[日商簿記2級(商業簿記)]手形の不渡り[無料講座・例題付き!]

2021年6月20日

日商簿記2級 手形の不渡り

今回は日商簿記2級における手形の不渡りについて学習します。

チョロ
チョロ
期日を迎えたはずの手形を銀行で取立依頼したんでチュけど、支払が拒絶されたでチュ・・・
モナ
モナ
それは不渡りってやつだニャ・・・

手形の不渡り

手形が期日や満期日に決済されない事を手形の不渡りと呼びます。

手形の不渡りの処理を例題を通してみていきましょう。

不渡手形

ひまわり商事はあざらし商店振出の約束手形8,000円について、満期日に取引銀行を通じて代金の取り立てを依頼した所、支払が拒絶された。

そのため、あざらし商店に対して償還請求をした。なお、そのさいに償還請求費用100円を現金で支払った。

手形が不渡りとなったときの処理

所有する手形が不渡りとなった場合、手形を振り出した人(または裏書きした人など)に対して、あらためて代金を支払うように請求できます。

したがって、手形が不渡りになったと言ってその場で貸倒損失を計上する必要はありません。

しかしながら通常の受取手形と区別するために受取手形(資産)から不渡手形(資産)へと振り替える必要があります。

借方 金額 貸方 金額
不渡手形
(資産の増加↑)
受取手形
(資産の減少↓)
8,000

また、不渡手形に関する費用に対しても責任は払えなかった振出人(または裏書人)にあるため、諸費用も不渡手形に含めます。

借方 金額 貸方 金額
不渡手形 8,100 受取手形 8,000
現金 100
カズ
カズ
不渡手形は受取手形の8,000円と、現金の100円あわせて8,100円だね!

不渡手形の代金を回収したときの処理

不渡手形の代金を無事回収できた場合、不渡手形(資産)を減少させます。

そのため、先ほどの不渡り手形8,100円を現金で回収できた場合は

借方 金額 貸方 金額
現金
(資産の増加↑)
8,100 不渡手形
(資産の減少↓)
8,100

といった仕訳を切ります。

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手形の不渡り・例題

例題を解いて慣れていきましょう。

問題

次の仕訳をせよ。

金額は3桁ごとにカンマで桁区切りをして半角で入力すること(iOSの一部の環境以外は自動入力されます)。

(例:現金 500、商品 1,000,000)

また、仕訳が複数行に渡る場合、金額の多い物から順に書き、不要なところは空白のままにしておくこと。

使える勘定科目は以下のものとする。

勘定科目:[現金][当座預金][受取手形][不渡手形]

問1

福井商事は、鯖江商事振出の約束手形80,000円について、満期日に取引銀行を通じて代金の取立てを依頼したところ、支払いが拒絶された。そのため、鯖江商事に対して償還請求をした。なお、そのさいに償還請求費用8,000円を現金で支払った

借方 金額 貸方 金額

問2

後日、不渡手形88,000円全額について鯖江商事より当座預金に振り込みがあった。

借方 金額 貸方 金額

解答(クリックで展開)

手形の不渡り・まとめ

今回は手形の不渡りについて学習しました。償還請求費用の組み込みについても覚えておきましょう。

チョロ
チョロ
ちゃんと返ってきて良かったでチュ!
キュー
キュー
チッ

次回は手形の更改について学んでいきます。


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