簿記2級は意味ない資格?資格を取ることで切り開かれる道とは?
資格を勉強しようと思った時に、人気資格ランキング等を調べると上位に簿記2級がよく出てくるかなと思います。
ただ、実際に勉強を始めようとすると
と言った意見も多く、なかなか勉強を始める決意が付かない方も多いかなと思います。
せっかく勉強を始めようと思っても、そんな資格とっても意味がないと聞いてしまうと、資格取得を諦めてしまう可能性もあります。
ここでは、実際に簿記2級を取得して、1部上場企業の中でもトップクラスの企業に就職できた筆者が、簿記2級はどういった意味があるのか、どうやって生かすのかを紹介していこうと思います!
そもそも簿記2級は3つある
まず、簿記2級と言う資格ですが、これだけだと厳密には3つあります。
日商簿記2級
一番有名な簿記試験は日商簿記2級になります。
こちらは商工会議所が実施しており、受験者数も2級に限って言えば毎回4万人を超え、年間では10万人以上が受験する超人気資格です。
内容としては日商簿記3級で学習する商業簿記に加え、工場を想定した工業簿記が入ってきます。
参考サイト:https://www.kentei.ne.jp/bookkeeping/class2
全経簿記2級
次にメジャーな簿記は、全国経理教育協会が実施する全経簿記2級です。
同じ2級と名前が着きますが、難易度的には日商簿記2級>>全経簿記3級>日商簿記3級と言った具合です。
企業の中には全経簿記の方を優先する企業も稀にありますが、大体の企業では日商簿記の方が優遇されます。
因みに、全経簿記1級の難易度が大体日商簿記2級の難易度と同じとされています。
参考サイト:https://www.zenkei.or.jp/exam/bookkeeping
全商簿記2級
全国商業高等学校協会が実施する簿記が全商簿記と呼ばれます。
その名の通り、受験者のほとんどは商業高校生で、すでに就職されている方や大学以上の方はあまり目にかかる機会がない資格かなと思います。
将来的に商業高校に進んでそのまま経理職や簿記に関わる仕事をしたいという方以外はあまり縁がありません。
参考サイト:https://www.zensho.or.jp/puf/examination/pastexams/bookkeeping.html
最も評価されるのは日商簿記2級
以上の様に、”簿記2級”について3つ紹介させていただきましたが、難易度の観点からも受験生の多さ(人気度)の観点からも大抵の企業では評価されるのは日商簿記2級に限られます。
その為、この記事でも以降は簿記2級=日商簿記2級の事を指していると思ってください。
簿記2級で身に着けられる能力
ではあらためて、簿記2級で身に着けられる能力にどのようなものがあるのか見ていきましょう。
数字を追う能力
まず、社会人として最も必要な能力としては数字を用いて説明できるかどうかと言う点があります。
例えば経営者に対して
「この製品を作ればきっと売れるから是非作らせてください!」
では納得してもらえません。
ではどのように言えば納得してもらえるのでしょうか?具体的には
「この製品を作れば、月当たり○○個売れます。売上が1個当たり※※円で、原価が△△円、経費は別に□□円かかるので、1個当たり××円の利益が出ます。」
と言ったように具体的な数値を出す必要があります。
簿記2級ではそのあたりを徹底的に学習できるので、数字を用いた客観的な説明ができるようになります。
工程を追う能力
特に工業簿記では製品の原料からどのような工程を経て製品になり、それをどのように管理するかと言った工程を学ぶことができます。
言い換えれば工場全体のマネジメント的な観点で、製品の製作工程を俯瞰的に学習することができます。
したがって、将来的にマネジメント系の職に就きたい方は絶対必須ともいえる資格ですね!
簿記2級を取ることのメリット
簿記2級を取ることで得られる能力を紹介しましたが、その能力があるとどのようなことにつながるのでしょうか。具体的なメリットも見ていきましょう。
大抵の企業では昇給や資格手当がある
筆者の働いていた会社でもそうでしたが、大抵の企業では簿記2級は企業の昇給・昇格条件だったり、資格手当が設定されていたりします。
金額は企業によりまちまちですが、大体月5,000円ほどのベースアップは狙えるのではないでしょうか。
20代のうちに取得し、残り40年働くとすると、5,000円/月×12ヵ月×40年=2,400,000円となります。
つまり早いうちに取得しておくことで、生涯年収が百万円単位あがるわけなので、投資効果があるかどうかを考えてみるのも良いでしょう。
ほとんどの企業に就職・転職できる
簿記2級は大抵の企業に就職することができるゴールドチケットだと思っていただいて間違いありません。
理由として、簿記2級で学ぶ知識は簿記や会計、要するに会社のお金に関する知識になります。
ここで考えていただきたいのですが、経理や会計が不要な会社、要するにお金の動きのない会社は存在するでしょうか?
