[日商簿記2級(商業簿記)]精算表問題[無料講座・例題付き!]
今回は日商簿記2級における精算表の問題を実際に解いてみましょう。
精算表は高確率で問われるため、数パターン解いて慣れておく事が理想です。
それではさっそく問題を解いていきましょう。
問1
問題
次の決算整理事項等にもとづいて、解答欄の精算表を完成させなさい。
ただし、会計期間は×5年4月1日から×6年3月31日である。
[決算整理事項等](1)期末商品棚卸高の内訳は次のとおりである。
期末棚卸数量 100個 原価 @100円
実地棚卸数量 90個 時価(正味売却価格) @94円
なお、売上原価は「仕入」の行で算定し、商品評価損は「商品評価損」の行に記入後、「仕入」の行に振り替えること。また、棚卸減耗損は売上原価に算入しない。
(2)A社に対する売掛金4,000円については債権金額から担保処分見込額2,000円を差し引いた残額に対して50%の貸倒引当金を設定する。それ以外の売掛金と受取手形については期末残高に対して3%の貸倒引当金を設定する(差額補充法)
(3)売買目的有価証券の時価17,300円であった。
(4)その他有価証券の時価は15,680円であった。
(5)固定資産の減価償却を次のとおり行う。
備品:定率法(償却率20%)
(6)ソフトウェアは当期首に購入した自社利用のソフトウェアであり、利用可能期間3年として償却する。
(7)保険料14,400円は×6年2月1日契約した1年分の火災保険料である。
(8)借入金は×5年8月1日に借入期間1年、年利率2%で借り入れたもので、利息は返済時に支払うこととなっている。なお、当期分の利息の計算は月割計算による。
精算表
勘定科目 | 試算表 | 修正記入 | 損益計算書 | 貸借対照表 | 回答ボタン | ||||
借方 | 貸方 | 借方 | 貸方 | 借方 | 貸方 | 借方 | 貸方 | ||
現金預金 | 30,020 |
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受取手形 | 18,000 |
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売掛金 | 24,000 |
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売買目的有価証券 | 18,000 |
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繰越商品 | 10,800 |
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(棚卸減耗損分) |
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(商品評価損分) |
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備品 | 30,000 |
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ソフトウェア | 3,600 |
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その他有価証券 | 15,000 |
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買掛金 | 19,000 |
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借入金 | 24,000 |
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貸倒引当金 | 1,020 |
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減価償却累計額 | 10,800 |
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資本金 | 60,000 |
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資本準備金 | 12,000 |
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繰越利益剰余金 | 6,180 |
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売上 | 136,000 |
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受取利息 | 2,700 |
|
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仕入 | 87,600 |
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給料 | 19,200 |
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保険料 | 14,400 |
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支払利息 | 1,080 | ||||||||
271,700 | 271,700 | ||||||||
貸倒引当金繰入 |
|
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棚卸減耗損 |
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商品評価損 |
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有価証券 |
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その他有価証券 評価差額金 |
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減価償却費 |
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ソフトウェア |
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保険料 |
|
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利息 |
|
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当期純 |
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解答
(1)売上原価の算定
まずは繰越商品の振替仕訳です。
借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
仕入 | 10,800 | 繰越商品 | 10,800 |
繰越商品 | 10,000 | 仕入 | 10,000 |
次に棚卸減耗損と商品評価損を求めます。
借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
棚卸減耗損 | 1,000 | 繰越商品 | 1,000 |
商品評価損 | 540 | 繰越商品 | 540 |
