[FP2級]独学での勉強方法は?学科・実技の覚えることや対策方法を徹底解説!
ファイナンシャルプランニング技能士(通称:FP)はお金に関わる幅広い内容を学べる国家資格です。
特にFP2級は学べる内容が専門的で、持っていると生活だけでなく仕事にも活かせるため求人数が多い人気資格です。
しかしFP3級ならまだしもFP2級は難易度も上がり、合格率は学科が20%、実技が40%とかなり狭き門です。
確かにFP2級の合格率は低いです。ただし、対策を練ったうえで継続的に勉強すれば、独学で1発合格も十分可能です。
筆者はFP2級を1ヵ月足らずの独学で1発合格できたので、この記事では具体的な勉強方法を共有したいと思います。
無事に2級ファイナンシャル・プランニング技能検定合格しました!
これを糧に中小企業診断士の勉強とサイトの更新を引き続き頑張ります! pic.twitter.com/Yw88Zo2tY6
— TS@いろは/数楽記 (@weblog_0601) 2019年7月3日
FP2級は独学でも合格可能!
そもそもFP2級は独学で合格できる難易度なのか、気になる方も多いかと多みます。結論として、FP2級は独学でも十分合格可能な難易度です。
偏差値は48と決して難しくなく、勉強時間も100時間なので働きながらでもスキマ時間の活用で合格できます。
計画を立てて学習を実践していきましょう。
FP2級の具体的な勉強方法
FP2級の具体的な勉強方法について、3STEPに分けました。各ステップについて確認していきましょう。
STEP1:まずはテキストや動画で知識をインプット
まずは知識がなければ問題も解けないので、テキストや動画でインプットしましょう。
テキストベースで勉強するのであれば、みんなが欲しかった!FPの教科書がフルカラーかつ網羅的でおすすめです。
また、勉強するときは流し読みで問題ありません。100%理解しようとすると時間がかかってしまいます。「この辺りにこんなことが書いてあった」程度で覚えておきましょう。
STEP2:アウトプットで考え方をまとめる
一通り参考書を読んだら、アウトプットで問題に慣れていきましょう。インプットとアウトプットの割合は2:8ほどがベストです。
分からないところは参考書に立ち返り、必要であればノートにまとめていきます。
STEP3:模試で本番に慣れる
問題演習を重ね、知識も拡充してきたら最後に模試形式で本番に慣れましょう。しっかりと時間を測り緊張感があるなかで解くことで、本番で焦らずに済みます。
自宅や図書館で実践しても良いですが、環境が整わなければスクールの一斉模試を受けるのもアリです。
FP2級の各分野で覚えておくべきポイント
FP2級はライフプランニング・リスク管理・金融資産運用・タックスプランニング・不動産・相続の6分野から出題されます。
それぞれの分野に癖や傾向があるので、よく出題される重要ポイントについても触れておきます。
ライフプランニング
ライフプランニングはFPで最重要項目の6つの係数に加え、個人のバランスシート・各種保険・年金の受給条件などが出題されます。
利率や原価係数よりも「何歳から」、「いくらもらえる」などの生々しい数値をよく問われるので、意識して数値を覚えましょう。
利率や原価係数などの細かい数値は表やデータで与えられることが多いので、覚える必要はありません。
ただし、与えられたデータを基に計算する必要があります。電卓を使って正確に計算する特訓をしておきましょう。
リスク管理
リスク管理では生命保険や損害保険などアクシデントに備える内容を聞かれます。
保険の種類ごとの仕組みの違いや保障の範囲・税金に対する理解などをしっかりと進めておきましょう。
特に火災保険でカバーされる範囲や損害に対する保証される割合などは頻出事項なので要確認です。
金融資産運用
金融資産運用では投資に対する論点が問われます。投資に潜むリスクやコストはもちろん、どのようにお金を運用していけば良いかが問われます。
固定金利と変動金利それぞれのメリットデメリットや外貨を買うときと売る時でどのような処理をするか、株式投資の指標はどのように計算するかといった知識+計算力が問われる分野です。
タックスプランニング
タックスプランニングでは法人に関する税務・所得の種類・損益通算・税額控除など、税に関する論点が多く出題されます。
所得の種類ごとに損益通算できるかどうかも問われます。暗記が苦手なら、語呂合わせで覚えるなどして乗り切りましょう。
