得可能です。
簿記を取ると主に経理をはじめとする事務職や原価計算を必要とする工場の管理系の仕事で役立ちます。会計が必要ない企業はまず存在しないため、どこの企業でも通用すること間違いありません。
日商簿記2級は1度取得できれば生涯にわたって有用なので、どのタイミングで取得しても損しません。
TOEIC
業界 | 全般 |
職種 | 全般 |
転職 | ★★★★★ |
独立 | ★☆☆☆☆ |
難易度 | スコアによる |
TOEICは英語力を客観的に証明できる資格です。グローバル化により海外進出が進んでいる今日において英語力は欠かせません。
海外に支社があったり工場があったりする企業から内定をもらいたいなら、積極的にTOEICに挑戦しましょう。
英語関連の資格は他にも英検やTOEFLがありますが、知名度が最も高い試験はTOEICです。年に実施されている回数も圧倒的にTOEICの方が多く、費用も少なく済むのでまずはTOEICを受けましょう。
社会保険労務士
業界 | 全般 |
職種 | 事務、人事、コンサルタント |
転職 | ★★★★★ |
独立 | ★★★★★ |
難易度(偏差値) | 67 |
社会保険労務士では主に労務関係の法律を扱う国家資格です。
可能な仕事内容も非常に範囲が広く、総務の業務内容をほぼ網羅的に学習できることからも企業からの人気も高い資格になっています。
その分合格難易度も高く合格率は毎年10%前後、さらに学習に必要な期間も1年とされていることから、いきなりこの資格を狙いに行くのではなくある程度他の資格で前提知識を得たり、業務をこなしたうえでのステップアップを目指して学習するのがおすすめです。
社労士は独占業務も持っているため、取得出来たら自分にしかできない仕事やポジションを築くことも可能になります!
中小企業診断士
業界 | 全般 |
職種 | 経営、営業、コンサルタント |
転職 | ★★★★☆ |
独立 | ★★★★★ |
難易度(偏差値) | 67 |
中小企業診断士も社労士と同様、コンサルタントが可能な資格になります。
会社関連の法律をはじめ、採用するときの戦略や社内のシステム、法整備、経済学から見た観点での考え方等、得られる知識は非常に広く、総務の仕事内容でも生きてくる内容が多いです。
特に経営系の内容を学べることから、将来的にキャリアアップをして部長クラスや役員クラスを目指している方も取っておいて損はない資格ですね。
資格を効率よく取るために
資格を効率よく取るために、以下のポイントは気を付けておくと良いです。
モチベーションを保とう
「資格を取るぞ!」と意気込んでも、仕事・家事・育児などで時間が取れずスケジュール通りに進まないと心が折れて諦める・・・と言ったパターンがよく見られます。
筆者も特に勉強はじめのころは挫折してしまい、とりあえず受験したものの結果は惨敗したことがよくありました。
慣れてくるとモチベーションを保つ方法などが身についてくるので、勉強を続ける自信がない方はあわせて以下の記事もご覧ください。
独学が難しい場合は通信講座もあり
独学で勉強を継続することが厳しい場合、通信講座を利用しましょう。
確かに通信講座を利用することでお金はかかります。
しかし、独学の場合わからない場所があっても誰かに教えてもらえない、調べたとしてもそれが正しいかわからないといったリスクがあり、学習を続けて行っても不安に駆られます。
また、前の部分でも触れていますが、一人だとなかなかモチベーションが続かない・・・といったパターンも多いです。通信講座を活用した場合、講師や他の受講者から情報を得ることができます。
試験そのものに関する不安や疑問を取り除いたり、分からない論点をすぐに聞いて解決できたりと言った点は、大きなメリットです。
通信講座を活用することで結果的に短時間かつ高い確率で合格に近づけるので、自信がない場合は積極的に利用してみましょう。
特に以下の3社は筆者もお世話になったことがある通信講座で、おすすめです。
ユーキャン
講座数 | 160以上 |
得意資格 | 士業系・趣味系・女性向け |
受講形式 | オンライン |
教材 | ・WEBテキスト |
サポート・特典 |
・講師へ何度でも質問可能 ・就職サポートが手厚い |
公式HP | ユーキャンの公式HP |
生涯学習を謳うだけあり、講座のラインナップはかなり充実しています。
受講形式は通信講座形式ですが、サポートが充実しているため不安に感じることは少ないです。ユーキャンの通信講座のメリットは以下の通りです。
- オリコン顧客満足度第1位!
- 教材セットが充実しており、分かりやすい解説!
- ポイントが絞られており、効率的に勉強ができる!
- 在宅受験できる資格がある!
フォーサイト
講座数 | 20以上 |
得意資格 | 金融系・法律系・情報系 |
受講形式 | オンライン |
教材 | ・フルカラーテキスト ・eラーニングアプリ:Manabun |
サポート・特典 |
・全額返金保証制度 ・教育訓練給付制度 ・ダブルライセンス割引制度 |
公式HP | フォーサイトの公式HP |
重要論点のみを抽出したカリキュラムなので、各資格の勉強を効率よく進められます。
資格によっては万が一不合格だった場合、全額返金制度もあるため安心です。
STUDYing
講座数 | 30以上 |
得意資格 | 情報系・論述系 |
受講形式 | オンライン |
教材 | ・WEBテキスト ・WEBアプリ |
サポート・特典 |
・合格祝い金 ・職業訓練制度 |
公式HP | スタディングの公式HP |
以前は通勤講座とも呼ばれており、サラリーマンが通勤途中の電車の中でも勉強できるようにと言ったコンセプトで作られています。
間違えた問題は繰り返し演習できるため、効率よく学習できます。
資格を持っていても昇進・昇格が望めない場合は・・・
残念ながら、上記の資格を取っても企業によっては昇進・昇格できない場合もあります。
その理由と打開策も確認していきましょう。
どのような場合に昇進・昇格が望めない?