さらに、問題文より商品評価損は仕入に算入します。
借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
仕入 | 540 | 商品評価損 | 540 |
(2)貸倒引当金の設定
貸倒引当金:
- A社の売掛金:(4,000円-2,000円)×50%=1,000円
- その他の債権:(18,000円+24,000円-4,000円)×3%=1,140円
- 合計:1,000円+1,140円=2,140円
貸倒引当金繰入:2,140円-1,020円=1,120円
借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
貸倒引当金繰入 | 1,120 | 貸倒引当金 | 1,120 |
(3)売買目的有価証券の評価替え
17,300円(時価)-18,000円(簿価)=△700円(評価損)
借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
有価証券評価損 | 700 | 売買目的有価証券 | 700 |
(4)その他有価証券の評価替え
15,680円(時価)-15,000円(簿価)=680円(評価差益)
借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
その他有価証券 | 680 | その他有価証券評価差額金 | 680 |
(5)固定資産の減価償却
償却率が20%なので
(30,000円-10,800円)×20%=3,840円
借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
減価償却費 | 3,840 | 減価償却累計額 | 3,840 |
(6)ソフトウェアの償却
3,600円÷3年=1,200円
借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
ソフトウェア償却 | 1,200 | ソフトウェア | 1,200 |
(7)費用の前払計上
14,400円×(10ヵ月/12ヵ月)=12,000円
借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
前払保険料 | 12,000 | 保険料 | 12,000 |
(8)費用の未払計上
24,000円×2%×(8ヵ月/12ヵ月)=320円
借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
支払利息 | 320 | 未払利息 | 320 |
精算表
勘定科目 | 試算表 | 修正記入 | 損益計算書 | 貸借対照表 | ||||
借方 | 貸方 | 借方 | 貸方 | 借方 | 貸方 | 借方 | 貸方 | |
現金預金 | 30,020 | 30,020 | ||||||
受取手形 | 18,000 | 18,000 | ||||||
売掛金 | 24,000 | 24,000 | ||||||
売買目的有価証券 | 18,000 | 700 | 17,300 | |||||
繰越商品 | 10,800 | 10,000 | 10,800 | 8,460 | ||||
(棚卸減耗損分) | 1,000 | |||||||
(商品評価損分) | 540 | |||||||
備品 | 30,000 | 30,000 | ||||||
ソフトウェア | 3,600 | 1,200 | 2,400 | |||||
その他有価証券 | 15,000 | 680 | 15,680 | |||||
買掛金 | 19,000 | 19,000 | ||||||
借入金 | 24,000 | 24,000 | ||||||
貸倒引当金 | 1,020 | 1,120 | 2,140 | |||||
減価償却累計額 | 10,800 | 3,840 | 14,640 | |||||
資本金 | 60,000 | 60,000 | ||||||
資本準備金 | 12,000 | 12,000 | ||||||
繰越利益剰余金 | 6,180 | 6,180 | ||||||
売上 | 136,000 | 136,000 | ||||||
受取利息 | 2,700 | 2,700 | ||||||
仕入 | 87,600 | 10,800 | 10,000 | 88,940 | ||||
540 | ||||||||
給料 | 19,200 | 19,200 | ||||||
保険料 | 14,400 | 12,000 | 2,400 | |||||
支払利息 | 1,080 | 320 | 1,400 | |||||
271,700 | 271,700 | |||||||
貸倒引当金繰入 | 1,120 | 1,120 | ||||||
棚卸減耗損 | 1,000 | 1,000 | ||||||
商品評価損 | 540 | 540 | ||||||
有価証券(評価損) | 700 | 700 | ||||||
その他有価証券 評価差額金 |
680 | 680 | ||||||
減価償却費 | 3,840 | 3,840 | ||||||
ソフトウェア(償却) | 1,200 | 1,200 | ||||||
(前払)保険料 | 12,000 | 12,000 | ||||||
(未払)利息 | 320 | 320 | ||||||
当期純(利益) | 18,900 | 18,900 | ||||||
42,740 | 42,740 | 138,700 | 138,700 | 157,860 | 157,860 |
問2
問題
次の資料にもとづいて、解答欄の精算表を完成させなさい。ただし、会計期間は×7年4月1日から×8年3月31日である。
[資料1]決算にあたって調査したところ、以下のことが判明したので、適切な修正を行う。(1)当座預金について銀行勘定調整表を作成したところ、次のことが判明した。
- 買掛金支払いのために振り出した小切手のうち未取付分:2,560円
- 広告費支払いのために振り出した小切手のうち未渡分:1,880円
- 売掛金回収の未記帳分:2,360円
(2)×7年12月1日に、かねてより建設していた店舗が完成し、引き渡しを受けた(同日から使用している)が未記帳である。なお、試算表の建設仮勘定は本工事に係るもので、これを建物勘定に振り替える。
[資料2]期末整理事項は次のとおりである。(1)受取手形及び売掛金の期末残高に対して5%の貸倒引当金を設定する(差額補充法)。
(2)期末商品棚卸高の内訳は次のとおりである。
期末棚卸数量 120個 原価 @52円
実地棚卸数量 115個 時価(正味売却価格) @49円
(3)売買目的有価証券の内訳は以下のとおりである。
銘柄 | 帳簿単価 | 口数 | 時価 |
A社株式 | @280円 | 30株 | @260円 |
B社社債 | @97円 | 40口 | @97.5円 |
(4)固定資産の減価償却を次のとおり行う。
種類 | 償却方法 | 耐用年数 | 残存価格 |
建物 | 定額法 | 30年 | 取得原価の10% |
備品 | 定率法(償却率20%) | 5年 | ゼロ |
※なお、新店舗についも同様に減価償却を行うが、残存価格をゼロとし、月割計算をする。
(5)満期保有目的債券は、×5年4月1日に額面総額16,000円のB社社債(満期日:×9年3月31日)を@100円につき@98円で購入したものである。
(6)退職給費引当金の当期繰入額は3,300円である。
