[FP3級]外貨建て金融商品(TTS・TTB)[無料講座・例題付き!]
今回はFP3級で問われる外貨建て金融商品について学習します。
外貨建て金融商品
外貨建て金融商品とは、取引価格がドルやユーロと言った外貨によって行われる金融商品になります。
為替
外貨建ての金融商品を購入するにあたっては円からまずは外貨に換える必要があります。
この時の外貨の円価格を為替と言います。
為替レート
円を外貨に換えるときの為替には変動があり、その都度為替レートを用いますが、円を外貨に換えるときの為替レートをTTS(Telegraphic Transfer Selling Rate)、外貨を円に換えるときの為替レートをTTB(Telegraphic Transfer Buying Rate)と呼びます。
為替リスク
為替レートは日々変動するため、外貨建て金融商品を取引する場合には為替レートの変動による影響(為替リスク)があります。
為替レートの変動によって生じた利益を為替差益、為替レートの変動によって生じた損失を為替差損と言います。
外貨建て金融商品の種類
外貨建て金融商品には主に外貨預金・外国債券・外国投資信託などがあります。
外貨預金
外貨で行う預金を外貨預金と呼びます。
取引が外貨である、と言う点以外はほぼ円預金と同じです。
以下の3ポイントは押さえておきましょう。
- 預金保証制度は対象外
- 定期預金は原則中途換金不可
- 利子は利子所得、為替差益は雑所得
外国債券
発行者や発行場所、通貨のいずれかが外国である債権を外国債券と呼びます。
以前少し触れましたが、発行者が外国で通貨が円貨の物をサムライ債。
発行者が外国で通貨も外国の物をショーグン債と言います。
国内の発行体 | 海外の発行体 | |
円建て | 国内債券 | サムライ債 |
外貨建て | カブキ債 | ショーグン債 |
外国投資信託
投資信託の国籍が外国かつ、外国の法律に基づいて設定されている投資信託を外国投資信託と呼びます。
代表的なものに外貨建てMMFがあり、以下の6つのポイントを押さえておくと良いでしょう。
- 外貨建ての公社債や短期の金融商品などで運用されている
- 株式は一切組み入れていない
- 売買手数料がない
- いつでもペナルティなしで換金可能
- 収益分配金は利子所得で、20.315%の申告分離課税となる
- H27以降譲渡差益は譲渡所得(H27年以前は非課税)
外貨建て金融商品・例題
実際に例題を解いて問題に慣れていきましょう。
問題
問1
外貨預金の払戻し時において、預金者が外貨を円貨に換える場合に適用される為替レートは、預入金融機関が提示する()である。(2019年/5月)
1 TTS
2 TTM
3 TTB
問2
下記の〈為替レート〉によって、円をユーロに換えて、ユーロ建て外貨預金に1万ユーロ預け入れる場合、預入時に必要な円貨の額は()である。(2012年/9月)
TTS | TTM | TTB |
124.34円 | 122.84円 | 121.34円 |
1 121万3,400円
2 122万8,400円
3 124万3,400円
問3
円貨を用いて外貨建てMMFを購入する際には、購入時手数料および為替手数料を負担する必要がある。(2015年/5月)
○
×
解説(クリックで展開)
外貨建て金融商品・まとめ
今回は外貨建て金融商品について学習しました。
TTSとTTBはごっちゃになる方も多く、それでいてよく問われます。計算も含めてしっかりと押さえておきましょう。
次回は金融商品にかかる税金について学習します。
福井県産。北海道に行ったり新潟に行ったりと、雪国を旅してます。
経理4年/インフラエンジニア7年(内4年は兼務)/ライター5年(副業)
簿記2級/FP2級/応用情報技術者/情報処理安全確保支援士/中小企業診断修得者 など
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