[日商簿記2級(商業簿記)]三分法[無料講座・例題付き!]
今回は日商簿記2級における三分法について学習します。
三分法
三分法は商品の売買について、仕入(費用)・売上(収益)・商品繰越(資産)の3つの勘定に分けて処理する方法でした。
3つの勘定に分けるため三分法と呼ばれています。
まずは三分法で商品を取引した時の仕訳を復習しましょう。
次の取引について、三分法によって仕訳しなさい。
①ひまわり商事は商品を300円で仕入れ、代金は掛けとした。
②商品(原価250円、売価350円)を売り上げ、代金は掛けとした。
③決算日を迎えた。期首商品棚卸高は30円、期末商品棚卸高は80円であった。
①商品を仕入れた時の三分法での仕訳
三分法では、商品を仕入れた場合は原価を仕入として処理しました。
借方には費用の計上として仕入を、貸方には負債の増加として買掛金を記入します。
借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
仕入 | 300 | 買掛金 | 300 |
②商品を売り上げた時の三分法での仕訳
三分法によって商品を売り上げた場合、売価を売上として処理します。
借方には資産の増加として売掛金を、貸方には収益の発生として売上を記入します。
借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
売掛金 | 350 | 売上 | 350 |
③決算時の三分法での仕訳
三分法では、決算時に期首商品棚卸高を繰越商品(資産)から仕入(費用)に振り替え、期末商品棚卸高を仕入(費用)から繰越商品(資産)へと振り替えます。
今回は期首商品棚卸高が30円、期末商品棚卸高が80円となっているので
借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
仕入 | 30 | 繰越商品 | 30 |
繰越商品 | 80 | 仕入 | 80 |
といった仕訳をします。
三分法・例題
例題を解いて慣れていきましょう。
問題
金額は3桁ごとにカンマで桁区切りをして半角で入力すること(iOSの一部の環境以外は自動入力されます)。
(例:現金 500、商品 1,000,000)
使える勘定科目は以下のものとする。
勘定科目:[売掛金][買掛金][繰越商品][仕入][売上]
問1
商品800円を仕入れ、代金は掛けとした。なお仕訳の処理は三分法で行っている。
借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
問2
商品(原価750円、売価1,000円)を売上げ、代金は掛けとした。なお仕訳の処理は三分法で行っている。
借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
問3
決算日を迎えた。期首商品棚卸高は100円、期末商品棚卸高は150円であった。なお仕訳の処理は三分法で行っている。
借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
解答(クリックで展開)
三分法・まとめ
今回は簿記3級の復習も兼ねて、簿記の仕訳の基本である三分法について学習しました。
次回は分記法について学んでいきます。
福井県産。北海道に行ったり新潟に行ったりと、雪国を旅してます。
経理4年/インフラエンジニア7年(内4年は兼務)/ライター5年(副業)
簿記2級/FP2級/応用情報技術者/情報処理安全確保支援士/中小企業診断修得者 など
ディスカッション
コメント一覧
2番目
借方に売掛金1,000円、貸方に売上1,000円となります。
→表が800と間違えて記入されてます。
大原様
ご指摘ありがとうございます。
修正いたしました。