(7)保険料は全額建物に対する火災保険料で、従来の建物に対する保険料については毎年同額を7月1日に向こう1年分を支払っている。また、新店舗に対する保険料960円は引き渡しを受けたときに向こう1年分を支払ったものである。
(8)通信費の未払分が120円ある。
精算表
勘定科目 | 試算表 | 修正記入 | 損益計算書 | 貸借対照表 | 回答ボタン | ||||
借方 | 貸方 | 借方 | 貸方 | 借方 | 貸方 | 借方 | 貸方 | ||
現金 | 14,160 |
|
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当座預金 | 16,120 |
|
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受取手形 | 7,200 |
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売掛金 | 6,960 |
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売買目的有価証券 | 12,280 |
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繰越商品 | 5,600 |
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(棚卸減耗損分) |
|
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(商品評価損分) |
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建物 | 60,000 |
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備品 | 18,000 |
|
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建設仮勘定 | 12,600 |
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|||||||
満期保有目的 有価証券 |
15,840 |
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|||||||
支払手形 | 8,200 |
|
|||||||
買掛金 | 8,000 |
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|||||||
未払金 | 400 |
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貸倒引当金 | 420 |
|
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建物減価償却 累計額 |
14,400 |
|
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備品減価償却 累計額 |
11,520 |
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退職給付引当金 | 8,000 |
|
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資本金 | 90,000 |
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利益準備金 | 2,810 |
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任意積立金 | 2,200 |
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売上 | 253,810 |
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有価証券利息 | 240 |
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仕入 | 183,620 |
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給料 | 30,400 |
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広告宣伝費 | 8,460 |
|
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通信費 | 3,840 |
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|||||||
保険料 | 3,360 |
|
|||||||
雑費 | 1,560 |
|
|||||||
400,000 | 400,000 | ||||||||
貸倒引当金 |
|
||||||||
棚卸減耗損 |
|
||||||||
商品評価損 |
|
||||||||
有価証券 |
|
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減価償却費 |
|
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退職給付費用 |
|
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保険料 |
|
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通信費 |
|
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当期純 |
|
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解答
1.修正仕訳
(1)当座預金の修正
まずは当座預金の修正から確認しましょう。
-
- 未取付小切手:修正仕訳不要
- 未渡し小切手:修正仕訳必要
- 売掛金未記帳:修正仕訳必要
借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
当座預金 | 1,880 | 未払金 | 1,880 |
当座預金 | 2,360 | 売掛金 | 2,360 |
(2)建設仮勘定の振り替え
建設仮勘定を建物へ振り替えます。
借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
建物 | 12,600 | 建設仮勘定 | 12,600 |
2.決算整理仕訳
(1)貸倒引当金の設定
貸倒引当金:(7,200円(受取手形)+(6,960-2,360)円(売掛金))×5%=590
貸倒引当金繰入:590円-420円=170円
借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
貸倒引当金繰入 | 170 | 貸倒引当金 | 170 |
(2)売上原価の算定
まずは繰越商品の振替を行います。
借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
仕入 | 5,600 | 繰越商品 | 5,600 |
