[宅地建物取引士試験]登録講習の5点免除とは?講習を受ける条件や内容は?
宅地建物取引士試験には5点免除を受ける仕組みがあります。
特に
と考えている方にはおすすめの制度かもしれません。
今回はこの5点免除を受けるための登録講習について解説していきます。
登録講習とは
最初に、登録講習の概要について確認してみましょう。
宅建試験において、5問免除される
登録講習とは、通信教育・スクーリング・修了試験を経ることで宅建試験本番で5点免除される制度になります。
例えば通常の試験で合格点が37問/50問だった場合、登録講習の合格者は32問/45問の正答率で合格できます。
具体的に免除されるのは問46~50で固定されています。
5点免除利用者の合格率は高い
初めから合格点が5点あることになるので、合格率も当然高くなります。
例えばここ数年の合格率を見てみると
実施年度 | 一般受験者合格率 | 講習終了者合格率 |
令和元年 | 15.2% | 22.9% |
平成30年 | 14.1% | 20.6% |
平成29年 | 14.3% | 19.9% |
平成28年 | 14.1% | 20.0% |
平成27年 | 14.1% | 20.2% |
といった具合に、講習終了者の合格率は一般の受験生と比較して5%ほど高くなっていることが分かります。
登録講習の注意点
これだけ見ると登録講習は恩恵が大きく、誰しもができる事なら活用したいと思われるかと思います。
しかし、制度を利用するにあたって注意点もあるのであわせて確認しておきましょう。
従業員証明書が必要
5点免除のための登録講習を受けるにあたっては、宅地建物取引業に従事していると言った要件があります。
つまり、本業として宅建業に携わっていない場合、この制度は受けられないわけですね。
実務経験は関係なく、例えば過去に10年以上宅建業をやってたものの今は違う場合受けられません。一方で、実務経験は1ヵ月程度でも現在働いている業界が宅建業の場合は講習を受けることができます。
宅建業に従事しているかどうかは宅地建物取引業法に定められているように、従業員証明書の提示によって判断されます。
宅地建物取引業法 第48条1項
宅地建物取引業者は、国土交通省令の定めるところにより、従業者に、その従業者であることを証する証明書を携帯させなければ、その者をその業務に従事させてはならない。
申込のタイミング
受講の申し込みのタイミングについても注意が必要です。
申込自体はいつでもできますが、通信学習の段階で大体2ヵ月はかかります。そして5点免除は試験を申し込む段階で講習終了者証明書を用意していなければいけません。
そのため、受講のタイミングが遅いとせっかく登録講習制度を受講していても5点免除を受けられなくなる可能性もあります。
宅建試験の申し込みが7月なので、それに間に合うよう、余裕をもって3~4月頃には登録講習受講の申込をしておきましょう。
3年間の有効期限がある
5点免除の修了試験に合格したら晴れて5点免除を利用できます。
しかし有効期限が決められており、具体的には登録講習修了試験の合格日から3年以内に行われる宅地建物取引士試験に適用されます。
費用も高い事なので、せっかく受講したのなら有効期限内に合格を目指したいですね。
2万円くらい受講費用がかかる
5点免除には平均で2万円くらいの受講費用がかかります。
お金がもったいないと感じる方はあえて受講せず、一般受験で目指すのもアリだと思います。
一方、会社が負担してくれる場合もあるのでその際は積極的に活用していきましょう。
登録講習制度の流れ
具体的な登録講習制度の流れについてみてみましょう。
登録講習制度は
- 通信学習
- スクーリング(講習)
- 修了試験
の3ステップから成り立っています。
通信学習
まず講習に申し込むと自宅に教材が届きます。
スクーリング(講習)開始までに一通り、内容を読んでおきましょう。
どこの機関で受講してもDVDや講義動画などは付随しません。
スクーリング(講習)
通信学習の内容を元に、教室内で講義が行われます。
この講義によって知識の定着を図り、修了試験の突破を目指すことになります。
修了試験
4択問題でかつ20問で構成された試験を1時間で解きます。
14問以上正解で合格となり、登録講習が終了となります。
簡単な問題が多く、難易度は低いため基本的には合格できますが、万が一修了試験に落ちてしまった場合再試験は無いので注意しましょう。
登録講習機関
登録講習を受けるには各スクールや会社で受講・申し込みをする必要があります。
機関一覧
実施機関の例としては以下のようなところで行われています。
機関 | 費用 | 開催地 |
TAC | 19,000円 | 47都道府県 |
東京リーガルマインド | 18,000円 | 北海道・宮城・埼玉・千葉・東京・神奈川・静岡・愛知・富山・京都・大阪・兵庫・岡山・広島・山口・愛媛・香川・福岡・沖縄 |
総合資格 | 16,000円 | 47都道府県 |
アットホーム | 15,400円 | 北海道・宮城・埼玉・東京・神奈川・愛知・大阪・兵庫・福岡 |
日建学院 | 15,000円 | 47都道府県 |
これ以外にもいくつか実施機関はあるので、以下のページから確認してみてください。
おすすめはLEC
いくつかある実施機関のなかでも、特におすすめの登録講習機関はLECになります。
LECではテキストも充実しておりますし、何より修了試験合格率99%が魅力的です。
講師陣の徹底的な熱意を感じられるので、多少高いものの確実性を求めるならLECを選ぶと良いでしょう。
宅建士の登録講習まとめ
今回は宅建士の登録講習についてご紹介しました。
5点免除は非常に有効で、実際に利用者の合格率が約5%上がると言ったデータが出ています。
一方で、受講するためには従業者証明書が必要だったり、修了試験に合格しても3年しか有効でないと言った注意点もあります。
これらメリットとデメリットを天びんにかけたうえで、有効に活用していきましょう。
福井県産。北海道に行ったり新潟に行ったりと、雪国を旅してます。
経理4年/インフラエンジニア7年(内4年は兼務)/ライター5年(副業)
簿記2級/FP2級/応用情報技術者/情報処理安全確保支援士/中小企業診断修得者 など
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