[日商簿記2級(商業簿記)]固定資産の買換え[無料講座・例題付き!]
今回は日商簿記2級において、固定資産を買い換えたときの仕訳処理について学習します。
固定資産の買換え
今まで使用していた固定資産を下取りに出して新しい固定資産を購入することを固定資産の買換えと言います。
仕訳を行う際は旧固定資産の売却処理と新固定資産の購入処理を別々に行い合算するとわかりやすいです。
こちらも例題を通して学習していきましょう。
ひまわり商事は車両(取得原価2,200円、減価償却累計額1,200円、間接法で記帳)を下取りに出し、新車両3,000円を購入した。
なお、旧車両の下取り価格は1,100円であり、新車両の購入価格との差額は現金で支払った。
①旧固定資産の売却仕訳
まずは旧固定資産を売却する処理です。
売却価格は下取価格となるので、下取価格1,100円を現金で売ったと考えて仕訳します。
借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
減価償却累計額 | 1,200 | 車両運搬具 (旧・固定資産↓) |
2,200 |
現金 | 1,100 | 固定資産売却益 | 100 |
②新固定資産の購入仕訳
次に、新固定資産の購入仕訳をします。
借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
車両運搬具 (新・固定資産↑) |
3,000 | 現金 | 3,000 |
③固定資産の買換え仕訳
最後に①の仕訳と②の仕訳を合算します。
借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
車両運搬具 (新・固定資産↑) |
3,000 | 車両運搬具 (旧・固定資産↓) |
2,200 |
減価償却累計額 | 1,200 | 現金 | 1,900 |
固定資産売却益 | 100 |
固定資産の買換え・例題
例題を解いて慣れていきましょう。
問題
金額は3桁ごとにカンマで桁区切りをして半角で入力すること(iOSの一部の環境以外は自動入力されます)。
(例:現金 500、商品 1,000,000)
また、仕訳が複数行に渡る場合、金額の多い物から順に書き、不要なところは空白のままにしておくこと。
使える勘定科目は以下のものとする。
勘定科目:[現金][車両運搬具][未払金][減価償却累計額][固定資産売却益][固定資産売却損][減価償却費]
問1
×3年4月1日 旧車両(取得原価600,000円、減価償却累計額400,000円、間接法で記帳)を下取りに出し、新車両700,000円を購入した。
なお、旧車両の下取り価格は180,000円であり、新車両の購入価格との差額は現金で支払った。
また、決算日は3月31日である。
借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
問2
×4年7月30日 旧車両(取得原価600,000円、減価償却累計額300,000円、間接法で記帳)を下取りに出し、新車両800,000円を購入した。
なお、旧車両の下取り価格は290,000円であり、新車両の購入価格との差額は翌月末に支払うことにした。この車両は定率法(償却率:年20%)で償却している。
また、決算日は3月31日である。
借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
解答(クリックで展開)
固定資産の買換え・まとめ
今回は固定資産の買換えについて学習しました。いきなり最終形の仕訳を切るのは難しいので、売却と購入の2ステップに分けて処理するようにしましょう。
次回は固定資産の除却について学んでいきます。
福井県産。北海道に行ったり新潟に行ったりと、雪国を旅してます。
経理4年/インフラエンジニア7年(内4年は兼務)/ライター5年(副業)
簿記2級/FP2級/応用情報技術者/情報処理安全確保支援士/中小企業診断修得者 など
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