繰越商品 | 6,240 | 仕入 | 6,240 |
次に棚卸減耗損と商品評価損を求めます。
借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
棚卸減耗損 | 260 | 繰越商品 | 260 |
商品評価損 | 345 | 繰越商品 | 345 |
(3)有価証券の評価替え
A社株式:(@260円(時価)-@280円(帳簿価格))×30株=△600円(評価損)
B社社債:(@97.5円(時価)-@97円(帳簿価格))×40口= 20円(評価益)
差額:△600円+20円=△580円(評価損)
借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
有価証券評価損 | 580 | 売買目的有価証券 | 580 |
(4)固定資産の減価償却
建物
既存分:(60,000円-60,000円×10%)/30年=1,800円
新規分:12,600円÷30年=420円(1年分)
※既存分は残存価格ゼロのため。
420円×4ヵ月÷12ヵ月=140円
合計:1,800円+140円=1,940円
備品
(18,000円-11,520円)×20%=1,296円
借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
減価償却費 | 3,236 | 建物減価償却累計額 | 1,940 |
備品減価償却累計額 | 1,296 |
(5)満期保有目的債券の評価替え
購入口数:16,000円/@100円=160口
取得原価:@98円×160口=15,680円
金利調整差額:16,000円-15,680円=320円
当期償却分:320円×1年/4年=80円
借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
満期保有目的債券 | 80 | 有価証券利息 | 80 |
(6)退職給付引当金の設定
借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
退職給付費用 | 3,300 | 退職給付引当金 | 3,300 |
(7)費用の前払計上
既存の建物と新規に取得した建物に分けて考えます。
「従来の建物に対する保険料については毎年同額を7月1日に向こう1年分を支払っている」とあるため、前期の×6年の7月1日に1年分を支払っている計算です。
したがって、前期末(×7年3月31日)に3ヵ月分(×7年4月1日から6月30日まで分)を前払計上しており、当期首に再振替仕訳をして、当期の保険料としています。
そして、当期(×7年)の7月1日に1年分(×7年7月1日から×8年6月30日まで分)を支払っているので、試算表の保険料は×7年4月1日から×8年6月30日までの15ヵ月分という事になり、そのうちの3ヵ月分(×8年4月1日から6月30日まで分)を前払計上します。
既存建物分:(3,360円-960円)×3ヵ月/15ヵ月=480円
新規建物分:960円×8ヵ月/12ヵ月=640円
合計:480円+640円=1,120円
借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
前払保険料 | 1,120 | 保険料 | 1,120 |
(8)未払費用の計上
借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
通信費 | 120 | 未払通信費 | 120 |
精算表
勘定科目 | 試算表 | 修正記入 | 損益計算書 | 貸借対照表 | ||||
借方 | 貸方 | 借方 | 貸方 | 借方 | 貸方 | 借方 | 貸方 | |
現金 | 14,160 | 14,160 | ||||||
当座預金 | 16,120 | 1,880 | 20,360 | |||||
2,360 | ||||||||
受取手形 | 7,200 | 7,200 | ||||||
売掛金 | 6,960 | 2,360 | 4,600 | |||||
売買目的有価証券 | 12,280 | 580 | 11,700 | |||||
繰越商品 | 5,600 | 6,240 | 5,600 | 5,635 | ||||
(棚卸減耗損分) | 260 | |||||||
(商品評価損分) | 345 | |||||||
建物 | 60,000 | 12,600 | 72,600 | |||||
備品 | 18,000 | 18,000 | ||||||
建設仮勘定 | 12,600 | 12,600 | ||||||
満期保有目的 有価証券 |
15,840 | 80 | 15,920 | |||||
支払手形 | 8,200 | 8,200 | ||||||
買掛金 | 8,000 | 8,000 | ||||||
未払金 | 400 | 1,880 | 2,280 | |||||
貸倒引当金 | 420 | 170 | 590 | |||||
建物減価償却累計額 | 14,400 | 1,940 | 16,340 | |||||
備品減価償却累計額 | 11,520 | 1,296 | 12,816 | |||||
退職給付引当金 | 8,000 | 3,300 | 11,300 | |||||
資本金 | 90,000 | 90,000 | ||||||
利益準備金 | 2,810 | 2,810 | ||||||
任意積立金 | 2,200 | 2,200 | ||||||
売上 | 253,810 | 253,810 | ||||||
有価証券利息 | 240 | 80 | 320 | |||||
仕入 | 183,620 | 5,600 | 6,240 | 182,980 | ||||
給料 | 30,400 | 30,400 | ||||||
広告宣伝費 | 8,460 | 8,460 | ||||||
通信費 | 3,840 | 120 | 3,960 | |||||
保険料 | 3,360 | 1,120 | 2,240 | |||||
雑費 | 1,560 | 1,560 | ||||||
400,000 | 400,000 | |||||||
貸倒引当金繰入 | 170 | 170 | ||||||
棚卸減耗損 | 260 | 260 | ||||||
商品評価損 | 345 | 345 | ||||||
有価証券評価損 | 580 | 580 | ||||||
減価償却費 | 3,236 | 3,236 | ||||||
退職給付費用 | 3,300 | 3,300 | ||||||
前払保険料 | 1,120 | 1,120 | ||||||
未払通信料 | 120 | 120 | ||||||
当期純利益 | 16,639 | 16,639 | ||||||
37,891 | 37,891 | 254,130 | 254,130 | 171,295 | 171,295 |
精算表問題・まとめ
今回は精算表の問題を2問解いていただきました。一見複雑そうですが、ひとつひとつ仕訳をしていけば満点も難しくありません。
次回は損益計算書について学習します。
福井県産。北海道に行ったり新潟に行ったりと、雪国を旅してます。
経理4年/インフラエンジニア7年(内4年は兼務)/ライター5年(副業)
簿記2級/FP2級/応用情報技術者/情報処理安全確保支援士/中小企業診断修得者 など
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