簿記を取った後に中小企業診断士試験を受けるべき理由
筆者は現在中小企業診断士の勉強をしていますが、その前に日商簿記2級まで取得しており、この資格を取得していたことで受験が非常に助かったと実感しています。
現在簿記2級まで取得していて
と言ったぜいたくな悩みを持つ方を始め、診断士を目指している方も参考になればと思います。
簿記2級の後に診断士をおすすめする理由
最初に、筆者が日商簿記2級を取得した後になぜ、中小企業診断士を取得することをおすすめするのか、その理由を書いていこうと思います。
ダブルライセンスとして相性が良い
まず単純にこの二つはダブルライセンスとして相性が良いです。
いずれも経営、会計に関することを学習し、就職、転職、キャリアアップいずれに関してもプラスに働くことは間違いありません。
以下の画像はユーキャンがアンケートを取ったものになりますが、就職時に採用担当者が重視している資格のランキングになっています。
簿記が5位、診断士が8位となっており資格自体は数千数万存在していることを考慮すると、いずれの資格も有利になることは間違いないですね。
それらの資格を両方持つことでさらに価値が上がりますね。
試験範囲が結構被る
上記で経営と会計の知識は切り離せないと書きましたが、試験範囲としても結構かぶっており、中小企業診断士の出題科目は以下のような構成になっています。
- 経済学・経済政策
- 財務・会計
- 企業経営理論
- 運営管理
- 経営法務
- 経営情報システム
- 中小企業経営・政策
この中で2の財務・会計はモロ簿記です。
具体的にいくつか問題を見てみましょう。
令和元年度 第2問
A社は、20X1 年 4 月 1 日に補助金 6,000 千円を現金で受け取った。続いて 20X1
年 10 月 1 日に、その補助金 6,000 千円と自己資金 16,000 千円で機械装置 22,000
千円を購入し、直ちに使用を開始した。その際、直接減額方式による圧縮記帳を
行った。また、20X2 年 3 月 31 日(決算日)に、定額法(耐用年数 4 年、残存価額ゼ
ロ)により減価償却を行った。
購入時の固定資産圧縮損と決算時の減価償却費の組み合わせとして、最も適切な
ものはどれか。
ア 固定資産圧縮損: 6,000 千円 減価償却費:2,000 千円
イ 固定資産圧縮損: 6,000 千円 減価償却費:2,750 千円
ウ 固定資産圧縮損:22,000 千円 減価償却費:2,000 千円
エ 固定資産圧縮損:22,000 千円 減価償却費:2,750 千円
令和元年度 第10問
当社では、製品の製造に当たり必要な部品Xを 1 ヵ月に 300 個自製しているが、
A工業から当該部品を 1 個当たり 19 千円で販売したいという提案があった。自製
の場合と購入の場合ではどちらがいくら有利であるか。次月の予算に関する以下の
資料に基づき、最も適切なものを下記の解答群から選べ。
【資 料】
1 .部品Xの製造原価
変動費 @15千円 300個 4,500千円 固定費 2,300千円 合計 6,800千園 2 .固定費には部品Xの製造に必要な特殊機械の賃借料 900 千円が含まれている
が、部品Xを購入する場合には不要となる。
〔解答群〕
ア 購入の方が 200 千円有利
イ 購入の方が 1,100 千円有利
ウ 自製の方が 300 千円有利
エ 自製の方が 1,200 千円有利
いずれも簿記で毎回と言ってよいほどに聞かれる問題になりますね!
そしてこれらの計算は簿記初学者からすると非常に難解で、人によってはこの財務・会計が壁になって足切りを食らうと言う方も後を絶ちません。
難関科目が得意分野であることは強み以外の何物でもないので、簿記2級の知識がある時点で大きな武器になりますね!
学習時間を大幅にカットし短期間合格ができる
中小企業診断士の勉強時間は1,000時間とも言われていますが、その中でも財務・会計に割く時間は非常に大きく、200時間ほどかかると言われています。
要するに1/5くらいの勉強時間を大幅にカットできます。
そうすると試験勉強の負担が減るのはもちろんのこと、スケジュールも組みやすくなり詰め込む必要がなくなるので精神的にかなり楽になります。
簿記2級の後に診断士に合格するために
簿記2級を取得したら1級に進む方や税理士に進む方、診断士に進む方等さまざまですが、ここでは診断士にステップアップするための対策などを書いていきます。
財務・会計以外もしっかりと対策する
診断士を受験する場合、その壁となる財務会計を突破できる知識があるだけで大きな武器ですが、それだけで合格できるほど診断士は甘くありません。
筆者は1度診断士試験に落ちていますが、その際得意だった財務・会計と免除だった経営情報システムを除いて全滅しています。
経営学や経済学の知識は別途補強する必要があるため簿記2級があるからと言ってなめてかかると痛い目にあいます。
場合によってはスクールを利用する
診断士クラスの試験になると難易度も非常に高く、スクールを利用する方も多いかなと思います。
診断士を扱うスクールは非常に多いですが、その中でも筆者は特にスタディングをおすすめします。
理由としてはスタディングの場合価格が安いことに加え、オリジナルの学習マップを利用しており学習定着率が非常によく多くの受講者から指示されています。
講師の綾部先生自身も苦労された経験があるそうで、そこから編み出された学習方法を採用しているのでストレート合格を目指す場合でも十二分に通用します。
この講座は筆者自身も受講しており、別途体験記を書いていますので是非ご一読ください。
まとめ
今回は簿記2級を取った方で今後中小企業診断士を受講される予定の方に向けて、ステップアップとして受講することがおすすめな理由とより合格率を高めるためのアドバイスを書かせていただきました。
受験者が苦手な分野を得意科目として挑戦できることは非常に強みになるので是非、チャレンジしてみてください!
福井県産。北海道に行ったり新潟に行ったりと、雪国を旅してます。
経理4年/インフラエンジニア7年(内4年は兼務)/ライター5年(副業)
簿記2級/FP2級/応用情報技術者/情報処理安全確保支援士/中小企業診断修得者 など
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