[情報セキュリティマネジメント試験]システム戦略[無料講座・例題付き!]
今回は情報セキュリティマネジメント試験のシステム戦略について学習します。
システム戦略
新技術の登場は目まぐるしく、新たなシステムや仕組みの登場により経営の在り方も多様化しています。
それに伴ってセキュリティ対策の手法も変わるため、新たな仕組みについて理解を進めて行きましょう。
情報システム戦略
企業における情報システム戦略を練るうえで、必要となる仕組みやプロセスを押さえていきましょう。
ERP
ERP(Enterprise Resource Planning)は、部門別・業務別のシステムではなく企業全体で統合されたシステムを用いて経営を効率化する管理手法です。
不統一の業務プロセスを見直し全社で標準化することで、情報を共有して業務を効率化します。
SCM
SCM(Supply Chain Management)は商品の調達・製造・配送・販売といった一連の流れを複数企業間で統合的に管理し、在庫や滞留を減らすことでコストの削減と経営の効率化を実現する経営管理手法です。
BPR
BPR(Business Process Reengineering)は企業が業務プロセスの改善のため、従来の業務手順や規則・組織を抜本的に見直して再構築することです。
顧客に対して価値を提供すると言った本来の目的とは異なった業務プロセスになることがあります。
BPO
BPO(Business Process Outsourcing)は自社の業務の一部を業務システムだけでなく、業務そのものを含めて外部企業に委託することです。
クラウドサービス
クラウドサービスを活用することで、自前でサーバやソフトウェアを用意しなくても、インターネットでそれらを利用できるようになります。
クラウドサービスの特徴としては以下の通りです。
- 初期費用や保守運用費用を押さえられる。
- インターネット経由の為、反応速度が遅く情報漏洩のリスクがある。
- 既存システムとの連携が少なく、利用期限が短い業務を早期に導入したい場合に活用できる。
全てが自前であるオンプレミオスと、クラウドサービスを利用する部分に応じて各種サービスがあります。
オンプレミス
オンプレミスは自組織の設備内にサーバを導入・設置し、自社運用する方式です。
クラウドサービス以前は主流でした。
IaaS
IaaS(Infrastructure as a Service)は、サーバ・CPU・ストレージなどのインフラをサービスとして提供する方式です。
利用者は何もインストールされていない仮想マシンを提供され、インフラを導入・設置し利用できます。
具体的な例としては仮想マシン・仮想OSが挙げられます。
PaaS
PaaS(Platform as a Service)はアプリケーションを稼働させるための基盤をサービスとして提供する方式です。
利用者はインフラに加えてプラットフォームを導入・設置することなく、プラットフォームを利用できます。
プラットフォームの例としてはOS・データベース・ストレージが挙げられます。
SaaS
Saas(Software as a Service)はアプリケーションをサービスとして提供する方式です。
利用者としてはインフラやプラットフォームに加えて、アプリケーションを導入・設置することなくアプリケーションを利用できます。
アプリケーションの例としてはWebブラウザ上で閲覧できるメールソフト・スケジュール管理ソフトなどです。
それぞれの利用範囲を表に示すと以下のようになります。
オンプレミス | IaaS | PaaS | SaaS | |
アプリケーション | ○ | |||
プラットフォーム | ○ | ○ | ||
インフラ | ○ | ○ | ○ |
システム戦略・例題
実際に例題を解いて問題に慣れていきましょう。
問題
問1
利用者が,インターネットを経由してサービスプロバイダのシステムに接続し,サービスプロバイダが提供するアプリケーションの必要な機能だけを必要なときにオンラインで利用するものはどれか。(H.28/春)
ア ERP
イ SaaS
ウ SCM
エ XBRL
問2
BPOの説明はどれか。(H.31/春)
ア 災害や事故で被害を受けても,重要事業を中断させない,又は可能な限り中断期間を短くする仕組みを構築すること
イ 社内業務のうちコアビジネスでない事業に関わる業務の一部又は全部を,外部の専門的な企業に委託すること
ウ 製品の基準生産計画,部品表及び在庫情報を基に,資材の所要量と必要な時期を求め,これを基準に資材の手配,納入の管理を支援する生産管理手法のこと
エ プロジェクトを,戦略との適合性や費用対効果,リスクといった観点から評価を行い,情報化投資のバランスを管理し,最適化を図ること
問3
PaaS型サービスモデルの特徴はどれか。(H.30/春)
ア 利用者は,サービスとして提供されるOSやストレージに対する設定や変更をして利用することができるが,クラウドサービス基盤を変更したり拡張したりすることはできない。
イ 利用者は,サービスとして提供されるOSやデータベースシステム,プログラム言語処理系などを組み合わせて利用することができる。
ウ 利用者は,サービスとして提供されるアプリケーションを利用することができるが,自らアプリケーションを開発することはできない。
エ 利用者は,ネットワークを介してサービスとして提供される端末のデスクトップ環境を利用することができる。
解説(クリックで展開)
システム戦略・まとめ
今回はシステム戦略について学習しました。
各用語やクラウドサービスの仕組みについて押さえておきましょう。
次回はシステム計画について学習します。
福井県産。北海道に行ったり新潟に行ったりと、雪国を旅してます。
経理4年/インフラエンジニア7年(内4年は兼務)/ライター5年(副業)
簿記2級/FP2級/応用情報技術者/情報処理安全確保支援士/中小企業診断修得者 など
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