[日商簿記2級(商業簿記)]分記法[無料講座・例題付き!]
今回は日商簿記2級における分記法について学習します。
分記法
分記法は商品の売買について、商品(資産)・商品売買益(収益)の2つの勘定に分けて記帳する方法です。
2つに分けて記すので分記法と覚えておきましょう。
では早速、分記法に関する問題を解いてみましょう。
次の取引について、分記法によって仕訳しなさい。
①ひまわり商事は商品を300円で仕入れ、代金は掛けとした。
②商品(原価250円、売価350円)を売り上げ、代金は掛けとした。
③決算日を迎えた。期首商品棚卸高は30円、期末商品棚卸高は80円であった。
①商品を仕入れた時の分記法での仕訳
分記法では、商品を仕入れた時に原価で商品(資産)の増加として処理します。
借方には資産の増加として商品を、貸方には負債の増加として買掛金を記入します。
借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
商品 | 300 | 買掛金 | 300 |
②商品を売り上げた時の分記法での仕訳
分記法によって商品を売り上げた時は、売り上げた商品の原価分だけを商品から減らします。
さらに、売価と原価の差額は商品売買益を用いて処理します。
借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
売掛金 | 350 | 商品 | 250 |
商品売買益 | 100 |
③決算時の分記法での仕訳
分記法では決算時に仕訳は行いません。
分記法・例題
例題を解いて慣れていきましょう。
問題
金額は3桁ごとにカンマで桁区切りをして半角で入力すること(iOSの一部の環境以外は自動入力されます)。
(例:現金 500、商品 1,000,000)
使える勘定科目は以下のものとする。
また、仕訳がないときは借方勘定科目に[仕訳なし]と記入すること。
勘定科目:[売掛金][買掛金][商品][商品売買益][仕訳なし]
問1
商品800円を仕入れ、代金は掛けとした。なお仕訳の処理は分記法で行っている。
借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
問2
商品(原価750円、売価1,000円)を売上げ、代金は掛けとした。なお仕訳の処理は分記法で行っている。
借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
商品売買益 |
問3
決算日を迎えた。期首商品棚卸高は100円、期末商品棚卸高は150円であった。なお仕訳の処理は分記法で行っている。
借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
解答(クリックで展開)
分記法・まとめ
今回は分記法について学習しました。三分法との違いはしっかりと押さえておきましょう。
次回は売上原価対立法について学んでいきます。
福井県産。北海道に行ったり新潟に行ったりと、雪国を旅してます。
経理4年/インフラエンジニア7年(内4年は兼務)/ライター5年(副業)
簿記2級/FP2級/応用情報技術者/情報処理安全確保支援士/中小企業診断修得者 など
ディスカッション
コメント一覧
分記法では、決済時における処理はありません。
→決算時です。
二回連続で誤記載があると次からが不安になります。早急に訂正した方が良いと思います。
大原様
ご指摘ありがとうございます。
大変ご迷惑をおかけして申し訳ございません。
修正いたしました。