不動産
不動産では登記に関する問題・建蔽率の計算問題・用途に関する制限など知識を幅広く問われます。
どれも計算が複雑ですが、パターンは決まっています。とにかく手を動かしてどのような計算をするのか記憶していきましょう。
相続
相続や事業継承も大きなウェイトを占める問題です。特に相続税の計算は毎年出題されており、対策しない手はありません。シンプルな問題ばかりなので、計算方法さえ押さえてしまえばまず点を落とすことはなく得点できます。
絶対に取りたい分野なので問題に慣れてパターンをつかんでしまいましょう。
FP2級における学科試験・実技試験対策のコツ
次に、午前の学科試験と午後の実技試験に関する個別の対策方法も見ていきましょう。
FP2級で注力すべきは学科試験
FP2級は実技試験よりも学科試験の方が合格率が低いです。
FP3級と異なり範囲が広く問題文も長いため、同じ感覚で受験すると痛い目を見ます。
とにかくアウトプットを重ね、弱点分野に関しては徹底的に詰める作業を繰り返す必要があります。過去問を数年分解けばわかりますが、流用や類題も非常に多く数さえこなせば合格ラインまでは到達できます。
やった分得点はしっかり上がるので、スキマ時間なども活用して1問でも多く解けるように演習を重ねましょう。
FP2級において実技試験対策は試験1週間前でもOK
FP2級の実技試験は毎回類題が出題され、数値だけ違うと言うパターンが一般的です。
例えば以下の画像をご覧ください。
これは2019年の9月と5月の資産設計提案業務の第1問ですが、ほとんど同じような形式で問われていることが分かります。
1回解くだけで対策としては十分で、筆者も試験3日前に解いて合格できました。実技試験は合格率が40%と、学科試験の倍近くあることからも簡単であることが推測できます。
また、多くのテキストではFP協会の資産設計提案業務を解説しています。事実対策しやすく、こだわりや制限がない場合は資産設計提案業務を受験しましょう。
FP2級の勉強方法における注意点
FP2級を勉強する上で、無理なく合格を目指すうえで以下の点は注意しましょう。
体調管理は怠らない
FP2級の勉強をするにあたって、体調管理は重要です。自分を追い込んで体調を崩してしまうと勉強が止まってしまいロスが大きいです。
また、テスト直前に徹夜して万全の状態で受けられなければ実力を発揮できず合格は遠のきます。
時期による外的要因での体調不良もありますが、普段から「無理をしない」「食生活に気を付ける」「手洗いうがいを徹底」「しっかり寝る」など、健康には気を付けましょう。
規則正しい生活をして体調を整えることが勉強をする上で最も重要なポイントです。
また、最近の通信講座もスマホやPCを用いた電子教材が増えてきました。これらは大変便利ですが、スマホやPCから出るブルーライトは睡眠を浅くする効果もあると言われています。
良質な眠りを確保するためにも、長時間の閲覧や寝る前の電子教材での学習は控えめにしておきましょう。
苦手分野は徹底的につぶす
FPの試験は6つの分野からなっており、人によって得意分野と苦手分野が分かれます。苦手分野がわかったら、得意分野を伸ばすより先につぶしてしまいましょう。
得意分野を9割から10割に伸ばすよりも、苦手分野を4割から6~7割に伸ばす方が時間がかからず簡単です。
どんなに苦手分野でも、絞って何問も解けば覚えてしまい、いずれ解けるようになります。時間は有限なので、効率的に使いましょう。
まとめノートを作る
最後まで苦手でどうしても覚えられない論点もあるかと思います。
どうしても覚えられない論点は、自分の苦手な事項や表を要約したまとめノートを作り、試験直前に見て一瞬だけ頭においておけるようにしましょう。
筆者も不動産の借地権の条件や土地価格の公表日など、複数の項目にわたって横断的に覚えるのが非常に苦手でした。そこで、苦手分野だけを書いたノートを用意し、本番直前まで活用しました。
試験直前に気を抜かない
試験が近づくと気が抜けてしまう方がいます。特に模試や過去問で良い点数を取った方は要注意です。試験直前期は合否の明暗を分けます。
模試試験では高得点でも本試験で落ちた方もいれば、試験直前まで何回模試を解いても合格点に達しなかったものの、本番で一気に得点を伸ばし合格した方もいます。
油断せず、最後まであきらめずに挑戦しましょう!
