日商簿記を独学で行けるのはどの級まで?初級・3級・2級・1級での難易度の違いは?
日商簿記はかなり人気があり、取得したい資格ランキング・求人ランキングどちらでも常に上位です。
そんな簿記ですが、「日商簿記は独学で取得できるの?」と疑問に持たれる方が多いです。
筆者は3級から1級まで受験しており、2級までは独学でもそこまで難しいと感じませんでした。
一方で1級については独学ではほぼ無理だと感じました。
この記事では各級毎に独学で合格できるかどうかを解説していきます。これから簿記にチャレンジしようと考えている方は参考にしてください。
簿記の独学について
まずは簿記を独学で目指すメリットやデメリットを書いていきます。
どこまでが簿記独学?
人によって、独学の定義が変わってくるかもしれません。そこで、どこまでが独学なのか定義しておきます。
独学は市販の参考書や問題集を使ってのみの学習と定義し、通信講座や専門学校は独学に含めません。
簿記を独学で対策するメリット
簿記を独学で目指すメリットを確認しておきましょう。
- 受講料を節約できる
- 自分のペースで勉強できる
なかでも一番のメリットはお金の節約です。通信講座にせよ専門学校にせよ、受講すれば5桁~6桁のお金が簡単に飛んでいきます。
その点独学で勉強する場合は参考書と問題集の代金数千円で済むので、合格できればコスパの面でも最高です。
独学のデメリット
独学のデメリットとしては以下のようなものが挙げられます。
- モチベーションの維持が難しい
- 合格までに時間がかかる
- 何度も落ちるとお金もかかる
特に初学者の場合、独学だといきなり何もわからない簿記の世界に飛び込むことになります。貸借や帳簿など意味のわからない言葉が羅列し、心折れる方も多いです。
通信講座であればすぐに講師に質問できますが、独学での質問は不可能です。
ネットや参考書をくまなく調べこみ、徹底的に読み込む意気込みがなければ合格はできません。
また、時間に関しても差が出てきます。通信講座や専門学校の講師は今までに何人もの合格者を輩出してきたプロです。
講師はいかに短時間で重点的に勉強して合格できるかと言ったノウハウを知っているので、それらを活用すれば短時間で合格できます。
簿記の各級の独学難易度
それでは早速、簿記の各級の難易度を確認していきましょう。
簿記初級の独学難易度
独学難易度 | 易 |
勉強時間 | 30時間 |
筆者は簿記初級だけ受けていませんが、3級よりも下位に位置づけられていることや、合格率・勉強時間・他のサイトやブログでの感想からも独学で十分に可能と判断できます。
ただし形式がCBT形式なので、形式に慣れておきましょう。
簿記3級の独学難易度
独学難易度 | 易 |
勉強時間 | 100時間 |
簿記3級は参考書と問題集があれば独学可能です。難易度としても、1日2~3時間の学習時間を1ヶ月ほど継続すれば十分に合格できます。
独学初期は問5の財務諸表の作成問題のボリュームが多く、驚くかもしれません。しかし、パターンが同じなので過去5回分の問題を解けば十分慣れます。
2級も独学合格を狙う場合、3級の知識は徹底的に押さえておきましょう。簿記3級でギリギリ合格のラインを狙っても、2級には繋がりません。
参考書をしっかり読み込み、100点を取るつもりで勉強しましょう。3級独学に関する記事は下記をご覧ください。
簿記2級の独学難易度
独学難易度 | 中 |
勉強時間 | 200時間 |
簿記2級も頑張れば独学合格を目指せます。
しかし工業簿記が追加され、原価ボックスやシュラッター図など、手を動かして作図することが問われます。作図対策をどのようにするかが合格の鍵になります。
工業簿記を体系的に学べるサイトによせだあつこさんのサイトがあるのでぜひ参照してみてください。
また、最近ではYouTubeで無料の講座が開講されていることもあるので、無料で勉強できます。
筆者が受験したときにこれらのコンテンツはなかったので、良い時代になりましたね!(といっても受験したのは数年前ですが。)
簿記2級の独学勉強法に関しては下記をご覧ください!
