ITパスポート試験と情報セキュリティマネジメント試験の違いは?難易度や学習範囲の差を解説!
情報処理推進機構(IPA)が実施する試験の中でスキルレベル1にカテゴライズされているITパスポートと、スキルレベル2にカテゴライズされている情報セキュリティマネジメント試験があります。
この2つの試験はともに簡単と言われており、合格率や偏差値を見て見ると確かに大差ありません。
そうなると
と言った考えや疑問が生まれるかと思います。
今回はこの2つの試験の違いについて解説していこうと思います。
ITパスポートと情報セキュリティマネジメント試験の違い
ITパスポートと情報セキュリティマネジメントですが、スキルレベルは異なるものの難易度の点では結構近くなっています。
実際にどれくらい同じなのか、違うのか、数値を見ながら見ていきましょう。
合格率の違い
まずは合格率の違いです。
令和元年度まではデータとして公表されているので見てみましょう。
ITパスポート | 情報セキュリティマネジメント試験 | |
R1年秋 | 55.2% | 47.0% |
H31年春 | 51.0% | 51.9% |
H30年秋 | 52.7% | 46.3% |
H30年春 | 49.9% | 53.7% |
H29年秋 | 51.0% | 50.4% |
それぞれの合格率についての詳細は以下の記事にもまとめています。
偏差値の違い
次に偏差値も見てみましょう。
偏差値は資格の取り方様のサイトを参考にしているため、人によっては感じ方が異なるかもしれません。
偏差値としてはITパスポートが45、情報セキュリティマネジメントが48となっており、いずれも50を切っているので簡単な部類と言えますね。
学習内容の違い
肝心な学習内容の違いです。
ITパスポートは幅広く
ITパスポート試験ではテクノロジ系、ストラテジ系、マネジメント系から幅広く問題が出題されます。
情報セキュリティマネジメントと被る部分としてセキュリティやマネジメントがありますが、それ以外にもネットワークやデータベース、企業戦略や財務会計と言った幅広い内容を学習することになります。
そのため、覚える範囲としてはITパスポートの方が広いとも言えます。
情報セキュリティマネジメントはセキュリティ特化
情報セキュリティマネジメント試験はその名の通り、セキュリティ特化の内容を学習します。
そのためITパスポートでいう所の情報セキュリティの分野を掘り下げ、マネジメントと絡めた問題が多くなります。
また、午後試験が設けられておりITパスポートよりも試験時間が長く、長文を読まないといけないため結構な労力がかかります。
こういった観点から、情報セキュリティマネジメントの方が多少難易度が高いと言えます。
どっちの試験を優先して受けた方が良い?
それではあらためてどちらの試験を優先したほうが良いか見てみます。
万人にこっちを受けた方が良い!と言った答えはなく、人によって変わるとしか言いようがありません。
では、どのような人がどのような資格を受けるのが良いのでしょうか。
未経験からIT企業に挑戦したい場合はITパスポート
ITパスポートはその名の通り、特にIT業界未経験の方向けに用意されている試験になります。
そのため未経験でIT企業に入りたい方や、学生さんにおすすめできる資格です。
残念ながらそこまで評価が高い試験ではないため、大手IT企業や外資系企業では評価されないこともあります。
セキュリティに関わりたい方は情報セキュリティマネジメント
漠然とIT系と考えている方はITパスポートがおすすめですが、その中でも特にセキュリティに関係する仕事をしたいと言った方は情報セキュリティマネジメント試験の方がおすすめです。
特にセキュリティ管理者や社内SE等は情報セキュリティマネジメント試験で得られる知識が役に立つことも多く、管理職向けの試験と言っても過言ではありません。
2016年に実施された試験で知名度が低く、職場での評価があまり高くないことは否めませんが持っていて役に立たないことはまずないでしょう。
ゴリゴリのエンジニアを目指す場合はどちらも力不足
いずれの資格も情報処理技術者試験の中ではあまり評価されておらず、自分が第一線で開発をしたり要件定義を行ったり、と言った場合には力不足となってしまいます。
そのポジションを狙っている方は、ITパスポートや情報セキュリティマネジメント試験を飛ばし、基本情報や応用情報を受けることをおすすめします。
これらの試験は知名度も高く評価されやすく、会社によっては昇給・昇進条件となっていることも多いです。
取得自体も簡単ではありませんが、その分大きな武器になることは間違いないので、興味がある方は是非挑戦してみてください!
ITパスポートと情報セキュリティマネジメント試験の違い・まとめ
今回はITパスポートと情報セキュリティマネジメント試験の難易度や合格率、学習内容の違いについて紹介させていただきました。
スキルレベルの高い情報セキュリティマネジメント試験が単純にITパスポートの上位互換、というわけではなく、範囲の広さだけで言えばITパスポートの方が広い事はお分かりいただけたかなと思います。
今後ご自身がどのポジションで仕事をしていきたいかによって、受ける試験を選んでいただければと思います!
福井県産。北海道に行ったり新潟に行ったりと、雪国を旅してます。
経理4年/インフラエンジニア7年(内4年は兼務)/ライター5年(副業)
簿記2級/FP2級/応用情報技術者/情報処理安全確保支援士/中小企業診断修得者 など
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