FP2級の勉強に通信講座はアリ?
筆者がFP2級に合格した時は学生だったので時間があり、多くの時間を勉強に割くことができました。
しかし社会人の場合まとまった時間の確保は厳しく、中には「早朝に出社し遅く帰ってきて家では寝るだけ」「とても勉強時間が確保できない・・・」といった方も多いと思います。
なかなか時間が確保できない方は独学にこだわらず、FP2級の通信講座も検討してみましょう。
FP2級をテキストだけで独学する場合
まずはFP2級をテキストだけで勉強するメリットとデメリットを確認しましょう。
- 低価格で抑えられる
- 自分のペースで勉強できる
- 間違ったまま覚えてしまう可能性がある
- 分からないところを解決するまでに時間がかかる
- 1発合格できずに何回も受験すると逆に費用が掛かる
テキストのみでの学習の場合、理解に時間がかかってしまい、合格率は通信講座と比較して少し低くなります。
したがって、時間に比較的余裕があり逆にお金に余裕のない学生は最初にテキストで挑むのが良いです。
また、テキスト上で疑問が解決しない場合でもネット上に情報は転がっています。ある程度ネットリテラシーがある場合は正しい答えを短期間で見つけられます。。
ある程度勉強方法を確立している場合、「通信講座のやり方が合わない」「ペースが遅い」と言った不満を持つこともあります。自信がある方は、まず独学で挑んでも問題ありません。
FP2級を通信講座で勉強する場合
次にFP2級を通信講座で勉強する場合のメリットやデメリットです。
- 分からないところを直接講師に聞ける
- 間違った理解のまま試験に挑むリスクが少ない
- 他の受験生を知ることでモチベーションが上がる
- 費用がかさむ
- ある程度時間を確保しないといけない
FP2級の勉強において、通信講座に向いているのは勉強の習慣があまりついておらず、スケジューリングが苦手な方です。
また、通信講座の中にはAFP認定講座と呼ばれるものがあります。AFP認定講座を修了すればFP3級を保有していなくてもFP2級にいきなり挑戦できる権利を取得できます。したがって、いきなりFP2級に挑みたい場合も選択肢としてアリです。
一方、費用は独学より高くなるので覚悟しておきましょう。
FP2級の通信講座ならフォーサイトがおすすめ!
FP2級の勉強に通信講座を利用するなら、フォーサイトは価格が安くてテキストも充実しているのでおすすめです!
EラーニングアプリのManabunでは、スマホ1台でいつでもどこでもハイクオリティな講義動画を見たり、問題を解いたりできます。
FP2級の勉強方法についてよくある質問
- FP2級に簡単に受かる裏ワザはありますか?
- 学科においては「断言されている選択肢を避ける」「例外や含みがある選択肢を選ぶ」などのテクニックがあります。ただし万能ではないので、しっかりと知識は拡充させておきましょう。
- FP2級で「これだけは覚えるべきこと」はなんですか?
- 最低でも「6つの係数」だけは覚えておきましょう。
- FP2級の勉強にノートは必要ですか?
- FP2級の勉強にノートは必ずしも必要ではありません。
FP2級の勉強方法まとめ
FP2級は独学でも決して難しい試験ではありません。正しい勉強方法で継続すれば必ず合格できます。
一方で、誘惑に弱い方や忙しい方はなかなか時間が取れず、合格が難しいと感じてしまうケースがあります。独学が難しければ通信講座を活用して効率的な勉強の実現もおすすめです。
福井県産。北海道に行ったり新潟に行ったりと、雪国を旅してます。
経理4年/インフラエンジニア7年(内4年は兼務)/ライター5年(副業)
簿記2級/FP2級/応用情報技術者/情報処理安全確保支援士/中小企業診断修得者 など
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