利益を出すことが目的の会社においてそんなはずはないですよね?
例えゲーム会社であっても化学業界の会社であってもコンサル企業であっても会計処理は絶対にあるので、そういった面で簿記2級は強い資格です。
このほかにも簿記2級のメリットはたくさんあるので、気になる方は以下の記事もご覧ください!
簿記2級を取るだけでは確かに意味がない
ここまで簿記2級の強みや存在意義を紹介しましたが、正直なところ簿記2級を取っただけでレールに乗って安定した収入を得られると思っている方が多いです。
資格を取ったらゴール、ではなく、そこからが始まりで、その後の人生をどう歩くかは自分自身で決める事です。
どうしても未経験者だと経験者には勝てない
先程簿記2級はどんな職場にも通用するゴールドチケットと書きましたが、残念ながらプラチナチケットではありません。
理由として一番大きい所に、現状多くの企業ではたとえ資格を持っていても、経験がない場合、経験者より優遇されることはないからです。
簿記2級で学べる事は簿記や会計のあくまで基礎であり、現場の細かい数字や取引まで実際に学べることはありません。
その為、資格本来の力を発揮するためにも経験を積んでこそ資格の本領が発揮されると言えます。
まずは転職サイトに登録して市場価値を知ろう
簿記2級の市場価値を知っておくことも大切です。
幾つかの転職サイトで簿記2級と入力すると大まかな求人数が分かり、どれくらい需要があるのか明確な数値でわかってきます。
その為にも、まずはいくつかの転職サイトに登録してどれくらい求人数があるか確認してみましょう!
中でもおすすめの転職サイトやエージェントを3つほど紹介しておきます!
いずれも登録は無料なので、是非利用してみてください!
Doda
種類 | 転職サイト・転職エージェント |
案件数 | 公開7万件 |
利用者層 | 20~40代 |
案件傾向 | 営業・エンジニア |
公開されている取り扱い案件数は6~7万程とされていますが、非公開案件が非常に多く魅力的なのがDodaです。
取扱い職種も多く、求人の幅も非常に広いので必ずご自身の持つスキルや資格とマッチする求人が見つかると断言します!
筆者自身もお世話になったことがありますが、エージェントの方がスキルや経歴を加味してオススメの案件をいくつもメールで送ってくれるため、マッチングしやすく求職に割くリソースも最小限で済みます。
マイナビ
種類 | 転職サイト・転職エージェント |
案件数 | 約1万件 |
利用者層 | 20~40代 |
案件傾向 | 事務・営業・エンジニア |
多くの方が新卒時にもお世話になったであろう、マイナビも転職案件を多く取り扱っておりおすすめです。
マイナビはジャンルに合わせて、20代の方向けの転職、事務職に限った転職、クリエイティブ系の転職など最初から絞れているので、ミスマッチが起こりづらくなっています。
ミイダス
種類 | 転職サイト |
案件数 | 5万件 |
利用者層 | 20~60代 |
案件傾向 | 営業・事務・エンジニア |
ミイダスは自分の職歴や業務内容、勤めていた会社の規模などを入力していくことで条件に合う会社と年収を絞ってくれる転職サイトです。
資格はもちろんのこと、専門的な知識やニッチな経験も評価されるため思わぬ求人が見つかる可能性も高いです。
簿記2級の通信講座もチェック!
あわせて、簿記2級に是非チャレンジしたい!と思った方はスクールの利用を検討してもよいでしょう。
個人的には特にフォーサイトがおすすめです。
具体的には受講料が安く、加えてテキストはフルカラーで要点がまとめられており、非常にわかりやすいのでコスパが良いです。
最もおすすめできるスクールなので是非ご検討してみてください!
実教材を用いた詳しい情報解説は以下の記事でしています。
まとめ
今回は簿記2級の取得における意味について書いてみました!
筆者自身もこの資格(と支援士)のおかげで良い人生を歩めているので、是非興味がある方は簿記2級にチャレンジしてみてください!
福井県産。北海道に行ったり新潟に行ったりと、雪国を旅してます。
経理4年/インフラエンジニア7年(内4年は兼務)/ライター5年(副業)
簿記2級/FP2級/応用情報技術者/情報処理安全確保支援士/中小企業診断修得者 など
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