簿記2級は通信講座を活用する方も多いです。独学に自信がない方は、以下の記事もご覧ください。
簿記1級の独学難易度
独学難易度 | 激難 |
勉強時間 | 1,000時間以上 |
簿記1級は、独学での合格がほぼ無理です。
理由としては税効果会計や連結会計などかなり細かい範囲を問う問題が多い点や、参考書だけではカバーし切れていない範囲や新出問題が多く出題されるからです。
常に問題の傾向が変わるため、過去問の対策だけではなかなか合格できません。簿記1級の問題は大学の教授が作成しており、対策が練りづらいです。
筆者も1級は参考書1冊目(計8冊)を読み終えた時点で独学は無理と悟り、即効で通信講座に受講を申し込みました。
独学で簿記1級にチャレンジしたい方は、1,000時間どころか2~3,000時間かかることや数回受験することを覚悟したうえで挑みましょう。
独学で簿記に合格するためのコツ
最後に独学で合格するためのコツを書いていきます。このコツはどの級にも対応しています。
スケジュールを立てる
まずは独学合格に向けて、しっかりとスケジュールを立てましょう。
独学の場合は誰からも時間を管理されないので、自分のペースで勉強できなければ合格できません。
試験日から逆算し、今日はこれだけ、明日はここまでといった風に予定を立てておくとモチベーションも続き合格が一歩近づきます。
下位の級を100%理解する
簿記は3級の知識を基礎に2級が、2級の知識を基礎に1級が成り立っています。各級でギリギリ70点合格しているようでは次の級の内容を到底理解できません。
また、初学者が各級を飛ばして上位を受けるのも無謀です。
独学で高い級を狙うならすべての級で100点をとり、各級わからない内容が無いレベルまで勉強しましょう。
わからないことは調べる
簿記を独学で勉強していると、わからないことにたた遭遇します。わからないことは意外とネットに情報が転がっています。
問題を解いていてわからない単語が出たときや、考え方がわからないときは自分で調べてみましょう。
先述の簿記特化型のサイトやYouTubeでもコンテンツがしっかりと作りこまれており、中には参考書以上に情報が網羅されている場合もあります!
簿記対策にあたって、独学だけでなく通信講座を利用するのもアリ!
人によっては独学が向かない場合もあります。無理に独学を進めてもなかなか合格できず時間と受験料だけが無駄になります。
その場合独学を諦めて通信講座を利用しましょう。
簿記対策通信講座を受けるメリット
簿記通信講座を受ける大きなメリットは、最短で合格できる点にあります。日商簿記2級であれば通常半年ほど時間がかかると言われています。
しかし、通信講座を利用することで2~3ヵ月で合格できます。通信講座は効率的に勉強できるので、早く資格が欲しい方は活用しましょう。
おすすめの簿記対策通信講座
筆者が資格を取ったころとは異なり、教材のレベルが高いのにコストが抑えられているスクールも多いので是非検討してみてください。
1位:フォーサイト
受講料(税込) | 37,800円~ |
受講期間 | 次回試験まで |
受講形態 | 通信講座 |
教材 | ・受講ガイド / 戦略立案 / 合格必勝 テキスト&メディア ・eラーニング 道場破り ・確認テスト(道場破り内) ・テキスト1冊 ・模擬試験(1回分) ・問題集1冊 ・合格体験記 ・講義DVD6枚 ・簿記マンガ ・解答用紙集1冊 ・無料メール質問5回 ・解答・解説集1冊 |
サポート・特典 | ・教材無料サンプル ・合格時amazonギフト券贈呈 |
公式HP | https://www.foresight.jp/boki/ |
扱う論点を頻出分野に絞り、どこを学ぶべきかが一目瞭然です。スマホで簡単に学べるアプリ、Manabunも人気なのでぜひ試してみてください。
2位:スタディング
受講料(税込) | 19,800円~ |
受講期間 | 次回検定試験日まで |
カリキュラム | ・基本講座19回 ・検定対策模試3回 |
教材 | ・WEBテキスト ・通勤問題集19回 |
サポート・特典 | 無料講座登録で初回5%OFF |
公式HP | https://studying.jp/boki/ |
スマホ1台でいつでもどこでも講義視聴や問題演習ができるので手軽に勉強を続けられます。
価格も抑え気味なので、お財布にやさしい点も大きな魅力です。
その他の簿記通信講座
ここで紹介した以外にも、多くの通信講座が簿記講座を開講しています。下記記事ではそれぞれの通信講座を徹底的に比較しているので、一度ご覧ください。
簿記の独学まとめ
簿記は3級は独学可能で、2級も不可能ではありません。しかし1級になると独学は難しいです。簿記1級まで狙う方には、通信講座をおすすめします。
もちろん中には最高難易度の簿記1級に独学合格された方もいます。
結局は本人のやる気と学習方法次第なので、自己分析をしたうえで独学にするか、受講するかを考えてみましょう。
福井県産。北海道に行ったり新潟に行ったりと、雪国を旅してます。
経理4年/インフラエンジニア7年(内4年は兼務)/ライター5年(副業)
簿記2級/FP2級/応用情報技術者/情報処理安全確保支援士/中小企業診断修得者 など
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コメント一覧
簿記一級独学で可能ですよ
ある程度勉強慣れしていたり実務経験があったりすれば可能かもしれませんが・・・
大半の人は難しいかと思います(;´∀`)