[日商簿記2級(商業簿記)]売掛金の譲渡[無料講座・例題付き!]
今回は日商簿記2級における売掛金の譲渡について学習します。
売掛金の譲渡
約束手形や電子記録債権に限らず、売掛金やその他の債権も譲渡可能です。
この場合の仕訳処理も例題を通して学んでいきましょう。
①ひまわり商事はすすき商事に対する買掛金1,000円を支払うため、いちご商事に対する売掛金1,000円を、いちご商事の承諾を得てすすき商事に譲渡した。
②ひまわり商事はいちご商事に対する売掛金5,000円をいちご商事の承諾を得て、あざらし商事に4,950円で譲渡し、代金は現金で受け取った。
①売掛金と他債務の相殺
まずは売掛金を他債務と相殺した場合の処理を見てみましょう。
今回の場合負債である買掛金と相殺をするため、借方に買掛金、貸方に売掛金を記入します。
借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
買掛金 (負債の減少↓) |
1,000 | 売掛金 (資産の減少↓) |
1,000 |
②売掛金の売却
次に、債権を売却した場合の処理も見てみましょう。
帳簿価格より低い価格で譲渡した場合、電子記録債権の時と同様に”売却損”と付く勘定科目、債権売却損(費用)で処理します。
借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
現金 | 4,950 | 売掛金 | 5,000 |
債権売却損 (費用の発生↑) |
50 |
売掛金の譲渡・例題
例題を解いて慣れていきましょう。
問題
金額は3桁ごとにカンマで桁区切りをして半角で入力すること(iOSの一部の環境以外は自動入力されます)。
(例:現金 500、商品 1,000,000)
また、仕訳が複数行に渡る場合、金額の多い物から順に書き、不要なところは空白のままにしておくこと。
使える勘定科目は以下のものとする。
勘定科目:[普通預金][売掛金][買掛金][債権売却損]
問1
奈良商事は、和歌山商事に対する買掛金80,000円を支払うため、三重商事に対する売掛金80,000円を三重商事の承諾を得て、和歌山商事に譲渡した。
借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
問2
石川商事は、富山商事に対する売掛金25,000円を富山商事の承諾を得て、福井商事に24,000円で譲渡し、代金は普通預金に入金された。
借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
解答(クリックで展開)
売掛金の譲渡・まとめ
今回は売掛金の譲渡について学習しました。売掛金も手形や電子記録債権同様、売却できる事を押さえておきましょう。
次回は、銀行勘定調整表の時間外預入の処理について学習します。
福井県産。北海道に行ったり新潟に行ったりと、雪国を旅してます。
経理4年/インフラエンジニア7年(内4年は兼務)/ライター5年(副業)
簿記2級/FP2級/応用情報技術者/情報処理安全確保支援士/中小企業診断修得者 など
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