[情報セキュリティマネジメント試験]無線LAN(Wi-Fi)[無料講座・例題付き!]
今回は情報セキュリティマネジメント試験における無線LANについて学習します。
無線LAN
無線LAN(Wi-Fi)はLANケーブルなしで社内ネットワークに接続するための技術です。
ワイヤレスのため優先に比べ、配置的には有利です。一方で盗聴されたり回線制度的には有線に劣ったりといったデメリットもあります。
無線LANに関する用語
無線LANに関する用語として、以下の3つを押さえておきましょう。
親機
親機は別名アクセスポイントや無線LANルータと呼ばれます。
無線LAN子機が電波を経由して無線LAN親機に接続することで、それぞれの子機がWi-Fiを利用できます。
親機自体は有線LANにて社内ネットワーク機器と接続されています。
子機
子機は無線LAN経由で通信を行う各端末です。
ノートパソコンやスマホ・ゲーム機などのデバイスを子機と呼びます。
SSID
SSID(Service Set IDentifier)は親機の接続先を識別するための名称です。
周囲の子機向けに電波で公開されており、ESSID(Extended SSID)とも呼ばれます。
無線LANの暗号技術
無線LANを暗号化せずに用いると
- 第三者が勝手に無線LANを利用し接続する
- 盗聴されることによって情報漏洩が起こる
といったリスクがあります。
無線LANに使われている暗号技術としては
- WEP・・・多くの脆弱性が発見され危殆化した暗号技術
- WPA・・・WEPの弱点を補強してセキュリティ強度を高めた暗号技術
- WPA2・・・WPAを更に強化し、AESを採用した暗号技術
- WPA3・・・WPA2をこれまた強化した暗号技術
の4つです。
WPA2-PSK
WPA2-PSKは無線LANのアクセスポイントに、事前共有鍵を設定しておいて、接続を求めてきた情報機器がそれを持っている場合のみ接続を許可する方式です。
無線LANの利用者を事前共有鍵保有者に限定しておくことで、第三者からの無断アクセスを防ぐ効果があります。
SSIDステルス
SSIDステルスは、無線LANの親機が発信する電波にSSIDを含めないようにする機能です。
通常では無線LAN子機は、親機が発信するSSIDを探して接続を試みます。
なりすましによる不正アクセスを防ぐためにSSIDステルスを用いることで、SSIDを知っている人しか接続できないためセキュリティが強化されます。
無線LANのセキュリティ対策
無線LANはウォードライビングによって、無線LAN環境が第三者不正利用されてしまうと社内の情報が漏えいしたりデータの削除・改ざんが起こるリスクがあります。
その防衛方法として以下の3つが挙げられます。
- できるだけ強固な暗号技術を利用する(WPA2以上)
- パスワードを長くする(20文字以上)
- 接続ログを収集する
無線LAN・問題
実際に例題を解いて問題に慣れていきましょう。
問題
問1
無線LAN環境におけるWPA2-PSKの機能はどれか。(AP H.27/秋)
ア アクセスポイントに設定されているSSIDを共通鍵とし,通信を暗号化する。
イ アクセスポイントに設定されているのと同じSSIDとパスワード(Pre-Shared Key)が設定されている端末だけを接続させる。
ウ アクセスポイントは,IEEE 802.11acに準拠している端末だけに接続を許可する。
エ アクセスポイントは,利用者ごとに付与されたSSIDを確認し,無線LANへのアクセス権限を識別する。
問2
無線LANを利用できる者を限定したいとき,アクセスポイントへの第三者による無断接続の防止に最も効果があるものはどれか。(H.31/春)
ア MACアドレスフィルタリングを設定する。
イ SSIDには英数字を含む8字以上の文字列を設定する。
ウ セキュリティ方式にWEPを使用し,十分に長い事前共有鍵を設定する。
エ セキュリティ方式にWPA2-PSKを使用し,十分に長い事前共有鍵を設定する。
解説(クリックで展開)
無線LAN・まとめ
今回は無線LANについて学習しました。
無線LANに用いられている暗号技術や無線LANへの攻撃方法、個人でできる対策を押さえておきましょう。
次回はネットワークセキュリティについて学習します。
福井県産。北海道に行ったり新潟に行ったりと、雪国を旅してます。
経理4年/インフラエンジニア7年(内4年は兼務)/ライター5年(副業)
簿記2級/FP2級/応用情報技術者/情報処理安全確保支援士/中小企業診断修得者 など
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