[日商簿記2級]落ちてしまった時の対策法!
日商簿記2級はそれなりの難易度を誇る人気資格で、その分企業からの評価も高くなっています。
しっかりと対策を立てておかないと
といった事態になりかねません。
そこで今回は、何度も簿記2級に落ちてしまう!という方に向けて、対策方法などを紹介していこうと思います。
日商簿記2級に落ちる人はかなり多い
そもそもこの日商簿記2級ですが、毎回かなりの方が試験に不合格となっています。
具体的な統計情報から、どれくらいの方が毎年落ちてしまっているか確認していきましょう。
年間20万人弱の受験者
簿記試験は人気と言われるだけあり、毎年10万人を超える方が受験しています。
2019年度を例に出してみると
- 154回(2020年2月)・・・63,981人
- 153回(2019年11月)・・・62,206人
- 152回(2019年6月)・・・55,702人
- 合計・・・181,889人
と、約20万人の方が受験されています。
合格率は20%前後
次に合格率ですが、2019年度は以下の通りでした。
- 154回(2020年2月)・・・28.6%
- 153回(2019年11月)・・・27.1%
- 152回(2019年6月)・・・25.4%
この数字は実受験者(申し込んだものの、受験しなかった人を除く)から算定された数値で、いかにシビアな試験かがお分かりいただけると思います。
1年間で10万人以上が落ちる計算に・・・
2019年度の受験者数-合格者数を計算することで、不合格だった人の人数も割り出せます。
- 154回(2020年2月)・・・33,530人
- 153回(2019年11月)・・・35,549人
- 152回(2019年6月)・・・31,329人
- 合計・・・100,408人
このように、実受験者の中でも10万人以上の方が毎年不合格になっています。
途中でドロップアウトして試験場に来なかった人の数は含まれていないので、その点を考えると非常に難しい資格だと分かります。
日商簿記2級に落ちる人の特徴
日商簿記2級は確かに難しい試験ですが、しっかりと対策をすれば合格できる試験です。
そんな中で何度も落ちてしまう人はある程度パターンが決まっており、筆者自身も多くの受験者を見る中で「この人は多分大丈夫」「この人は多分落ちるだろうな・・・」という予測がつくようになってきました。
ここでは落ちてしまう人のパターンをまとめてみます。
簿記の基礎を蔑ろにしていた
まず、試験に落ちる方の特徴としては簿記の基礎を蔑ろにしていることが多いです。
簿記3級の場合意外と暗記で何とかなることも多く、基礎を理解していなくても合格できるパターンは確かにあります。
しかし簿記2級になると基礎の上に積み上げる形になるので、基礎ができていない事によって足元をすくわれ、まったく得点できない、手が動かないという状況に陥ってしまいます。
工業簿記を得点源にできなかった
特に最近の簿記2級は難化傾向で、連結会計や税効果会計といった商業簿記で難しい問題が増えています。
難しい問題は自分だけでなく周りも取れていないことが多いです。しかし、一定数の方は合格できていることから何かが違う事が分かります。
その答えは2級から新たに加わる工業簿記をしっかりとれるかどうかで、こちらは試験の4割を占めています。
工業簿記は商業簿記ほど難化することがなく、毎回しっかりと対策しておけば満点を狙える分野になります。
40点丸々取れれば商業簿記で30点取るだけで良く、問1の仕訳問題は基礎であるにもかかわらず20点満点です。
後がどれだけボロボロでもなんとかなるので、なかなか合格できない方は工業簿記をまずは見直してみましょう。
単純な勉強不足
日商簿記2級の合格には3級合格から大体200時間はかかると言われています。
毎回落ちたと言っている方の中には見ていて圧倒的に勉強時間が足りていない方も散見されます。
まずは200時間確保する事を念頭に置いて、どのようなプランで学習を進めていくかをしっかり決めておきましょう。
参考までに、筆者が合格するまでにした勉強のスケジュールは以下の記事でまとめています。
日商簿記2級に落ちてしまったら?
