[FP3級]難易度は難しい?簡単すぎ??学科・実技別のデータや偏差値・他資格との比較情報満載!
FP3級は金融に関する国家資格で、取得するとキャリアに活かせるだけでなく、生活にも直結する知識を得られるという事で近年人気が出てきている資格です。
ネットなどを見てみると一見簡単と言う意見が多いですが、以下のような意見も良く見られます。
実際に難易度がどれくらいか気になる方も多いと思うので、今回は実際に受験し、合格した経験がある筆者が難易度について掘り下げていこうと思います。
FP3級の難易度について
まずは難易度に関して、データをもとに分析していきましょう。
合格率から見るFP3級の難易度
直近の試験でのFP3級の合格率は以下のようになっています。(FP技能士の取得者数および試験結果より)
学科 | 実技 | |
2020年9月 | 89.64% | 88.04% |
2020年1月 | 85.34% | 79.45% |
2019年9月 | 78.09% | 79.48% |
2019年5月 | 69.07% | 86.42% |
2019年1月 | 74.09% | 83.38% |
このデータはFP協会の方に限定していますが、全体的に高くどの回もほぼ7割超えとなっています。特に実技の方が合格率は高く、両方合格する確率も概算すると70%×80%で50%以上と高いです。
1発で合格できる人も多いことも容易に想像ができますね。
回による難易度の変動はそこまで大きくない
試験によっては回ごとに難易度が大きく変わり、特に他の人気資格である日商簿記2級の合格率などは5%~50%と幅が大きいです。
一方でFP3級も絶対評価で得点の配点は明確であるものの、回毎に合格率にそこまで大きな変動はなく、毎回同じレベルの問題が出題されていることが伺えます。
このことからも、対策をしっかりと練って試験に挑むことでほぼ確実に合格を狙うことが可能といえるでしょう。
合格率の面からみたFP3級の記事は以下に書いています。
年に3回受験できることも大きい
FP3級に関しては1月、5月、9月と年に3回行われており、4ヵ月スパンで受験することが可能です。
試行回数が増えれば合格できる可能性も上がるので、取得者が多い一つの理由になります。
難易度はきんざいの方がFP協会より上?
直近の学科試験の合格率を見てみると、FP協会の方がきんざいよりも20%ほど高くなっています。
これだけ見るときんざいの方が難易度は高く思われそうですが、実のところ学科試験は出題問題が全く同じため、きんざいを受験する受験生が単純に勉強不足なだけです。
理由としてはきんざいは団体受験を受け付けており、企業などから強制的に受けされる人も多いためモチベーションが上がらない方が多いことが原因とされています。
また、きんざいとFP協会のどちらに合格しても、FP3級合格者として評価は変わりません。しかし、市販のテキストの多くはFP協会の個人資産相談業務を取り扱っていることが多く、学習しやすい傾向にあります。
そのため独学だったり自己啓発で受験しようと考えたりしている場合はFP協会の方を受験したほうが学習環境を整えやすいといった面では有利かもしれませんね。
偏差値から見るFP3級の難易度
FP3級の偏差値は37(参照)となっており、分類的には超簡単にカテゴライズされています。
もちろんこの数値はあくまで指標で偏差値の優劣で簡単難しいが決まるものでもありませんが、筆者自身もいくつか受けた資格の中では簡単な部類だったと感じました。
なぜFP3級は簡単と言われるのか
次に、FP3級が簡単といわれる理由ですが、以下のような理由があります。
学科は2択3択問題なのでカンでも行ける
まず学科試験なのですが、すべての問題が正誤の2択か1~3の中から選べの3択問題です。
まず第1問~第30問が2択問題。
次に第31問~第60問が3択問題です。
その為、もし答えが分からなくてもカンで書いても正解することもあり、筆記試験よりは難易度ががくっと下がります。
6割で合格なので基準が緩い
試験の中には上位20%程に限定して合格ラインを定めていたり、絶対評価であっても7割以上が合格だったりといった試験が多く、そのような中で6割以上ならOKであるFP3級の資格は合格基準も緩いと言えるでしょう。
特に選択肢問題しかないので、最悪1/3程度(20問ほど)理解して正解できている場合、残りの40問を勘で書いても期待値的には合格できてしまいます。
問題が素直&過去問からの流用が多い
FP3級の問題はひっかけ問題が少なく(0ではない)重箱の隅をつつくようなマイナーな問題もあまり出てきません。
その為しっかりと基礎を押さえて置けば6割以上とることが非常に簡単で、加えて過去問の傾向を見ていると過去に出題された同じような問題が出題されることも多々あります。
その為、最低過去5回分ほどやっておくとある程度見たことある問題ばかりになり、特に午後の実技に関しては毎回フォーマットが同じなので下手すれば満点も狙えます。
学科試験・実技試験それぞれに部分合格がある
FP3級は基本情報技術者試験などと異なり、午前午後に分かれているものの、どちらか6割以上達成できれば部分合格となり、次回以降は残りの試験を受けるだけで良くなります。
その為数回受験すれば合格への確率も上昇し、精神的な負担も減ってくるので特に部分合格している方のモチベーションが高いといったポイントも大きいですね。
FP3級と他資格の難易度比較
では次に、FP3級と似たような難易度の他の資格を比較してみましょう。
どの資格も有名資格なので、あわせて取ってみると強みになるかもしれませんよ!
