[ITパスポート試験]コンテンツのディジタル化[無料講座・例題付き!]
今回は、ITパスポートで学習するコンテンツのディジタル化に関する内容を学習していきます。
コンテンツのディジタル化
前回、コンピュータは全て0と1を用いて表現していると言った内容を学習しました。数値に関する情報は2進数に置き換えれば良いのですが、それ以外の文字や画像、動画や音声をどのように扱っているかを学習します。
また、データの圧縮方式についても学んでいきましょう。
文字のディジタル表現
コンピュータでは10進数の5は2進数の101、10進数の100は2進数の1100100と言ったように変換していましたが、文字も同様に0と1の羅列で表現します。
例えば”a”であれば01100001、”b”であれば01100010と言ったような文字列に置き換えます。
ビット列を文字に対応させるかどうかはどの文字コード体系を使うかで使い分けることができます。
よく使われる文字コード
アルファベットの大小及び数字、記号を表現する場合100種類ほどの文字種を表現できれば良いので7ビットあれば\(2^7=128\)として表現できます。
上記のaとbもそうですが、このように7ビットで表現するコード体系をASCⅡコードと言い、先頭に1ビットエラーチェックの符号をつけて8ビットで表現します。
日本語の場合はこれにひらがなやカタカナ、漢字も含まれ、7ビット程度では全く足りません。そこで16ビットの文字列を使ったJIS漢字コードを用いて表現します。
その他の文字コード
上記の文字コード以外にもいくつか文字コードがあるので紹介します。試験では頻出頻度は上記よりは低いものの、出ないとは言い切れないので紹介します。
- JISコード・・・日本工業規格(JIS)で規格化された8ビットの文字コード体系です。ひらがなカタカナは可能ですが、漢字を表現することができません。
- シフトJISコード・・・JISコードをベースにしたコード体系で、16ビットの漢字コードのデータと、英数字、カタカナなどの8ビットコードが混在していても識別できるようになっています。
- Unicode・・・世界で用いられている多くの文字を一つの文字コードで統一させるためのコード体系です。
画像のディジタル表現
画像も文字列同様、0と1で表現しています。画像の場合、一つの画像を1つの点(ピクセル)毎に分割し、それぞれの点を色で表現します。
また、画質を表す言葉に画素数や解像度があります。
画素数は1枚の画像をいくつのピクセルで表現しているか、という数字になります。
一方で解像度はピクセルをどれくらいの濃度で並べたものかを表現します。
一般的に縦方向の解像度と横方向の解像度を掛け合わせることで画素数を求めることが可能です。
画素数が多い方がきめ細かい表現を可能となるため画質は向上します。その分、保持するデータ量は大きくなる点も注意です。
また、先ほどそれぞれの点を色で表現していると書きました。この色の表現は色数と呼ばれる要素で決定されています。
色を表現する場合も文字同様、異なる色に異なるビット列を割り当てることになります、具体的にはRGB(Red Green Blue)の3色を組み合わせて色を表現します。
R、G、Bにそれぞれ1ビットずつ、計3ビット割り当てれば8色を表現することが可能です。
さらに1つのピクセルにR、G、Bそれぞれ8ビットずつ、計24ビット割り当てた表現をフルカラーと呼びます。
動画のディジタル表現
動画の表現としては1秒間の間に何枚、何十枚もの画像を連続表示することで表現します。
1秒間で何枚の画像を表示するかを表す単位としてFPS(フレームパーセカンド)があります。
音声のディジタル表現
音声(音)は、高校の物理の授業で習った事がある方も多いと思いますが波として表現される情報です。
波は連続性があるためアナログ情報であり、コンピュータが扱うには変換する必要があります。この変換形式をPCMと呼び、アナログ情報を一定の時間間隔で測定(サンプリング・標本化)します。
測定値を数値化(量子化)することでディジタルへと変換します。
圧縮
画像や音声、動画はいずれも膨大なデータ量の為、送信したり保存したりする場合にネットワーク帯域を圧迫してしまったり、HDD内部を直ぐに埋め尽くしてしまったりして量が増えると取り扱いが難しくなってきます。
そこでデータ圧縮を行う事で効率よくデータを管理することができるようになります。
データ圧縮方式には圧縮後に完全に戻すことができる可逆圧縮方式と、完全に戻すことができない非可逆圧縮方式があります。
非可逆圧縮方式の方は戻せない分、圧縮時に一定数データを捨てているため圧縮率を高めることができるメリットもあります。
画像、音声、動画それぞれの圧縮方法を見てみましょう。
画像の圧縮形式
最初に画像の圧縮形式を見てみましょう。
- JPEG・・・静止画の圧縮ファイルフォーマットで、高い圧縮率と良好な画像のため、digitalカメラやWebサイトと言った広範囲で用いられています。非可逆圧縮方式の一つです。
- GIF・・・静止画の圧縮フォーマットの一つで256色以下の画像を扱うことができる可逆圧縮方式の一つです。透過処理やアニメーションとして利用できる点が特徴的です。
- PNG・・・静止画圧縮フォーマットの一つで、扱えるデータ量が多く可逆方式のためこちらもWebサイトで多く利用されています。
音声の圧縮形式
次に音声です。
- MP3・・・音声の圧縮フォーマットの一つで、圧縮率が高く音のひずみが小さいためよく利用されている形式です。もっぱら音楽用で、会話の録音には適していないとされています。
- MP3 HD・・・音声の圧縮フォーマットの一つで、可逆圧縮形式になります。MP3によって非可逆圧縮されたデータに、可逆圧縮されたデータを添加したものとなっています。
動画の圧縮形式
最後に動画です。
- MPEG・・・動画の圧縮ファイルフォーマットの一つで、DVDやビデオ、ハイビジョン放送などにも用いられるISOによる国際標準規格になります。こちらは非可逆圧縮方式になります。
- AVI・・・Microsoft社が開発した動画を保存する形式の一つです。こちらは可逆圧縮方式になります。
コンテンツのディジタル化・例題
実際に例題を解いて問題に慣れていきましょう。
問題
問1
300×600ドットで構成され,1画素の情報を記録するのに24ビットを使用する画像データがある。これを150×300ドットで構成され,1画素の情報を記録するのに8ビットを使用する画像データに変換した。必要な記憶容量は何倍になるか。(H.28/秋)
ア 1/12
イ 1/6
ウ 1/4
エ 1/2
問2
マルチメディアのファイル形式であるMP3はどれか。(H.21/春)
ア G4ファクシミリ通信データのためのファイル圧縮形式
イ 音声データのためのファイル圧縮形式
ウ カラー画像データのためのファイル圧縮形式
エ ディジタル動画データのためのファイル圧縮形式
問3
ディスプレイ画面の表示では,赤・緑・青の3色を基に,加法混色によってさまざまな色を作り出している。赤色と緑色と青色を均等に合わせると,何色となるか。(H.26/春)
ア 赤紫
イ 黄
ウ 白
エ 緑青
解説(クリックで展開)
コンテンツのディジタル化・まとめ
今回は各コンテンツのディジタル化について学習しました。
色の表現や圧縮形式は頻出事項なのでしっかりと押さえておきましょう。
次回は情報数学の論理演算に関して学習します。
福井県産。北海道に行ったり新潟に行ったりと、雪国を旅してます。
経理4年/インフラエンジニア7年(内4年は兼務)/ライター5年(副業)
簿記2級/FP2級/応用情報技術者/情報処理安全確保支援士/中小企業診断修得者 など
ディスカッション
コメント一覧
まだ、コメントがありません