[FP3級]不動産の売買契約[無料講座・例題付き!]
今回はFP3級における不動産の売買契約について学習します。
不動産の売買契約
不動産を売買するときにはいくつかの契約事項があります。
解約時の手付金
手付金とは契約を結んだ際に買主から売主に渡す頭金の事であり、解約手付金とも呼ばれます。
契約を解除したい場合、買主側から解除する時は解約手付金を放棄すれば解約することが可能で、反対に売主側から解除したい場合は、売主に手付金の2倍の金額を支払うことで解約することができます。
危険負担
売買契約の締結後で、建物を引き渡す前にその建物が自然災害や事故(買主側の責に帰さない)などで滅失した場合、買主の代金支払義務は存続するものの、代金支払いの履行を拒むこともできます。(履行拒絶権)
担保責任
売買契約の締結後で、売主が種類や品質、数量について契約の内容に適合しない不動産を買主に引き渡した場合や、買主に移転した権利が契約内容に合致しない場合で一定の要件を満たした時、買主は売主に対して以下の4つの事を行うことができます。
- 履行の追完請求
- 代金減額請求
- 損害賠償請求
- 契約の解除
これら、売主が負う責任を担保責任と言います。
買主が担保責任を問う場合、不適合を知った日から1年以内もしくは買主が権利を行使できると知った時から5年、または権利を行使できる時から10年以内にその旨を売主に通知しなければならず、原則としてその不適合を理由に担保責任を追及することができなくなります。
住宅の品質確保の促進等に関する法律
住宅の品質確保の促進等に関する法律では、新築住宅の構造耐力上主要な部分(柱など)については売主に対して、建物の引き渡し時から最低10年の瑕疵担保責任を義務付けています。
壁芯面積と内法面積
壁芯面積は壁の中心線から測定した面積です。
建築基準法では床面積は壁芯面積の事を指しています。
一方、内法面積は壁の内側の面積となります。
登記簿上では、一戸建てについては壁芯面積ですが、マンション等の区分所有建物については内法面積が用いられます。
不動産の売買契約・例題
実際に例題を解いて問題に慣れていきましょう。
問題
問1
不動産取引において、買主が売主に解約手付を交付したときは、相手方が契約の履行に着手するまでは、買主はその手付を放棄することで、売主はその()を償還することで、それぞれ契約を解除することができる。(2013年/1月)
1 半額
2 同額
3 倍額
問2
住宅の品質確保の促進等に関する法律の規定によれば、新築住宅の売主が住宅の構造耐力上主要な部分の瑕疵担保責任を負う期間は、原則として、物件の引渡日から5年間とされている。(2019年/9月)
○
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解説(クリックで展開)
不動産の売買契約・まとめ
今回は不動産の売買契約について学習しました。
買主側売主側のそれぞれの権利や義務(責任)をしっかりと押さえておきましょう。
次回は不動産に関する法令のうちの、借地借家法について学習します。
福井県産。北海道に行ったり新潟に行ったりと、雪国を旅してます。
経理4年/インフラエンジニア7年(内4年は兼務)/ライター5年(副業)
簿記2級/FP2級/応用情報技術者/情報処理安全確保支援士/中小企業診断修得者 など
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