簿記はいきなり2級からでもOK?3級を飛ばす3つのメリットと2つのリスクとは
日商簿記には3級~1級まで段階がありますが、転職などで評価されることが多く人気が高いのは簿記2級になります。
そのため、
と言ったように2級からいきなり取る事を目標とする方もいらっしゃいます。
筆者は経理をやっていた時に3級→2級のステップで取得しており順番に取っていったパターンですが、知り合いでもいきなり2級から挑戦し合格されている方もいるので、「いきなり2級は無謀だ!」と言ったようにあながち否定はできません。
状況によってはむしろプラスになることも十二分に考えられるので、今回はいきなり簿記2級に挑むことのメリットと、その裏に潜むリスク、さらにどういった方がいきなり2級に挑むのがおすすめかと言ったポイント、さらにはそれを実現する方法もまとめていこうと思います。
いきなり2級に挑むことのメリット
取得できれば受験料が抑えられる
メリットの一つ目は3級→2級の場合より2級だけ挑戦した場合、それぞれの受験料が2,800円と4,630円の為、3級分の2,800円浮かせることができます。
少しでも資格取得のための費用を押さえたい場合は2級に絞って学習をしていくのも良いでしょう。
早い段階で資格が得られる
簿記試験は年に3回、6月と11月と2月に行われていますが、順当に3級→2級の順に取っていくと最短でも5~6ヵ月程かかってしまいます。
逆に、タイミングさえ合えば次の試験で2級を受けて合格!と言った流れで、4ヵ月ほどの短い期間で合格することも可能ですね。
仕事の関係上少しでも早く2級を取得したい、と言う方もいきなり2級に挑んでみる価値は大いにあります。
一応3級との同時受験も可能
先ほどの受験料の恩恵を打ち消してしまいますが、日商簿記では3級と2級の同時受験も可能です。
2級だけ受験して結果何も手元に残らなかったと言った状況が嫌な場合はより確実な3級も同時受験すると良いでしょう。
ただ、1日に2時間の試験を2セット受けることになります。それなりに体力も消耗するのである程度の覚悟は必要です。
いきなり2級に挑むことのリスク
逆にいきなり2級に挑むことのリスクも添えておこうかなと思います。
勉強の仕方次第では逆に時間がかかってしまうことも
簿記2級は簿記3級の内容を全て含んでいるため簿記3級で学ぶことが前提として問題が問われます。
しかし基礎力に当たる簿記3級の知識がないと、2級のテキストを読んでいても専門用語が知っている前提で当たり前のように解説されるため、その単語を調べに行って再確認して・・・の様にかえって時間がかかってしまう可能性もあります。
そうすると本来一日〇〇時間勉強してそれを△△日続けて延べ×××時間確保して間に合わせる予定でも、試験直前になって学習が間に合わなかったと言った状況に陥る可能性も十二分にあります。
モチベーションが続きにくい
時間の面だけでなく学習者のモチベーションの面からもリスクはあります。
3級を取得して2級に挑戦する場合万が一のことがあっても3級は手元にあるため安心感はありますが、いきなり2級の場合まさにオールオアナッシングです。
そのため失敗した場合のプレッシャーも大きくなってきますね。
さらにテキストも2級からいきなり挑戦する方向けの物は用意されていないため、結局は3級のテキストを最初に読んで次に2級を読むと言った流れになってしまいます。
そういった状況下で勉強していると「あれ、結局3級からやればいいやん・・・w」となる確率が高いです。
いきなり簿記2級に挑むことに向いている人
次に、いきなり簿記2級に挑む事に向いている人の例をいくつか挙げていきます。
経理等の実務経験がある方
普段から経理や経営者と言った簿記に関する知識を有して実務に当たっているorあたっていた経験がある人はいきなり簿記2級に挑むことのハードルが低いように感じています。
理由として、簿記試験は初学者にとっては抽象的な内容だったり漠然とした内容だったりといった事が多いです。