まず、資格があっても昇進・昇格が望めない場合は以下の様なパターンです。
資格と業務の内容が違いすぎる
どんなに有名資格や難関資格を持っていても、業務内容と分野が違いすぎると活かせないことがあります。
例えばIT資格を持っていてもITと全く関係ない部署に勤めていたり、TOEICを持っていても市場が国内にしかない場合などが該当します。
いわゆる「宝の持ち腐れ」のパターンです。
社内評価が悪い
難関資格を取得したところで、天狗になって普段の業務を適当にこなしたり、高を括って無駄にプライドだけ高くなっていると職場からは「扱いづらいやつ」と言った扱いになります。
結果的に仕事が振られることが減り、昇進・昇格の話もなくなり、将来窓際族まっしぐらになってしまいます。
「実るほど頭が下がる稲穂かな」とも言われるように、資格を取ったからと言って慢心せず、常に学び、貢献する態度を貫きましょう。
今の職場で無理ならスパッと転職もアリ?
自身が昇進・昇格できない理由として、原因が自分にある場合は仕方ありませんが、会社側に問題があるケースも多いです。
例えば激務過ぎる職場で土日出勤も当たり前で資格の勉強をそもそも取れないといった場合や、上司がパワハラ気質でどんなに頑張っても評価されないといった、場合です。
これらのいわゆるブラック企業の場合、どんなに資格を頑張ったところで昇進が望めません。
ブラック企業に在籍しているなら、既存の職場で昇進・昇格することをさっさと諦めて別の職場に転職することも考えましょう。
中には転職しただけで年収がグンと上がった、なんて声もよく聞きます。
即座に転職する気が無かったり、まだ資格を持っていなかったりしても、とりあえず転職サイトに登録しておくだけでも気持ちが変わるのでおすすめです。
以下に紹介するエージェントやサイトはいずれも無料で利用可能なので、まずは登録しておくことをおすすめします。
doda
種類 | 転職サイト・転職エージェント |
案件数 | 公開7万件 |
利用者層 | 20~40代 |
案件傾向 | 営業・エンジニア |
公開されている取り扱い案件数は6~7万程とされていますが、非公開案件が非常に多く魅力的なのがDodaです。
取扱い職種も多く、求人の幅も非常に広いので必ずご自身の持つスキルや資格とマッチする求人が見つかると断言します!
筆者自身もお世話になったことがありますが、エージェントの方がスキルや経歴を加味してオススメの案件をいくつもメールで送ってくれるため、マッチングしやすく求職に割くリソースも最小限で済みます。
ミイダス
種類 | 転職サイト |
案件数 | 5万件 |
利用者層 | 20~60代 |
案件傾向 | 営業・事務・エンジニア |
ミイダスは自分の職歴や業務内容、勤めていた会社の規模などを入力していくことで条件に合う会社と年収を絞ってくれる転職サイトです。
資格はもちろんのこと、専門的な知識やニッチな経験も評価されるため思わぬ求人が見つかる可能性も高いです。
MS-Japan
種類 | 転職エージェント |
案件 | 4,500件 |
利用者層 | 30~40代 |
案件傾向 | 管理職・士業 |
MS-Japanは管理部門特化型のエージェントで、大手上場企業や外資系企業、優良ベンチャー企業の求人が多く、税理士や会計士といった資格職の求人ももちろん多くなっています。
キャリアアップを考えている方、さらに大手への転職を考えている方はまずこちらに登録しておくのがベストです。
目的が絞られている分好みの求人と合致する可能性も高く、そこまで大きな転職エージェントではないためサポートも手厚く、内定までの時間が断然早いです。
資格を活かすかどうかは本人次第
一通り役に立つ資格を書いてきましたが、これらの資格はあくまで「あるに越したことがない資格」で、この資格を取ったからといって将来安泰を保障するものではありません。
どんなに資格の勉強をしたからといって、取得しただけで安心していると転職の面接では落とされますし、仕事ができないと昇進・昇給も不可能です。
仮に独立系の資格を取得したとしても、今では最高峰の資格職であると言われている医師・弁護士でも廃業する時代です。
資格を取る際に学んだことを仕事に活かして箔をつけることが目的であって、簡単な仕事に就ける免罪符になるわけではないので、資格の意味を履き違いないように気をつけましょう。
昇進・昇格に有利な資格まとめ
資格はいくつも存在していますが、状況によって役立つ資格もあれば、そうでない資格もあります。
どの資格も汎用性が高く、資格取得後にもしっかりと仕事に活かすように働きかければマイナスになることはないので、目的をもってしっかりと戦略を立て、順序良く取得していきましょう!
福井県産。北海道に行ったり新潟に行ったりと、雪国を旅してます。
経理4年/インフラエンジニア7年(内4年は兼務)/ライター5年(副業)
簿記2級/FP2級/応用情報技術者/情報処理安全確保支援士/中小企業診断修得者 など
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