FP3級と日商簿記3級の比較
FP3級 | 日商簿記3級 | |
難易度 | 37 | 45 |
知名度 | 中 | 高 |
求人数 | 少 | 中 |
将来性 | 〇 | 〇 |
受験料 | 6,000円 | 2,800円 |
同じ3級が付く資格でお金を扱う点でも共通するのが日商簿記3級になります。
こちらは偏差値が45と、FP3級と比較すると高いように思えますが、両方取得した筆者的にはFP3級の方が難しかったように感じます。
理由として日商簿記3級は計算力を問われるのに対し、FP3級は記憶力を問われることが多く、筆者自身も記憶があまり得意でなかったことが挙げられます。
このように、試験によって単に偏差値だけで難易度が決まることは無く、得意不得意でも体感難易度は分かれてくるのでその点はご理解いただきたく思います。
また、両方ともにお金を扱う資格ですが、FPは個人向けの、簿記は企業向けの知識を主に学習します。
もちろん共通する知識や相互作用で両方持っているとさらに活躍の幅が広がる場面もあるので、可能なら両方取っておいて損はありませんよ!
特にFP3級で最初に立ちはばかる壁である6つの係数は、日商簿記3級よりもさらに上位の1級でようやく登場する考え方であり、基礎知識として備わっていると1級の敷居をぐっと下げることが可能になります。
FP3級とITパスポートの比較
FP3級 | ITパスポート | |
難易度 | 37 | 45 |
知名度 | 中 | 中 |
求人数 | 少 | 中 |
将来性 | 〇 | ◎ |
受験料 | 6,000円 | 5,700円 |
ITパスポートもFPと同じく国家資格として有名で、こちらはITやネットワークに活用できる利点があり、AIや5Gが注目されている今日ではかなり着目されている試験です。
年間10万人ほどが受験する人気資格で、合格率は5割程度となっています。
ITパスポートも選択問題しかありませんが、CBTと呼ばれるPC上での受験形式となっており、慣れない方が挑戦するととっつきづらく戸惑ってしまうこともあるでしょう。
学習範囲の広さとしては、FP3級はライフプランニングやリスク管理、金融資産運用にタックスプランニング、不動産等と6分野を広く浅く学ぶのに対して、ITパスポートはテクノロジ、マネジメント、ストラテジと3つの分野をそれぞれ少し深めに学ぶので、総合的な学習量としてはあまり変わりません。
ITパスポートとFP3級の学習内容にはあまり相関性がありませんが、こちらも持っておくと就活では有利になる資格です。
難易度に左右されずFP3級に合格するために
FP3級は偏差値37で超簡単と言われていますが、それでも2~30%の方は不合格になっており、中にはまじめに勉強してしっかり対策したのに・・・といった悔しい思いをした方もいらっしゃいます。
簡単と言われている資格で落ちるのは本当につらい(別の資格で経験有り)ので、そうならないためにも正しい勉強法やテキストを用いて学習したいものです。
ここでは実際に筆者が合格にこぎつけた手法をご紹介します。
あくまで一例ではありますが、本気で合格したい!という方のヒントになればと思います。
正しい勉強法を身に着けよう
ファイナンシャル・プランニング技能検定試験3級はほとんどが暗記で一部計算方法です。
暗記を定着させるには繰り返し学習をして頭に叩き込んでいく必要があり、計算問題に関しては電卓をたたいてプロセスを意識しなければ一向に実力はついていきません。
特にありがちな勉強法がとりあえずテキストを何度も読んで100%理解しよう・・・といったもので、特に範囲が広いファイナンシャル・プランニング技能検定試験に関してその勉強法は悪手になってしまいます。
また、「簡単だから」と高を括ってろくにプランも立てず1週間前程から一気に詰め込めば行けるといった考えもNGです。しっかりと試験日から逆算してスケジュールを立て、試験日には万全の知識で挑めるようにプランを組むことも忘れてはいけません。
実際に筆者が合格するまでにおこなった過程をいかにまとめているので、あわせてご覧いただけると良いかなと思います。
テキスト選び
特に独学で合格したいと考えている場合、テキストは絶対に必要になります。
最近ではネット上でも学習できるコンテンツは増えつつありますが、やはり一番信頼できるのは資格専門のスクールが出版するテキストでミスもなく最新の情報を取り扱っているので安心です。
初心者の場合どのような参考書が良いのか分からず、適当に購入したけど合わなかったからあまり理解できず、結局挫折してしまった・・・という方もよく見ます。
そうならないためにもしっかりと自分の目で確かめて合う、合わないを判断していただきたいと思っています。
ざっくりとどのようなテキストが存在しているのかを比較情報としてまとめたページも用意してあるので、気になる方は目を通して見てはいかがでしょうか。
また、当サイトでも無料で学習できるテキスト代わりとなるコンテンツを用意しています。
市販のテキストの内容は網羅したうえで、さらには学習の進捗度合いを管理できたり、解いた問題の正誤状況を保持できたりする機能を搭載しています。
こちらもぜひ利用して頂ければ嬉しく思います!
