[ITパスポート試験]電子メールの仕組み[無料講座・例題付き!]
今回はITパスポート問われる電子メールの仕組みについて学習します。
電子メール
こちらの端末から送信した電子メールは、いったんメールサーバを経由し、相手の端末へと届きます。
メールを送る時受け取る時ともにプロトコルを用いることになり今回はそのプロトコルをメインに学習します。
また、近年ではメールによるウイルス感染や情報流出が話題となっています。それらの防ぎ方についても学んでいきましょう。
メール送受信のプロトコル
メールの送受信で利用するプロトコルにはSMTPと呼ばれるものとPOP3と呼ばれるものがあります。
SMTPはパソコンなどの端末からメールサーバへメールを送信する役割が、POP3はメールサーバからメールを端末側に受信する役割があります。
電子メールは基本的にテキストデータの送信になります。添付ファイル等テキストデータ以外のファイルを送受信する場合はMIMEと呼ばれる拡張機能を用いる必要があります。
宛先メールアドレスの設定
会社などで複数人にメールを送る際、Toの箇所に並列して入力することが可能です。
一見この機能は便利ですが、宛先の人同士がお互いに知らない場合、並列してToに入れることはメールアドレスの流出の観点から望ましくありません。
例えばくろんからモナとチョロの宛先をToに入れてメールを送るとします。
この2匹がお互いに知り合いでない場合は、お互い届いたメールから相手のメールアドレスを知ることができてしまいます。
一方でToではなくBCC(Blind Carbon Copy)欄にメールアドレスを入れることで該当アドレスを別の受信者に知られずに済みます。
因みにCC(Carbon Copy)と言う欄もありますが、こちらは本来の送り先ではないものの、参考のため目を通してくださいと言った用途で用います。
電子メールのセキュリティについて
近年、その利便性もあって多くの企業で情報のやり取りをメールで行うケースが増えてきました。
そこで同時に懸念されるようになってきたのがメールによるサイバー攻撃で、例えば特定のURLをクリックすることで悪質なサイトに誘導したりまるで取引先になりすまして情報を搾取すると言った事例も起きています。
先ほど紹介したメール受信プロトコルのPOP3ではメールサーバ上のメールをすべて受信してしまうので、このように悪質なメールだけ弾く事は不可能です。
そこで電子メールのヘッダ情報(主に発信者情報やタイトル等)を取り出してその都度メールが大丈夫な物かどうか判断する仕組みを設ける必要があります。
それを実現するものがIMAP4と呼ばれるプロトコルになります。
特に怪しいメールを受信したら
- 不審なメールは開かずに削除する
- 添付ファイルは特に開かない
- 万が一開いてしまったら管理部門に迅速に報告
を徹底するようにしましょう。
電子メールにおける重要語句
以下は試験でも良く問われる語句です。あわせて押さえておきましょう。
- メーリングリスト・・・電子メールを特定のアドレスに送信すると、登録されているすべてのメールアドレスに転送される仕組みになっています。
- Webメール・・・インターネットのブラウザからも使う事のできるメールの事です。具体的にYahooメールやgmailがあります。
- DHCP・・・IPアドレスやそれに付随する情報を自動で割り当ててくれる仕組みです。ユーザが機器をネットワークにつないだ時も自動で割り当ててくれるので設定が容易になります。
- FTP・・・インターネット上にファイルを転送する仕組みです。Webサイト上に画像をアップロードするときなどもこのプロトコルを用います。
- NTP・・・ネットワークに接続されている機器の時刻を同期します。
- TELNET・・・遠隔地からコンピュータにアクセスするためのプロトコルです。
電子メール・例題
実際に例題を解いて問題に慣れていきましょう。
問題
問1
電子メールの送信に関する事例のうち,個人情報保護の観点から不適切な物はどれか。(H.29/秋)
ア 製品の質問メールへの回答で、その内容を知ってもらいたい複数の顧客のメールアドレスをCC欄に設定して返信した。
イ 通信販売の購入額上位10人の顧客に対して1通ずつメールを作成し、順位に合わせた商品の内容を通知した。
ウ 同窓会全員に配布してある同窓会名簿に記載された全員のメールアドレスを宛先に設定して、同窓会の案内メールを送信した。
エ 春の特別企画展を実施することになり、特定の会員のメールアドレスをBCC欄に設定して出店依頼のメールを送信した。
問2
Webメールに関する記述①~③のうち,適切なものだけを全て挙げたものはどれか。(H.30/秋)
① Webメールを利用して送られた電子メールは,Webブラウザでしか閲覧できない。
② 電子メールをPCにダウンロードして保存することなく閲覧できる。
③ メールソフトの代わりに,Webブラウザだけあれば電子メールの送受信ができる。
ア ①、②
イ ①、②、③
ウ ①、③
エ ②、③
問3
メールサーバに届いた電子メールをメールソフトで受け取るために使用されるプロトコルはどれか。(H.24/秋)
ア DNS
イ HTTP
ウ POP3
エ SMTP
解説(クリックで展開)
電子メール・まとめ
今回は電子メールの仕組みについて学習しました。
特にPOP3とSMTPは逆になって覚えてしまうことが多いので図で覚えるようにしてください。
次回はLANについて学習します。
福井県産。北海道に行ったり新潟に行ったりと、雪国を旅してます。
経理4年/インフラエンジニア7年(内4年は兼務)/ライター5年(副業)
簿記2級/FP2級/応用情報技術者/情報処理安全確保支援士/中小企業診断修得者 など
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