[SPI・数学]推論:分類[無料問題集]

2018年6月27日

今回はSPIにおける分類の問題を確認していきましょう。

ラク
ラク
分類の問題って、情報量が多すぎて結局頭が回らない・・・!
カズ
カズ
条件をわかりやすくするため、図や絵を簡単に描くと解きやすくなるみたいだよ!

SPI分類の例題

SPIにおける分類の問題では、主に3つ以上の対象物があります。

その合計やお互いの関係性を提示し、それに条件を加えることで範囲を絞っていくことが正解を導く正しい手順です。

条件がいくつもあり混乱してしまいそうですが、パターンを覚えてしまえば簡単なので是非対策してください。

では、例題を見てみましょう。

問題1-1

庭に薔薇と菊とユリの3種類の花が合計9本咲いている。3種類の花について、以下のことが分かっている。
Ⅰ)3種類とも、少なくても1本は咲いている。
Ⅱ)菊の本数は、薔薇の本数よりも少ない。

次の推論ア、イ、ウのうち、必ず正しいといえるものはどれか、全て選べ。
ア:ユリが2本なら、菊は3本である。
イ:ユリが4本なら、菊は2本である。
ウ:ユリが5本なら、菊は1本である。

(ログイン後回答すると、ここに前回の正誤情報が表示されます)

問1-1の正解を表示

問1-1の解説を表示
分類の問題では、どの順番は関係なく、「何がいくつあるのか」を問われます。

条件Ⅰ)より、それぞれの花は少なくとも1本あることを表しています。

また、条件Ⅱ)より、菊が薔薇よりも本数が少ないことから、以下のようにまとめておきましょう。

  • 薔薇\(>0\)
  • 菊\(>0\)
  • ユリ\(>0\)
  • 薔薇\(>\)菊

また、分類問題ではそれぞれの推論についても条件が付与されている事に注意しましょう。

ではそれぞれの推論を一つずつ見て行きます。

ア:ユリが2本なら、菊は3本である。

最初にユリが2本という条件が付与されます。

そこに条件Ⅰ)の薔薇と菊が最低でも1本ずつ咲いていることを加味します。

ここで、ユリは2本で固定されており、加えて薔薇と菊1本ずつ、合計4本は存在することが確定しています。

残り\(9-4=5\)本を薔薇と菊でどのように組み合わせるかが決め手です。

条件Ⅱ)の薔薇\(>\)菊を思い出してみましょう。

薔薇\(+\)菊\(=5\)の条件とあわせると、図の状態にさらに追加される花の種類と数は以下のようになります。

  • 薔薇5本・菊0本・・・(a)
  • 薔薇4本・菊1本・・・(b)
  • 薔薇3本・菊2本・・・(c)

(c)の場合、全部で薔薇が4本・菊が3本・ユリが2本となって一見条件を満たします。

しかし、問題文を良く見てみると、必ず正しい推論を聞いています。

つまり、(a)や(b)がアの「菊が3本」を満たしていないため、正解ではありません。

イ:ユリが4本なら、菊は2本である。

この選択肢でもまずは、確定している条件だけを図示してみましょう。

ユリの4本と、薔薇・菊それぞれ1本の合計6本が確定しています。

残り\(9-6=3\)本を薔薇と菊でどのように組み合わせるかが決め手です。

条件Ⅱ)の薔薇\(>\)菊を考慮すると、以下2つのパターンが考えられます。

  • 薔薇3本・菊0本・・・(d)
  • 薔薇2本・菊1本・・・(e)

(e)は全部で薔薇が3本・菊が2本・ユリが4本で条件を満たします。しかし、(d)は薔薇が4本・菊が1本・ユリが4本で条件を満たさないためイも不正解です。

ウ:ユリが5本なら、菊は1本である。

ほかの選択肢同様に、まずは図示しましょう。

ユリの5本と、薔薇・菊それぞれの1本の合計7本が確定しています。

残り\(9-7=2\)本を薔薇と菊でどのように組み合わせるかが決め手です。条件Ⅱ)の薔薇\(>\)菊より、以下の1パターンに限られます。

  • 薔薇2本・菊0本・・・(f)

この場合、全部で薔薇が3本・菊が1本・ユリが5本となり、条件を満たします。一方で条件を満たさないパターンが無いため、正解です。

したがって正しい推論はウのみです。

問題1-2

庭に薔薇と菊とユリの3種類の花が合計9本咲いている。3種類の花について、以下のことが分かっている。
Ⅰ)3種類とも、少なくても1本は咲いている。
Ⅱ)菊の本数は、薔薇の本数よりも少ない。

次の推論カ、キ、クのうち、必ず正しいといえるものはどれか、全て選べ。

カ:菊とユリが同じ本数なら、薔薇は5本である。
キ:薔薇とユリが同じ本数なら、菊は1本である。
ク:ユリが薔薇より2本以上多いなら、菊は1本である。

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問1-2の正解を表示
キ、ク
問1-2の解説を表示

解法について、先ほど同様に一つ一つ見ていっても良いのです。しかし、必ず正しい事を見つける場合、正しくならない事象を探し、1つでも見つかった場合は除外する方法を取ったほうが早いです。