万が一簿記2級に落ちてしまったらどうすれば良いのでしょうか。
頑張ってきた努力が報われず、絶望する気持ちも分かります。
しかし、いつまでもくよくよしていられないのも事実です。
次の試験は3~4ヵ月後
日商簿記2級は年に3回、6月・11月・2月に行われています。
そのため、一度落ちてしまうと3ヵ月~4ヵ月空くことになります。
この期間を長いととらえるか短いととらえるかも重要なポイントで、意外と3ヵ月はあっという間です。
「次こそは合格する!」と意気込んだものの、「まだ時間あるからいいや~」と高を括って勉強を後回しにしていたのでは、結果は言うまでもありませんね。
CBTで再挑戦もアリ
2020年11月より、簿記はCBTでの受験も可能となりました。
CBTで受験することですぐにでも再受験できるので、「本試験でギリギリ合格できなかった」「計算ミスさえしなければ合格ラインだった・・・」と悔しい思いをした方は再挑戦してみてください。
CBTでの合格も年3回のペーパーテストでの合格と全く同じ扱いなので、その点は心配ないでしょう。
しかし、簿記2級は運で合格できる程甘い試験ではありません。
といった考えで数を重ねても決して合格できないので、その点は間違えないでください。
間違えた場所を重点的に
1度試験を受けていることもあり、まったくのゼロから始めるわけではないので他の受験者と同じラインに立って1から勉強しなおすのはナンセンスです。
まずは自分が不合格だった回の問題を見直し、特に自分がどの分野に弱いかを確認し分析しましょう。
その分析の時間を惜しんでしまうと今までの勉強や一度試験を受けた経験が無駄になってしまいます。
過去問もそうですが、ある程度問題を重ねていくと自分の中での苦手分野が見えてきます。そこを重点的におさえていきましょう。
次こそは日商簿記2級に合格するために
何度も不合格を重ねてしまうと時間もお金も無駄になり、最終的に自尊心も削がれていくことかと思います。
筆者は2級まではストレート合格だったものの、1級に3回以上落ちているので気持ちは分かりますw
何度も落ちないためにも次の試験で合格できるよう、以下のポイントも押さえておいてください。
アウトプットを意識的に
人はテキストを読んだり講義動画を見るよりも、自分で問題を解いたり人に教えたりといったアウトプットをした方が、結果的に定着すると言われています。
ある程度テキストを読んでインプットは十分と感じたら、アウトプットに移行するように心がけましょう。
当サイトでも日商簿記2級の情報交換掲示板を設けています。是非とも活用して、質問したり教えあったりしてみてください。
通信講座も活用してみよう
独学でどれだけ勉強してもなかなか合格できない、という時は最終手段として通信講座も活用してみましょう。
通信講座では分からないところを講師に聞けたり、スケジュール管理アプリで計画的に勉強できたりと挫折しない取り組みが多く組み込まれています。
通信講座はいくつかありますが、特にフォーサイトはおすすめです。
フォーサイトではよく出題される内容にフォーカスし、必要最低限の勉強でギリギリ合格を目指すことをコンセプトとし、勉強量も限られているので短期間で効率よく学習できます。
筆者もフォーサイトの教材を提供していただきましたが、テキストはフルカラーでハイクオリティなため分かりやすく、e-learningアプリもスマホ1台でどこでも勉強できるので非常に魅力的でした。
教材の内容が気になる方は是非、目を通してみてください。
また、それ以外の通信講座の比較も以下の記事で行っています。あわせてご覧ください。
簿記2級に落ちてしまった時の対処法まとめ
今回は何度受験してもなかなか簿記2級に合格できない、という方に向けて、その対策方法を紹介させていただきました。
企業からの評価が高く魅力的な資格なので、次こそは合格を手にして良いキャリアを歩めるよう、頑張って行きましょう!
福井県産。北海道に行ったり新潟に行ったりと、雪国を旅してます。
経理4年/インフラエンジニア7年(内4年は兼務)/ライター5年(副業)
簿記2級/FP2級/応用情報技術者/情報処理安全確保支援士/中小企業診断修得者 など
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