スクールや通信講座を利用する
独学で何度か試してみたけどどうしても合格できない、モチベーションが上がらない・・・といったときは思い切ってスクールや通信講座を利用してみるのもアリ寄りのアリです。
実際スクールに通う事でしか得られないメリットも多々あるのでその辺についても軽く触れようかなと思います。
スクールを受けるメリット
スクールに通う場合、スクール側には講師がいて、その講師は今まで何十万人もの合格者を輩出してきたいわゆる教育のプロに値します。
その為、試験の傾向だったり重要ポイントだったりを押さえており、そのノウハウを教えてもらえるため、圧倒的に少ない時間と記憶量で試験に立ち向かえるようになります。
通信講座の場合は直接講師と対面授業は不可能ですが、使いやすい教材だったりアプリだったりが提供されて元々ある程度の勉強習慣がついている方にとっては効率化が図れます。
筆者の中で通学形式のスクールと、通信形式の講座をそれぞれ紹介させていただこうと思います。
通学なら資格の大原
簿記や医療事務に強い資格の大原ですが、歴史の深い大手だけありFP講座についても充実しています。
一応通学コースという事で実際に通って講師から直接授業を受けて手厚いサポートを受けることができますが、万が一通学講座に参加できなかった方に向けて後日Webでの配信があったり、仕事の関係上転勤があった場合転校制度も充実していたりなどの徹底ぶり!
やはり周りに他の受講者がいて競い合える環境にあることはモチベーション的な意味で大きいので、通学する場合は大原をおすすめします。
以下で資料請求できますが、無料でかつ割引クーポンもついてくるのでお得に受講したい方は是非利用してみてください。
資格の大原のFP3級講座に関しては以下の記事で詳しく掘り下げて書いているので、あわせてご覧ください。
通信ならフォーサイト
通信講座で最もアツい講座はフォーサイトになります。
フォーサイトは通信であるにもかかわらず質問制度が徹底しており、加えてテキストや問題集などの教材のクオリティが高いという点で有名で、FP=フォーサイトといった方程式が成り立っていると言っても過言ではありません。
合格率も異様な高さを誇っており、FP2級の全国平均合格率が40%程なのに対して、フォーサイトの受講者は80%を超えるといった驚異的な数値となっています。
一つだけ注意しないといけないのは、フォーサイトの場合3級のみを取り扱う講座がなく、2級との同時合格コースしかありません。
ただ、ぶっちゃけ言ってしまうとFPは3級だけではあまり評価が高くなく、2級を取って初めて仕事に活かせると言われているので、先を見据えるのであればお得に受験できるフォーサイトがおすすめです。
フォーサイトの口コミや制度などをまとめたページもあるのであわせてご覧ください!
その他の講座・スクール
今回紹介したのはFP3級を取り扱う講座の中でも筆者が良いと思ったほんの一例です。
他にももちろんFP3級を取り扱う講座は存在しており、それぞれにメリットがあるので、興味がある方は是非一度あわせてご覧ください。
FP3級の難易度まとめ
今回はFP3級の難易度に関する話になりました。
独学でも十分に合格できるレベルの資格ですが、得意不得意もあるので人によっては難しく感じることもある資格です。
特に金融業界や保険業界では資格を持っていると強みになるので早い段階で取得してしまうのが良いです。
状況に合わせてテキストやスクールを選び、合格と勝ち取ってみてください!
福井県産。北海道に行ったり新潟に行ったりと、雪国を旅してます。
経理4年/インフラエンジニア7年(内4年は兼務)/ライター5年(副業)
簿記2級/FP2級/応用情報技術者/情報処理安全確保支援士/中小企業診断修得者 など
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