標準化(ISO・JIS)[ITパスポート講座]
今回はITパスポートの標準化について学習していきましょう。
標準化とは
ビジネスを行うにあたって標準化は非常に重要です。例えばある会社が取引先にデータを渡した場合、それぞれのフォーマットの形式が異なっていてはデータを見たり編集したりできないため仕事になりません。
このことからも、複数間での組織や人同士における利便性や意思疎通を目的として物事や事柄を統一し、規定化することは重要です。
特にインターネットを通じて世界中に一瞬で繋がれる世界では必要不可欠ですね。
標準化には国際標準化機構(ISO)や、日本工業規格(JIS)など利害関係が絡まない標準化団体で策定されることもあれば、メーカーが独自に策定する場合もあります。
企業は標準化団体が示したさまざまなガイドラインにしたがって経営活動を行います。
今回標準化について説明しますが、いずれもISO版とJIS版があり、各規格がそれぞれ要求事項を満たしていることを保証するために、第三者機関である審査登録機関が設けられています。
マネジメントシステム
最初に、マネジメントシステムに関する規格を見ていきましょう。
品質マネジメントシステム
品質マネジメントシステムに関する規格としてはISO 9000シリーズとJIS Q 9001があります。
業務を進めるにあたってどのように品質を保証するか、また、品質マネジメントシステムをどのように継続的に改善するかについて定めた国際規格になります。
環境マネジメントシステム
環境マネジメントシステムに関する規格群としてはISO 14000シリーズとJIS Q 14001があります。
エネルギーの消費や公害対策、騒音など、企業活動が環境に及ぼす影響を最小限にするために定められています。
個人情報保護マネジメントシステム
個人情報保護マネジメントシステムに関する規格群には、JIS Q 15001が挙げられます。
この要求を満たし、個人情報保護に対して適切な処置を行っていると認められれば財団法人日本情報処理協会からプライバシーマークの使用が許可されます。
情報セキュリティマネジメントシステム
情報セキュリティマネジメントシステムに掛る規格群はISO 27000シリーズ及びJIS Q 27001になります。
情報セキュリティ管理で触れたISMSを維持、管理するための手順や方法が書かれた規格とも言えますね。
コード
次にコードに関する規格も学習しましょう。
JANコード
JANコードは主に商品のバーコードに使われる国際的な商品識別コードである、EANコードの国内用規格になります。
- 1~2桁目・・・国コード
- 3~9桁目・・・メーカーコード
- 10~12桁目・・・商品コード
- 13桁目・・・チェックディジット
となります。
QRコード
QRコードは1994年にデンソーが開発した二次元コードで、縦横に情報を持つため格納できる情報量が多く、3隅の四角の位置検出により360度どこからでも読み取れます。
こんなやつだな
ISBNコード
ISBNコードは国際標準図書番号とも呼ばれ、世界共通で書籍を一意に特定するためにつけられているコードです。
ISBNコードは国記号・出版社記号・書籍記号・チェックディジットから構成されます。
標準化(ISO・JIS)・例題
実際に例題を解いて問題に慣れていきましょう。
問題
問1
ISO(国際標準化機構)によって規格化されているものはどれか。(H.30/秋)
ア コンテンツマネジメントシステム
イ 情報セキュリティマネジメントシステム
ウ タレントマネジメントシステム
エ ナレッジマネジメントシステム
問2
QRコードの特徴として，適切なものはどれか。(H.26/春)
ア 漢字を除くあらゆる文字と記号を収めることができる。
イ 収納できる情報量はバーコードと同等である。
ウ 上下左右どの方向からでも，コードを読み取ることができる。
エ バーコードを3層積み重ねた2次元構造になっている。
解説(クリックで展開)
標準化(ISO・JIS)・まとめ
今回は標準化に関する内容を学習しました。
ISO、JISそれぞれ良く問われ、どの番号が何のマネジメントシステムに関する規格なのかを押さえておきましょう。
次回は経営戦略について学習します。
福井県産。北海道に行ったり新潟に行ったりと、雪国を旅してます。
経理4年/インフラエンジニア7年(内4年は兼務)/ライター5年(副業)
簿記2級/FP2級/応用情報技術者/情報処理安全確保支援士/中小企業診断修得者 など