しかし一度実務を経験しており、ある程度知識があると漠然とした処理内容を見ても「この処理はこのことを言っているんだ!」とピンときます。
学習定着率が全然違うので、今現在経理職をやっていてこれから簿記も取ってみようかなと思う方はいきなり2級で全く問題ありません。
試験日までに4ヵ月(250時間程)は確保できる
簿記2級は最近出題傾向が変わり、難易度もグンと上がっています。
そのためまとまった勉強時間を確保する必要があり、さらに順当に3級→2級のステップを踏む方と違い前提知識もない可能性があります。
そのためまずは3級の学習内容は知る必要があり、3級に必要な勉強時間50時間と、3級保持者が2級に必要とされる200時間の計250時間は少なくとも確保する必要があります。
もちろん、資格取得における学習効率は人によって異なる事とも思いますし、勉強方法を確立していないともっとかかることもあるので余裕をもってスケジューリングしていきたいですね。
いきなり簿記2級に挑戦して合格するために・・・
いきなり2級に挑んで合格するためには通常の勉強方法に加えていくつか工夫することも必要です。
実際に3級をすっ飛ばして合格した方の体験談も踏まえて、実現させる方法をいくつかのステップに分けて書いていきます。
まずは3級の勉強をしっかりとする
最初に2級を受けるとしても、2級テキストから入ろうとすると前提知識がないため
と言ったことになってしまいます。
まずは2級の根底となる3級を学習して基礎を固めましょう。
特にテキストは大事なので、以下のページでご自身に合いそうなテキストをぜひ選んでみてください。
また、その後は2級のテキストを選ぶことになると思います。こちらも可能であればシリーズを揃えておくと学習スタイルを統一できるのでおすすめです。
電卓に慣れる
簿記試験で必要なのは仕訳の知識も大きいですが、それ以上に電卓に慣れることも重要です。
早く正確に打たないと試験に間に合わないと言った事態も引き起こしかねませんし、中には電卓の設定自体が間違っていたため計算結果が合わず不合格になった人もいます。
筆者的におすすめの電卓はCASIO製のもので静穏性、高耐久でキーの大きさも丁度良いのでおすすめです。
電卓の使い方などに関する記事もあるので、そちらもあわせてご覧ください。
2級3級対応のスクールを利用する
2級に関しては学習者の力量次第でスクールを利用しても良いし、行けると思うなら独学でも良いと思っていますが、3級をすっ飛ばす場合は2級対応のスクールを利用することをおすすめします。
と言った具合に中には不安になる方もいらっしゃることかなと思います。
ところがどっこい、いきなり2級を受験する方のための講座があるのです。
これから紹介するフォーサイトと呼ばれるスクールでは簿記のバリューセットと呼ばれる3級と2級がまとまったパックが販売されており、まさにいきなり2級から受講する人のために用意されたコースと言っても過言でありません。
しかも価格は3万円ほど、加えて割引が多発し合格率も全国平均の2倍以上と言った驚異の数値を誇る講座になります。
この講座自体筆者は受講させていただいており、レビュー記事もあるので気になる方は是非ご覧になってください。
まとめ
最近難化傾向にある簿記2級ですが、いきなり合格することも場合によっては無謀ではありません。
より早く取得して仕事に箔を付けたい、転職したい等考えている方は是非チャレンジしてみてください。
ただその際には戦略も大事で、しっかりと基礎を固める、電卓に慣れる、場合によってはスクールを利用するといった事も必要になってきます。
フォーサイトでは戦略立案講座等の勉強を計画的に、効率的に行う方法も解説されているので是非参考にしてみてください!
福井県産。北海道に行ったり新潟に行ったりと、雪国を旅してます。
経理4年/インフラエンジニア7年(内4年は兼務)/ライター5年(副業)
簿記2級/FP2級/応用情報技術者/情報処理安全確保支援士/中小企業診断修得者 など
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