[日商簿記3級]切手(通信費)の処理[無料講座・例題付き!]
今回は日商簿記3級の切手の処理について学習します。
切手やはがきについて
切手を購入した場合は消耗品ではなく、通信費と呼ばれる勘定科目を用いて処理をします。
また、購入してから使用せずに決算日まで残っていた場合は貯蔵品と呼ばれる資産科目に振り替える必要があります。
切手を買った場合
実際に切手を購入した場合の処理を見てみましょう。
ここまでの知識を用いると・・・
現金で支払うので資産の減少に当たるため、貸方に現金を記載します。
借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
現金 (資産の減少↓) |
500 |
切手を買った場合
郵便切手や郵便はがきを買った場合は通信費(費用)で処理します。
費用の発生なので借方に記載ですね。
借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
通信費 (費用の発生↑) |
500 | 現金 | 500 |
切手を使用したとき
切手を使用したときはすでに費用として計上しているため何の処理もしません。
切手を使用した場合
切手を使用した場合は先ほど書いたように、すでに費用として計上しているので仕訳なしです。
借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
仕訳なし |
決算日に切手やはがきが残っている場合
決算日に切手やはがきが残っていた場合の処理も見てみましょう。
決算日に切手が残っている場合
決済日において切手が残っている場合、通信費として計上した分から、貯蔵品と呼ばれる資産に計上します。
借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
貯蔵品 (資産の増加↑) |
200 | 通信費 (費用の取消↓) |
200 |
翌期の処理
決算日において振り替えた貯蔵品は、翌期首(次期の期首)に前期の決算日に行った仕訳の逆仕訳を行って振り戻す処理をします。
再振替仕訳
再振替仕訳は前期に行った仕訳の逆仕訳により振り戻します。
借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
通信費 | 200 | 貯蔵品 | 200 |
切手・例題
実際に例題を解いて問題に慣れていきましょう。
問題
金額は3桁ごとにカンマで桁区切りをして半角で入力すること(iOSの一部の環境以外は自動入力されます)。
(例:現金 500、商品 1,000,000)
使える勘定科目は以下のものとする。 また、仕訳がないときは借方勘定科目に[仕訳なし]と記入すること。
勘定科目:[現金][貯蔵品][通信費][仕訳なし]
問1
切手1,000円を購入し、現金で支払った。
借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
問2
切手のうち800円をはがきに貼って使用した。
借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
問3
決算日において、郵便切手200円分が残っている。
借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
問4
翌期首を迎えた。
借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
解説(クリックで展開)
切手・まとめ
切手は消耗品と違い、決算日に残っていたら資産として貯蔵品に振り替える仕訳があります。
翌期には再振替仕訳をする必要もあるので、違いを把握しておきましょう。
次回は租税公課と呼ばれる科目を見ていきます。
福井県産。北海道に行ったり新潟に行ったりと、雪国を旅してます。
経理4年/インフラエンジニア7年(内4年は兼務)/ライター5年(副業)
簿記2級/FP2級/応用情報技術者/情報処理安全確保支援士/中小企業診断修得者 など
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