今回は正しくならない事象を探してみましょう。

カ:菊とユリが同じ本数なら、薔薇は5本である。

菊とユリが1本ずつの場合を考えると、薔薇は7本となります。これは正しくならない事象なので、カは不正解になります。

キ:薔薇とユリが同じ本数なら、菊は1本である。

  • 薔薇とユリが5本ずつの場合は合計9本という条件Ⅰ)を満たさないため、考慮しません。
  • 薔薇とユリが4本ずつの場合は合計9本のため、菊は残りの1本となり、条件を満たします。
  • 薔薇とユリが3本ずつの場合は合計9本のため、菊は残りの3本となりますが、条件Ⅱ)を満たさないため考慮しません。

したがって、薔薇が4本・菊が1本・ユリが4本の組み合わせしか存在せず、キは正解となります。

ク:ユリが薔薇より2本以上多いなら、菊は1本である。

考えられるパターンとして、以下の2パターンのみです。

  • 薔薇が2本・菊が1本・ユリが6本
  • 薔薇が3本・菊が1本・ユリが5本

これはどちらも菊が1本の条件を満たしているため、正解になります。

したがって、正解はキ、クになります。

Advice
分類では、正しくない事象を見つけることが手っ取り早く答えを見つけやす方法です。この、正しくない事象のことを反例と呼びます。また、条件がいくつもあり、最終的に何を満たせばいいのか分からなくなるかもしれません。そのようなときは、問題文及び推論の前半を条件(=変えてはいけない絶対のもの)、推論の後半を要件(=満たしているかどうかを問うもの)として頭においておけば、何を求めたいかはっきりします。

問題2-1

A、B、C、Dの4人がジャンケン勝負で1回ずつの総当り戦を行った。結果として、以下の通りとなった。ここであいこは無かったものとする。

Ⅰ)AはBに負けた。
Ⅱ)CはDに勝った。
Ⅲ)DはAに勝った。
Ⅳ)Dは1勝しかできなかった。

上記の条件だけで結果が全て分かるのは誰か、全員選べ。
A
B
C
D

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問2-1の正解を表示
B
問2-1の解説を表示
この問題は総当りのため、リーグ表を用いると分かりやすいです。

勝ち負けがはっきりしているⅠ)~Ⅲ)の条件をそれぞれ表に埋めて行きます。

その際、それぞれの条件の対偶も表に記載します。

  • Ⅰ)BはAに勝った。
  • Ⅱ)DはCに負けた。
  • Ⅲ)AはDに負けた。

表に表すと以下のようになります。

最後にⅣ)の、Dは1勝しかできなかった点に着目します。

すでにDはAに勝利しているため、条件からは見えてこないBとの勝負には負けていることが分かります。

Ⅳ)より分かった、「DはBに負けた。」ことと、その対偶の「BはDに勝った」事を表に書き加えます

以上が条件を元に作られた表になり、Bのみが対戦結果が全て分かっていることになります。

問題2-2

A、B、C、Dの4人がジャンケン勝負で1回ずつの総当り戦を行った。結果として、以下の通りとなった。ここであいこは無かったものとする。

Ⅰ)AはBに負けた。
Ⅱ)CはDに勝った。
Ⅲ)DはAに勝った。
Ⅳ)Dは1勝しかできなかった。

Ⅰ)~Ⅳ)の他に、次のア、イ、ウのうち、少なくともどの情報が加われば4人の結果が全て分かるか。全て選べ。

ア:3戦とも負けた人がいた。
イ:3戦とも勝った人がいた。
ウ:BはCに勝った。

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ア、ウ
問2-2の解説を表示
まずは先ほどの完成させた表を見ましょう。

ここで分かっていないのはD以外の全員です。

ではそれぞれの情報を当てはめてみましょう。

ア:3戦とも負けた人がいた。

この情報と表を見比べてみるとBとCはすでに1勝しているので、Aが3敗したことが分かります。

しかし、これだけではまだBとCの関係が分かりません

イ:3戦とも勝った人がいた。

この情報だけではBとCどちらにも当てはまるため、結果を断定することができません。

あっても無くても変わらない情報です。

ウ:BはCに勝った。

これでようやくBとCの関係性が分かったため、表に書き込むことができます。

このことより、必要な情報はアとウであることが分かりました。

また、ウを先に表に書き込んだ場合、イの情報は表より自明になります。

ここでの問いは「少なくとも」と言われているため、余分な情報は選択してはいけません

よっていずれにせよ、答えはアとウに限定されます。

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SPI分類のまとめ

実際に図や表を書けば分かるのですが、実際の試験では時間が限られています。

より早く正確に書くことを求められるので、何度も練習を重ねて書き方をマスターしていきましょう。

キュー
キュー
ある程度パターンは限られているから、数をこなして慣れていこう!
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